散歩(のんびり歩こう)の ページ
Top Pageへ移動
閉じる
2006.05.06
谷中散歩(夕焼けだんだん)
アクセス;
JR山手線―日暮里駅〜上野駅
行程;
日暮里〜夕焼けだんだん〜谷中銀座〜横山大観記念公園〜谷中墓地〜彫像美術館〜酒屋跡
カメラ;
NIKON COOLPIX S3
(画像添付時に約25%程度に圧縮)
鬼平犯科帳(おにへい はんかちょう)が好きだ。小説は文庫で全巻を揃え、何度も読み返した。小説の世界を忠実に再現した中村吉右衛門主演の映画張りの精度で丹精込めて制作されたテレビドラマも何度も観ている。
火付盗賊改め方(ひつけ とうぞく あらためかた;戦時対応の機動警察組織)長官としての「長谷川 平蔵」は別格として、密偵の「伊三次」や「おまさ」など好きな登場人物も多い。一本眉(いっぽんまゆ)やいも酒屋の親父、など、主役となる盗賊たちや多くの脇役も、みな魅力に溢れている。江戸の人情味溢れる世界が、虚構とは思えない鮮やかさで広がっている。
こうしたわけで、「鬼平」関係の特集本が出版されると、必ず買うようにしている。なかでも平成2年出版の毎日ムック「鬼平を歩く」は都内散歩と鬼平とを結ぶ我がバイブルだ。必ずしも記載のコースをたどる訳ではないが、都区内へ散歩に出掛ける際にはあらかじめチェックをしておくのが習慣となっている。
その中の<谷中(やなか)いろは茶屋コース>は、「寺町に忽然と現れた艶町、谷中いろは茶屋の巻」として同刊に紹介されている。谷中という場所は、寺が多く、古い民家も保存されていて、今も江戸の風情が味わえる人気の場所だ。
昔ながらに縦横に走る路地を巡って、古い民家や商家を見ながら、ゆっくりと歩くことが出来る、愉しく街散歩に浸れる、風情溢れた下町だ。
夕焼けだんだんの手前
名代 谷中せんべい
谷中のお寺
谷中は寺の多い町
同書には、「JR鶯谷(うぐいすだに)」駅から芸術大学の横を通り、谷中霊園の間を抜け、地下鉄の根津(ねず)駅までの「言問(こととい)通り」を上野の忍ばずの池へと向かうコースと、途中、一乗寺から三浦坂にある「大名時計博物館」へと向かうJR千駄木駅方面へのバリエーションコースが、写真と共に記されている。
池波正太郎氏の小説「谷中いろは茶屋」(連作短編集 鬼平犯科帳中の一遍)は、同心(どうしん)木村忠吾が茶屋がよいの中から大手柄を立てる物語で、数ある「鬼平犯科帳」の名編の中でも屈指の人気を誇る一編だ。
街を歩くと、小説に登場するいろは茶屋(複数軒の遊所があったことから「いろは」の名前がついたらしい)跡にあった吉田屋酒店の本店が移築保存され、自由に見学することが可能だ。
谷中銀座
入り口近くの竹細工屋さん
私たちはJR日暮里(にっぽり)駅から有名な「夕焼けだんだん」を歩き、
谷中銀座
を楽しんだ。
まずは、夕焼けだんだんの入り口にある竹細工屋さんを覗く。茶筅(ちゃせん)を買って、外で抹茶などと「野点(のだて)」を洒落るのもいいなと思ったが、ちょっと手が出なかった。悔しかったので目に付いた製品よりずっとお手頃の「竹製の箸置き」を購入した。― 竹細工という点が共通なだけで、両者にはまるで機能的な結びつきは無い。
さらに和紙で有名な「いせ辰」、指人形の「笑吉工房」などを見物しながら谷中墓地まで戻って一休みし、明治時代から残る有名な花やさんの「花重」を眺めながら、保存家屋として展示されている「吉田屋酒店本店」へと散歩したのだった。 ちなみに「いせ辰」さんは、江戸千代紙、手ぬぐい、風呂敷、手ぬぐいと同じ染め柄のハンカチなど、きれいな染物が沢山置いてある。
