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2007.05.02
北本自然観察公園;武蔵野の里山

アクセス;
 JR高崎線―北本駅 より 3.5Km
  北本駅 西口より「北里研究所メディカルセンター」行きのバスを利用、または駐車場(95台)があるので車でも可


カメラ;
 PENTAX Ist−D

レンズ;
 PENTAX DA18−55mm F3.5−5.6 AL
 PENTAX DA50−200mm F4−5.6 ED
 PENTAX A100mm F4 デンタルマクロ

三脚;
 スリック トラベルスプリントGM

 (画像添付時に約30%程度に圧縮)


 ゴールデンウィークの中日、今日は夏も近づく「八十八夜」だ。二十四節句でいうと、そろそろ「立夏」になる。

 メジャーな場所はどこも混雑しているに違い無いので、さいたま市からすぐそばにあって自然が溢れている場所に行ってみることにした。・・ただ、この場所周辺には帰りがけに立ち寄るのを楽しみにするような、旨い物が食べられる店が無い。それが少し残念だ。


 「北本自然観察公園」は、県の案内によると敷地面積が32ヘクタールで、現在のところ25haが整備済みとのことだ。数回、違う季節に訪れているが、春に来るのはこれがはじめてなので、改めて園内を一回りしてみることにした。

私が歩いていると、

盛んにオオヨシキリや
キビタキが鳴いていた。

ウグイスの澄んだ声も聞こえた。





右のマップは
自然学習センターの
リーフレットより掲載
  
 コースガイド

 私の、写真を撮るまでの時間は、どちらかと言えば短い方だ。

 よく、三脚の前で固まっている人を見るに付け「何してるんだろう?」と不思議でならない。構図の設定や光・風待ちなのは理解できるが、少し長過ぎると思う人も多い。
 
 三脚を前に佇む人自体が邪魔で(そこに長い間居続けているために)写真が撮れないなんてこともある。だから、よくよく考えて欲しい。自分が長時間待つ行為の影で、何人の人が撮影を断念したか、という事を・・・。


 そうした撮影の早い私でも―特にゆっくり回った訳ではないのに―この公園を一巡りするのには、二時間ほども掛かってしまった。それほどこの施設は、広い敷地を持っている。
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ムラサキサギゴケ池周辺に咲くムラサキサギゴケ
 2007・05・02;武蔵野の里山
 スライドショー

 
 を表示します。

 (画像のダウンロードに
 若干の時間が掛かるので
 ご注意願いたい。)

 この施設ではさまざまな学習イベントが開催され、図鑑などのたくさんの図書や資料展示の豊富な「自然学習センター」を中心として、元環境をうまく保護・利用したかたちで展開されている。

 そのセンターの周りに、「里山の林」、「草はら」、「湿地・池」、の三つの環境タイプに別れて広大な園地が広がっている。それぞれの環境での植生や生き物(昆虫、野鳥)には違いがあるので、それをテーマに充実した里山の自然観察ができる仕組みが凝らされている。

キツネノボタン
 キツネノボタン
ツボ(ニョイ)スミレ
Pentax A100マクロ F4   1/500  f5.6  ツボ(ニョイ)スミレ

 今回は、天然記念物のエドヒガンザクラの巨樹がある、「ため池」側の遊歩道から歩き始めた。

 この区域は 「里林の脇に流れる沢沿いの低湿地」 といった環境だろうか。

 木道と林際の木陰道で細長い地区を周回できるが、ここにはムラサキサギゴケ、ムラサキケマン、ツボスミレ(ニョイスミレ)、キツネノボタン、コスミレ、ハルジオンなどが咲いていた。
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カキドオシ
カキドオシ
ハヤの稚魚ハヤ

 水際近くでは盛んにオオヨシキリが高く短く鳴いている。カッコウ(オオヨシキリに托卵する)が来なければよいのだが・・。厳しい自然を生き抜くための知恵なのだろうが、托卵の習性を知ってからというもの、私はカッコウがすっかり嫌いになってしまった。

