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カメラ : 35mm コンパクト
KONICA

カメラ; コニカ
  <C35 FD>、 <C35 FlashMatic>、
  <BIG MINI(BM−201、BM−301)>、 <BIG MINI−F>



 今ではすっかりデジタルカメラにその座を譲り渡してしまったが、少し前まで、家族で出かける際の「お供」として活躍する我が家の公式記録カメラは、写りのよい35mmフィルム用のコンパクトカメラだった。

 普通の小旅行は勿論のこと、スキー場やプールや海などへも気軽に持っていった。コンパクトカメラ用の防水パック(カメラ専用製品で「アクアパック」というもの)に入れて持って行ったのだ。

 今では写真関係の第一線から経営を引あげてしまったが、<コニカ>は優良なメーカーであった。フィルムから光学製品までを手広く扱う総合メーカーであったのだ。初めて使ったカラーネガフィルムが「さくらカラー100」であり、当時小西六(こにしろく)という社名だったコニカの製品だ。(旭光学同様にコニカはブランド名だったのだ)
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KONICA C35FD

コニカ <C35 FD>

 月刊「日本カメラ」誌のコンパクトカメラ特集で目にしたの38mmF1.8レンズの写りが素晴らしく、中古の程度のよいものがあれば是非買いたいと思っていたモデルだ。

 神田の中古カメラ店「カメラのき○ら」で見つけて購入し、メーカーでオーバーホールをした。勤務先からも程近い、新宿東口の高野フルーツパーラーの上にサービスセンターがあったのだ。73年発売の古いレンズとは思えないコントラストの高さで、クリアーな画像は、構成や焦点距離は異なるが後に(92年発売)登場する名機<ヘキサー>へ受け継がれるもの。

 ファインダー像は小さいが鮮明で、明るい場所でもフレーミング枠が明瞭なので、長く覗いていても疲れない。

KONICA C35FD

 初めて自分のカメラを持ったのが中学三年生であったが、それ以来、もう一方のフィルムメーカーよりも、「さくら(コニカ)」のフィルムの自然な感じの発色が好きで使い続けていた。

 今では入手できなくなってしまったが、ネガカラーでは「センチュリア200」が使いやすくて愛用していたし、リバーサルでは「SINBI 100」を使っていた。デジタルの急激な成長に対応が上手くいかずにメーカーの業界からの撤退となってしまったのだが、本当に残念だ。

 AGFA(独・アグファ)の時には余り使う事がなかったので冷静だったが、「コニカ」の場合は少し参った。私のフィルム撮影数が減ったのも、少なからずこのあたりが関係している。

 「SHINBI 100」はヨド○シカメラのストック品を40本ほど購入し、まだ残りが10本ほど冷蔵庫にしまってある。消費期限は差し迫って来ていて2008年だ。
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KONICA C35 FlashMatic

コニカ <C35 FlashMatic>

 <C35 FD>を購入してしばらくしてから、井上順さんが画面で「ジャーニー」と言いながら軽快にシャッターを押していたジャーニーコニカ<C35 FlashMatic>のデッドストック(71年製なので、30年近く眠っていたのだろうか・・)を見つけた。未使用で4000円だったのですかさず購入したが、このカメラもFD同様にメーカーでオーバーホールしてもらった。

 他のメーカーなどでは、通常、この位の「古さ」になると「限定修理」となるのだが、コニカは良心的で、何の制限も無くオーバーホールを受け付けてくれた。戻ってきたカメラの仕上がりは完璧で、その調子は上々だ。購入したのは未使用品だが、内部の機械制御はかなり疲れていたようで、メーカから添付された「作業項目表」には、すごい数の調整項目が並んでいて驚いた覚えがある。

 <FlashMatic>は<FD>から比べると、レンズ性能は少し下になる。開放F値がF2.8なので、こちらはごく一般的な広角レンズなのだ。歪は当時の広角レンズとしては少ないほうだと思うが、開放F値が少し暗い分、室内での撮影などではやはりつらい。このレンズは近接撮影よりも、少し被写体から離れて、しかも若干絞ったほうが良い絵になるようだ。

 「ジャーニー・コニカ」は気ままな旅のお供に手軽に携帯して、気に入った風景をスパッと撮る、というのが製品のコンセプトで、やはり特色はそこにある。

 性能の良いレンズが手軽に楽しめるところが売り物だろう。もともと、屋外の天気の良い日の記念スナップ撮影を想定して設計・調整されたレンズ構成なのだと思う。

 その後の「ピッカリ、コニカ」になると便利なポップアップ式のストロボを内臓したが、なんだか、まるで別のカメラだ。<C35シリーズ>がそれまで持っていた軽快な金属外装やレンズ周りの感じはすっかり無くなっている。
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 コニカの代表的なコンパクトカメラである<BIG mini>シリーズは、”西田ひかる”さんが楽しいコマーシャルを一手に引き受けていた。

 私は彼女のファンあるから、新しいモデルが出ると必ず購入した。だから、手元にはminiシリーズの歴代各モデルが揃っている。どのモデルも、抜けが良く鮮明で綺麗な描写の優秀な単焦点35mmレンズが付いていた。このカメラの良い点は、カタログ上のスペックだけを高めるのではなく正統派としての在りようを追求している点だ。不必要な機能を盛り込んだ上でのコンパクト化で、結果として描写そのものが犠牲にされてしまう、といったことがない点が良い。(そうした本末転倒というべき製品が実に多い)

