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アクセス;
JR京浜東北線―大宮駅、与野駅 または 埼京線―北与野駅、与野本町駅
カメラ;
NIKON COOLPIX S3
PENTAX OPTIO S4i
(画像添付時に約30%程度に圧縮)
今は政令指定都市「さいたま市中央区」になったが、<三市合併(後に岩槻市を含めて四市)>前の大宮、与野、浦和を跨いで流れているのが、霧敷川(きりしきがわ)だ。
大宮駅の西(南)口から少し歩くと、「新国道」と呼ばれる17号線(旧中仙道や大宮バイパスも同じように17号線)があり、そこからすぐ先のところに小さな川が流れている。旧大宮市での流れはバス停名などでは「切引川(きりひきがわ)」となっているが、旧与野市では、この川の呼称は「霧敷川」だ。「きりひき」と「きりしき」、単に江戸弁のなまりの有無の違いなのだと思うが・・・。
ちなみに、国土交通省による河川標識によれば、一級河川 「鴻沼川(こうぬまがわ)」あるいは、「鴻沼排水路」となっていて、不思議なことに地域での呼称とは全く異なっている。 |
霧敷川の菜の花
大宮駅からすぐのところ。
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霧敷川の菜の花
こちらは北与野。 桜並木が与野本町まで続く。 |
川の始まりの状況は良く分からないが、北与野駅までは、その様子はまだまだ小川にすぎない。
単なる小川だったものが、「与野本町」駅くらいから大きな川へ変化し、「武蔵浦和」駅あたりでは、大規模に護岸された(周囲の景観を意に介さない無骨な護岸工事は川から自然を奪う最低のしろものだと思っている・・)立派な河となっていく。
与野本町駅から先の流域では、は凶暴な都市河川となってしばしば氾濫して床上浸水などの被害をもたらしている。
下流で氾濫を起こすほどの急激な雨が降ると、実は写真の菜の花の咲き乱れる岸辺は瞬く間に川面となり、道までいっぱいの水量がごうごうと流れ出す。水が引いたあとは、すべての草がなぎ倒された無残な姿に豹変してしまう。
一度、大宮で凄まじい驟雨に会い、この川からソニック・シティのあたりまでの路面が水没したのに遭遇したことがある。国道はひざ辺りまで水かさがあり、一面が濁った水面なので歩道がどこか良く判らない状態になっていた。そうした状況はその年だけの経験だったので、どこか流域の調整用水門の操作を誤ったのだろうと思う。
普段の、大宮から与野までの小川としてのこの川は、そんな濁流流れる凄まじい姿が想像できないほど穏やかなものだ。
土手 ― 川自体が路面から掘り下げられているので本来の意味での川土手は無い― のすぐ横に細い道が両側あるいは片側に通っていて、川沿いを散歩する事が可能だ。
そこでは、白サギが休んでいたり、流れの中で鴨がゆったりと浮いていたり、信じられないほどの大きさの鯉がのんびりと泳いでいたりする。 |
この川の与野界隈の道脇には桜(ソメイヨシノ)が植樹されていて、季節になると、桜並木が続く見事な景色を提供してくれる。桜の時期の北与野駅近くの霧敷川(きりしきがわ) ―「氷川(ひかわ)橋」や「八幡(はちまん)橋」周辺― の風景は圧巻だ。
そして、咲き誇っていた桜が、川沿いに吹く風によりあっという間に散らされてしまうと、今度は、川床というか川岸を埋めつくす菜の花の群落が楽しめる。
霧敷川は花咲く小川の主役であるが、実は与野には、新国道脇を流れるもうひとつの小川がある。
こちらはずっと小川のままで、中浦和駅あたりで先の霧敷川に合流する。
この小川の岸辺も、霧敷川と同じ時期にあたり一面が黄色に染まり、先の菜の花との競演が出現する。ここで咲くのは、菜の花ではなく、清楚なキハナショウブの花だ。 菜の花の黄色もいいが、キハナショウブの黄色も素晴らしい。
可憐な咲き姿は、和のなごみという雰囲気で、ずっと観ていても飽きることがない。 |
与野本町の小川
キハナショウブが可憐に咲き誇る。
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