改めて観察してみると、車体も重いし、使っている部品も今では流通していないタイプのものだ。
塗装は大分疲れていて最初のころの光沢は失われている。パーツ構成だけでなく、見た目自体も、その古さ加減を現している。
でも、当時、この<クロスバイク>というジャンル(車体の基本仕様)はまだ始まったばかり。物珍しいのか、意外に周囲の注目を集めたものだ。
取り回しも楽だし、その当時は、今の感覚とは違って車重も随分軽いと感じたものだ。マウンテンバイクがまだ熟成途上で、それらは強度を上げるためにどれも大分重いものだったのだ。
それらから比べると格段に軽い車体だったので、これなら何処までも行けるぞ、と心が踊ったものだ。
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