 シリーズは、MINIという名に相応しい大きさで、ボディの幅(太さ)は35mmフィルムのパトローネ幅ほどで、胸のポケットにも無理なく収まるコンパクトなサイズだ。


KONICA BIC MINI(BM−201)

<BIG MINI(BM−201)>

 MINIのシリーズになって、形状は<C35>の1/3程にコンパクト化された。20年の時の隔たりは、小型・軽量化に対する技術革新となり、そこに表現されているのだ。

 「旅のお供や軽快なスナップ」というコンセプトはさらに磨きがかけられて、どれもすばらしい道具に仕上がっている。何より、このシリーズは基本デザインを大きく変えることなく、世代を重ねる毎に質感が高まっていくところが良い。

 最初に書いたようにファン魂の関係もあるが、このような上質感の提供にくすぐられて、シリーズの3世代を連続して買い増してしまったのだ。92年発売の<MINI(BM−201)>、<MINI(BM−301)>、<MINI−F>がそれだ。

KONICA BIC MINI(BM301) KONICA BIC MINI(BM301)

 <BM−201>は、35mmの広角単焦点で、F3.5のレンズが付いていた。レンズ的には<FD>のような凝ったものではないが、オーソドックな写りで周辺光量も落ちずに安心して使える。

 このモデルでは、A4サイズをフィルム一枚に収める接写が出来た。この機能が割りと重宝したのを覚えている。

 非常にあっさりした外観でシックな大人のカメラという感じがするデザインだった。

 カメラの外周はプラスチックなのだが、前パネルはアルミ板のプレス品を使っている。だからそれほど安っぽい感じがしなくて、このあたりの処理の仕方には好感が持てる。

 グリップ用の突起部分がなく、全体がただの立方体なのだ。ただしそれは前からの姿で、後ろ側はフィルム部分が少し滑らかに出ている。電池室の蓋の部分がヒンジでの別パネルとなっていて、ここがボディをグリップする際の右手の位置になるのだが、フィルム室同様に少し湾曲した飛び出しになっているのだ。

 この基本デザインは、MINIの顔となり、その後の型番へ受け継がれることになる。
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KONICA BIG MINI 301

<Big mini BM−301>

 一枚パネルのあっさり観から、少しおしゃれになったのが、このモデルだ。

 確か、コマーシャルの中で西田ひかるさんが、おどけながら「チョー・・」といっていた。「超・・」は気に障る流行語だったが、最近は余り聞かなくなった。 コマーシャルのようにふざけて使う分には良いが、日常的な表現としてやたらと使うと、語彙の少ない、表現力の乏しい人のような印象をぬぐえない。

 <BM−201>との違いはボディデザインだけだと思うが、大きさが少しだけ小振りになっている。ボディ後ろの出っ張りが少し穏やかになったのだ。 レンズの鏡筒部分も四角から丸型になって、カメラらしさがました。一番外側はフィルターになっていて、レンズを保護していたように思う。

 <BM−301>の黒い外装が気に入っていたので、複数台持っている。 一台はファンとして新品で購入し、あとは中古で手に入れた。

 フィルム室の裏蓋に液晶表示があるが、ボディとの間のフラットなコード(フレキシブル・コード)がヒンジ部分でむき出しになっている。 そのためなのかも知れないが、簡単にコード部分が断線してしまうらしい。 「液晶不良」として準ジャンク品として扱われているのは、すべてこのフレキシブル・コードの断線が原因だ。そうしたカメラは3000円もしないくらいの値段になっているので、 電池を携帯して確認させてもらい、そのほかの部分が動けば買い込んでいた。

 だから、手元には3台、同じものがある。 メーカーでは修理が可能で、断線の修理(コード部分の交換)と外装の交換及び各種点検で、記憶が少しあやふやだが8000円程度だったように思う。 断線の修理だけなら、5000円くらいではなかったろうか。いずれにしても、随分少ない投資で良質なコンパクトカメラを手に入れられる。
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KONICA BIG MINI−F

<mini−F>

 さらに97年に発売された<mini−F>になると、レンズ自体が交換される。

 シリーズを通じて開放F値はずっとF3.5だったのだが、F2.8になるのだ。全体的な質感も高められて、金属外装となる。レンズ自体の構成の高級化に伴ってレンズ周りのデザインが一番変わっている。高級感あふれるアルミ削りだしで処理されたのだ。

 私が購入したのは、<mini−F>の生産終了となる「限定モデル」が発売となったときで、最終製品に相応しくパッケージも特別に用意されていた。パッケージには、特別な皮製のケース(茶色の素敵なもの)やストラップが同梱されていた。

 最終モデルの<mini−F>は、前パネルだけでなく外装が金属になって従来機より丈夫になった。レンズは開放F2.8の切れの増した別の構成になったので、従来機より一段分はやいシャッターが切れる。この一段分は僅かな差だが、冬場の3時過ぎには威力を発揮する。

 それだけでなく、レンズ構成自体が変更されたようだ。前モデルより歪が減っている。 このモデルは限定品なので、めったに持ち出さないのであるが、たまに使うとやはり「良いな」と思う。

 プラスチックの安っぽさが無く、気持ちが良くなる カメラだが、そんな気分を反映して、明るい絵が撮れるのだ。
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