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2007.05.20
鋸山(のこぎりやま)」ハイキング

アクセス;
 JR内房線 浜金谷駅 、東京湾フェリー、京急線 久里浜駅―品川駅

コース;
 浜金谷駅 〜車力道コース(20分) 〜鋸山(329m)(40分) 〜石切場跡(15分)
 〜関東ふれあいの道コース 〜観月台(30分) 〜金谷港(30分)

カメラ;
 PENTAX Ist−D

レンズ;
 PENTAX DA18−55mm AL F3.5−5.6
        DA50−200mm ED F4.0−5.6
        A100mm デンタルマクロ F4.0

 (画像添付時に約30%程度に圧縮)


 JRの企画 「駅からハイキング」 の 「鋸山(のこぎりやま)パノラマハイキング」 に参加した。

 「市原ぞうの国(2007.05.19;市原ぞうの国で遊ぶ)」で楽しんだ翌日だ。

 <駅からハイキング>というのは、さいたま市周辺で言うと、たとえば、年明け一番の「与野七福神めぐり」や春先の「見沼田んぼの散歩」など、JRの駅から3・4時間程度のハイキングコースが設定されているイベントだ。

 事前に申し込んで参加する(スタート時にIDカードを読ませて受付する)とポイントが加算される仕組みで、ずいぶんと多くの人が楽しんでいるようだ。

宿からの夕日 宿から眺める
東京湾の夕日
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朝の金谷港 朝の金谷港
(天気は上々だ)

 実は、企画自体に正式に参加したことは無いのだが、いつもこの企画のガイドリーフ(2・3ヶ月に一度発行される)を参考にしている。散歩の時の「コース取り」や時間配分の目安になるからだ。歩く上では意外に重宝している。

 今回の駅からハイキングは、南房総国定公園の「鋸山パノラマハイキング」だ。

 丁度、土曜日に健保の保養所に宿泊しているので翌日は朝から参加が可能だ。9時くらいに受付してすぐに歩き出せば、お昼ぐらいには下山できそうだ。

 「駅からハイキング」のどの企画もそうだが、参加は事前の申し込みによる先着順で、実施される日の出発地点で受付を行うことになっている。その受付時間には制限があって、大抵は朝の9時から二時間ほどで締め切りとなる。だから、中途半端に遠方だと参加自体が難しい。

車力道入り口近くに咲いていたキハナショウブ 新緑の鋸山

新緑の鋸山(広葉樹林が広がる)

 もう何度も「金谷」には訪れているのに、改めて考えてみれば、駅周辺から「鋸山(のこぎりやま;海抜329m)」の山容を確認するくらいだ。思い出してみると、この山を訪れたのは往復をロープウェイを利用しての一度だけであった。

 そこで今回、岩肌が鋸の歯のように鋭いことからその名が付いたというこの山に、改めて駅から歩いて登ってみようと考えたのだった。

ユキノシタ  ユキノシタ
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 浜金谷から集落の道に沿って進み、内房線の線路を潜って山から流れ降る小川に沿ってしばらく行くと、登山道が始まる。(JR金谷駅からこの地点までは20分ほど)

 そこは、<車力道(しゃりきみち)>という登山道と、「観月台(かんげつだい)」へと続く階段の分岐点だ。このふたつの道は、尾根筋が異なるが、両方とも鋸山中央の石切場跡の洞窟前へと抜けることが出来る。

 最初から階段を登るのも考えものなので、往路として<車力道>を登り、復路として「観月台」から降りることにした。

 分岐から10分ほど歩くと「車力道入口」になる。入り口までで舗装路は終わり、小道が始まる。

 <車力道>などという名称から多少広い平坦な九十九折の道と思ったが、想像とは異なっていて、決してなだらかなものではなかった。「切り出した石を運び降ろした道」ということだが、その状態は登山道そのものなのだ。重量のある荷物を曳き降ろすとなると、かなり過酷な労働であったことが想像される。

樹林から東京湾を望む

樹林から東京湾を望む
対岸に見えるのは、三浦半島の久里浜だ。


石の回廊(石切り場跡)

 途中で何度か折り返すのはいいとしても、せまい切り通しの道や、いまでは歩き辛くなってしまった石畳など、ファミリーハイキングとしてのコースを想像してしまうと、ちょっと大変だ。

 道の途中にある「切り出した石の貯蔵場」がちょうど良い休憩場所となっている。

 そこで、用意したきゅうりやトマトを取り出して休憩した。昨日、訪れた時には良く利用する地元の酒屋兼スーパーで地物(岩塩も一緒に)を買い込んで、塩付けて準備しておいた。普段の山歩きではできない、ファミリーハイキングならではの楽しみだろう。冷やしたトマトが喉にしみ、非常に爽快な気分を味わえる。