 その奥の林ではキビタキも鳴いていた。後でセンターの自然学習指導員の方と話したら、今の時期は、初めにオスが渡って来て縄張りを確保し、その後メスが来るのだそうだ。綺麗な鳴き声からは想像できない「男の苦労」が、渡り鳥であるキビタキの世界にもあったようだ。

 湿地帯の木道から沢のたまり(小さな池)を覗くと、そこには稚魚の群れが泳いでいた。ハヤだろうと思うが、稚魚しか見かけることはできなかった。成魚もいるのだろうが、不用意に人に近づかないのかも知れない。

カラスノエンドウ
Pentax A100 F4 マクロ    1/250  f5.6   カラスノエンドウ

ムラサキケマン
Pentax A100 F4 マクロ    1/90  f9.5   ムラサキケマン
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ミズキ ミズキ

 湿地帯を一回りすると、次は「森と草原」のエリアになる。

 関東タンポポ、タンポポに良く似たオニタビラコ、オオジシバリなど、細い花弁を持つ黄色い花が咲く。林との際には、タチツボスミレやマルハスミレが咲いている。

 白い花をつけた木が目立っていたので、近寄って花を観察した。遠めには白くもやっとした花だったが、それは精巧な細工物のような十字の花が沢山集まってできていた。

名称が判らない
名前がわからない
シロツメクサ
シロツメクサ

 草原には幼少のころ「四葉のクローバー」を探した記憶があって馴染みが深いシロツメクサや、今ではあまり見かけなくなってしまったレンゲなどが咲いている。
 
 地面近くから写真を撮っていたら、ふと、草の香りがした。 なんだか、遠い夏が思い出され少し懐かしくなった。
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レンゲ
レンゲ
草原からの小径
草原からの小径

 草原のエリアからは「高尾ふるさとの森」(名前の由来はわからない・・)を回ってコースが続く。ここからは、「里山の林」の環境だ。

 林からヤマツツジが覗いている。静かな、散策に向いた気持ちの良い道だ。その道沿いにはムラサキケマンやヘビイチゴが盛んに咲いている。

 そこからは林に沿ってすすみ、荒川の土手へ出るが、そこは「桜土手」という、このあたりの桜の名所だ。

 この施設の境界だが、道を挟んで荒川側には別の公園がある。道を渡って覗いてみると、川との間に作られた釣堀では多くの人がヘラブナを釣っていた。

ヘビイチゴ
ヘビイチゴ(美味しそうだが食べたられないのが残念)
ヘビイチゴの花
ヘビイチゴの花(白い種類もある)
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林間のヤマツツジ
Pentax DA50-200mm F4-5.6 ED 200mm  1/180  f5.6

オオジシバリ
 オオジシバリ

 そこから施設内へ戻り、史跡一夜堤を回って「芦原と池」のエリアに沿ってコースが続く。大きな葦原を取り巻いて林が広がるが、林では盛んにウグイスが鳴いていた。

 その先に隣接する「北本子供公園」では、時期にちなんで30張りほどの「こいのぼり」が泳いでいた。青い空とのコントラストがいい感じだ。最近は「こいのぼり」も余り見かけず、目にするのは個人の家に飾られた状態ではなく、多くはこうしたイベント的なディスプレイばかりだ。山沿いの渓流を差し渡して、多くの「こいのぼり」が泳いでいたりするのをよく見かける。

 さて、だいぶ疲れてきたので、自然学習センターへ戻るとしよう。

ヤマフジ
  ヤマフジ
境界近くのサクラ並木
荒川の境界にある桜土手
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ヤマツツジ
Pentax A100 F4 マクロ    1/125  f4   スポットライトを浴びるヤマツツジ

 葦原からセンターへ向かうエリアには大きな池があり、その周りを林が囲んでいる。

 林沿いの道を歩いていると、見事な山ツツジが見かけられた。林の光が差し込む場所に紅の花が咲いている。

 その花咲く様子は、まるでスポットライトを浴びている踊り子のように華やかなものだった。
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