谷中散歩としてのトピックは、吉田屋酒店本店前から、100円の低料金でコミュニティバス・東西めぐりん号(http://www.city.taito.tokyo.jp/index/000020/012353.html ;リンクフリーではないので、紹介されたURLを記載)を利用することが可能なことだ。ここから千駄木(せんだぎ)駅側を回り、上野公園を抜けてかっぱ橋、浅草、吾妻橋(あずまばし)を回って戻る「北回り路線」は下町見学にうってつけのコースだ。(歩き疲れた散歩者の強い味方でもある。)
私たちは、このコミュニティバスに乗り千駄木駅方面へ向かったが、席に座れたのをいい事に、折角だからと直ぐに下車せず、駅をぐるりと回って谷中に戻り、さらに上野公園の弁天池前を通って上野駅を越え、かっぱ橋を抜けて浅草橋、雷門を車窓から眺めながら吾妻橋から新御徒町、さらに戻って上野駅の入谷口までを利用してしまった。
谷中銀座
谷中メンチに行列
ご存知だろうか。
谷中は最近人気スポットで、「夕焼けだんだん」から始まる谷中銀座には有名なものがたくさんある。
行列ができる「谷中メンチ」や「谷中コロッケ」も谷中銀座にある数ある名物のひとつとして紹介されている。何軒かある肉屋さん(肉のスズキ、肉のサトー)をネットで調べておいたので、両方をハシゴすることにした。店先でお願いすれば、多分かけてくれるのだろうが、一応、ソースは通りにあるスーパーにて購入した持参品だ。SBのウスターソースでメンチにはぴったりのものだ。
どちらの店の名品 (たしかに旨いが、すこし油がきつい) も食べ、しっかりとその味を記憶に焼き付けたのだった。
谷中メンチ (肉のサトーバージョン)
「夕焼けだんだん」にたたずんで食べるのならば、
時間を選びたい。
昼食べるのが悪いわけではないが、
夕方ならば、もっとよい
谷中銀座
今時珍しい<手つき>のトコロテンを見かけた。
私世代には懐かしい、駄菓子屋さん
谷中銀座から「いせ辰」へ向かう途中
「笑吉工房」さんの笑ってしまう指人形
谷中銀座へ戻る
谷中メンチ(肉のすずきバージョン)
看板にもあるように、
食べなければ、元気にならない。
昭和初期にタイムスリップ
谷中・ワンダーランド
今度は、ぜひ・・・
夜 来てみたい
(それも気の合う趣味仲間と)
谷中墓地まえ
有名な花屋、花重さん。今も営業中だ。
創業136年を迎える。
HP(http://hanaju.co.jp/)は
実にモダンなWebサイトのデザインだ。
谷中墓地まえ
墓参り時の休憩所。みな由緒あるお店ばかり。
ギャラリー 「スカイ・ザ・バスハウス」
現代アートのギャラリーだが、
ご覧の通り、もとは銭湯だ。
堺正章、浅田美代子出演の「時間ですよ」は、
銭湯時代のここがモデルであったらしい。
このギャラリーは、
赤瀬川源平氏の労作「老人力2」でも登場する。
古い商店
「岡埜栄泉(おかの えいせん)」
今も営業をしている所がなんともすごい。
名代 小豆大福 は買わずじまいだった。
こちらは、吉田屋酒店の裏風景
移築保存されている。
営業はしていないが、建物のなかは、自由に見学が可能だ。
吉田屋酒店
見学自由。
店内にある大きな酒瓶は一見の価値あり。
はやって、シャッターを切る私が悪いが、
被写体をさえぎるのが、我が家の家族の悪いくせだ。
めぐりんバス(東西めぐりん)より望む
浅草雷門
いや、すごい人出。
[PR]
一戸建て