 <車力道>の入り口からここまでは、ゆっくり登って30分ほどだろうか。

地獄覗き
地獄覗き(先端部はまさに地獄)
観月台へ向かう
観月台への道
子供の横にいるのは見知らぬ人

 そこからさらに15分ほど急登して、「石切り場」への分岐(吹抜洞窟)まで来ると道脇にベンチがある。汗をかくほどだったのでそこで一休みにする。

 山頂へと続く展望台は、登り口の階段(絶壁階段)下まで偵察してみると、ひどい混雑だった。あきらめてベンチまで引き返してくると、かすかにビックバンドの練習の音が聞こえてきた。展望台へ行くのは取りやめ、石切場で開かれるコンサート会場へ向かうことにした。

 このハイキングイベントと同時に東邦音大のバンドが山頂に来ていて、丁度、ジャズコンサートが開かれていた。

 石切場跡をしばらく見物し、「丸池」、「三角池」など岩の回廊沿いに溜まった池(なんと大きなニシキゴイが泳いでいた)で鳴いていたモリアオガエルの声を楽しんだ。この場所では巨大な岩壁に遮られて楽器の音は聴こえて来なかった。

 石切り場の大きな切り通しを抜けて進むと、ビックバンドが奏でるジャズの曲が響いてきた。その曲、私の好きな「マイルストーン」ではないか。
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オオジシバリ 観月台から久里浜方面を望む

 山上のコンサート会場もまた、登山道と同様に混雑していた。

 しばらく、会場手前の分岐路で曲を聴きながら休み、結局、下山することにした。家族はJAZZには興味がないためだ。

 降りる間に聞こえてきた曲は、やはり気に入ってるマンハッタントランスファーでおなじみの「バートランド」だった。後ろ髪を引かれるが、アップテンポな曲に合わせて軽快に降ることができる。

 ここからは<関東ふれあいの道>となり、登りで調べた「観月台」へ抜け、尾根道に沿って降っていけばよい。最後に待っている急な階段の部分を含めて40分ほどで、登山口まで降りられる。

 <関東ふれあいの道>は、秩父から飯能まで歩いた道と同じだ。そういえば高尾から小仏への道もそうだった。一体この道の総延長はどれほどあるのだろうか?
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金谷漁港の磯  泊まっていた保養所が岬の上に見えている

 私は慣れのせいもあって大丈夫だったが、久しぶりの山になる家人にとっては少しきつかったようだ。

 それは週末にかけてのレッスンによる筋肉痛が残っていたため、ということらしい。

 家人によれば、フラでは足先を少し上にして重心を踵におき、腰を落とす姿勢がある、とのことでこの姿勢がかなり疲れる。姿勢を教えてもらってやってみると、難しくてうまく出来ない。しかも、ひざ下の脛の外側の筋肉が引きつるように痛くなる。

金谷港から見る鋸山 港から見る鋸山
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 下界での混雑を想像して、泊まっていた保養所に「お昼」を予約したが、ちょうど昼には下山できた。

 「金谷」駅まで徒歩(山頂からはロープーウェイでの下山も可能だ)で降りてから保養所の車で送迎してもらい、ゆっくりと食事をしてから、今度はフェリー港へ向かった。(ロープーウェイ乗り場から少し先の岬の頂上に保養所があり、港まで歩くと30分ほどあるので、再度送迎して頂いたのだが・・)

 出発地点はJRの駅だったが、ハイキングのゴールは東京湾フェリーの発着所がある「金谷港」の入り口だ。先着800名に記念品贈呈と出発時に案内があったが、なにせ参加者が多いので無理だと思った。でも、物は試しとフェリー乗り場まで一応行ってみた。

 続々と人々が歩いていて、ゴールのテントは賑やかだ。観光協会の人たちだと思うが、同時にお土産の特産品を色々と売っているための賑わいだった。

磯で見つけたヒトデ
金谷河の磯
磯で遊ぶ

 受け付けに行ってみると、まだ定員には達していないとのことで、私たちも記念品を貰うことができた。

 配られていたのは、なんとどちらも名物の「房州みかん」と「干物」だ。どちらかを希望できる。どちらにしようか迷っていたら、家人が横ですばやく「干物をください」といっていた。3人分、6本の秋刀魚の一夜干し。ちょっと大漁だ。(この日の夕食は、この秋刀魚が登場した)

 天気が良いのでJR内房線で帰るのではなく、東京湾を渡るフェリーで「久里浜」へ行き、そこから京急で品川へ出ることにした。東京湾フェリーは久里浜港まで30分ほどの快適な船旅だ。フェリーもだいぶ混雑していたが、デッキに出たりして楽しむことができた。
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磯のヤドカリ
 ヤドカリを発見
逃げ足が速いタコ
さすが、野生。逃げ足が速いタコ

 フェリーの出港まで待ち時間があったので、港の磯に行ってみた。

 綺麗な海水をよく見てみると、多くのヤドカリが動いている。さらによく見ると、丸く削られた滑らかな石の上にヒトデがいた。しばらく、ヤドカリを観察したりしていたら、今度は本物のタコが海草の下から現れた。

 磯の水深は2・30cmほどなので、マリンシューズさえ持ってきていれば、もっと楽しめたかも知れない。いや、生簀以外で本物のタコを見る、しかも泳ぐところを見るのは初めてだ。ちょっと嬉しくなってしまった。

磯と鋸山 磯と鋸山


海抜0mから329m

(あの頂上まで行ったわけだ)
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