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2008.03.29
霧敷川に咲く桜

アクセス;
 埼京線―北与野駅、京浜東北線―さいたま新都心駅


カメラ;
 PENTAX K10D

レンズ;
 PENTAX DFA100mm F2.8 マクロ
 PENTAX FA135mm F2.8

 PENTAX A50mm F2.8 マクロ


三脚;
  K10D:カメラの手ぶれ補正+ローアングル用 ミニ 三脚

 (画像添付時に約70%程度に圧縮)


 霧敷川(きりしきがわ)の桜は、通勤時(乗車駅のさいたま新都心駅に向かう途中)に毎朝チェックしていた。丁度、週末に満開になりそうなので、願わくば風雨に見舞われないように、と思っていた。

ユキヤナギ 道脇のユキヤナギ
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若葉 桜のアーチ

 週末、絶好の晴天に見舞われて、心浮き立ちながら一時間程の散歩をした。

 「霧敷川」に行く前の、道脇に植えられた「ユキヤナギ」が美しく咲いていた。その横の木では、若葉が鮮やかさを増している。こうして歩くと、今がまさに春たけなわといった様子だ。

 いつもは「富士見橋」から川岸の道を歩くが、今は橋の架け替え工事の最中で通行止めになっている。そこで、その横の駐車場を横切って川岸に出た。
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菜の花 桜

 川床の護岸の一段下の地面には、例年見事に菜の花が咲きそろうのだが、長く続いている河川改修や橋の架け替え工事の影響によって、今年は全く咲いていない。

 満開の桜と競うように咲く菜の花なのだが、今年の桜は開花が早いので桜だけが単独で咲いてしまい、もう少し後になって菜の花が咲き始めるのだろうか。川岸の田の畦の菜の花はもう咲いているので、土が入れ替えられたかで、あるいは川床の菜の花はもう咲かないのかも知れない。

 富士見橋から八幡橋までの間は、八幡橋から下流と同じように河川面改修工事が行われた。このため、富士見橋から下流では、いまや菜の花が地面を覆って咲く豊かな川岸はまったく見ることが出来ない。

 この工事によって、一段低くなった地面の部分が掘削され、川の断面は木杭ではなく鉄板で横の部分が手当てされ、川底はコンクリートで舗装された。川ではなくただの美しくもなんとも無い広い水路になってしまったわけだ。地元では誰も知らないし呼ばないが、河川標識では「霧敷川(きりしきがわ)」ではなく「鴻沼川排水路」なので、建設省の想定している本来の姿がこれなのかも知れない。

 かつての美しかった小川がまったく失われ、ただの無骨な水路に成り果てた川など、この世の誰が愛せよう・・・。

静かに咲く 満開の別天地
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やっと見つけたつぼみ

 霧敷川を考えると悲しくなるばかりだが、そこを覆う桜のアーチは見事で、まるで別天地のようだ。

 川岸に沿って並木のように植えられた桜を写しながら、首都高・新都心線の与野インター横まで行って、しばらく側道沿いを歩き、また橋まで戻って、そこから対岸を歩いて行くことにする。

 インター横の道は片側2車線だが、高速の側道的な要素があり、「17号の新国道」から「新大宮バイパス」の間を結んでいる。交通量は両方の国道(両方とも17号線)から比べると大分少なく、途中から地下にもぐってしまう「首都高速新都心線」の上部(2車線の中央のベルト帯)は細長い静かな公園になっている。側道といっても寂れた状態ではなく、コンビニやファミレス、規模の大きな回転寿司屋などがある道だ。

 道脇にはさいたま市水道局の浄水施設があり、小さなプール状の親水池がある。ここは周辺の住民に「水の公園」として解放されている。

 我が家の子供も毎日お世話になったが、夏場は幼い子供たちがその池で水遊びをする。芝生の広場が池の横にあり、プール状の池と広場には東屋があるので日差しを避けて休憩も出来る。芝生に寝転んでのんびり休むことができるので、この施設を取り込んだこの道も私の大事な「散歩コース」の一部になっている。

花模様
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桜咲く霧敷川

 先の高速脇の道の橋は、実は霧敷川の桜を写真に撮るための絶好なスポットだ。何人かの人が、徒歩や自転車でやって来てカメラを向けている。散歩の途中の人たちは、手持ちの携帯電話などで写真に撮っている。

 上に掲載した写真も、この橋から「霧敷川」を撮ったものだ。

桜 菜の花
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満開 桜

 別天地のアーチの中を進んで道にでると、夢見心地から覚めたようで、すこし味気ない。アーチの中で桜花を仰ぎ見て、もう少し花の秀麗な姿に酔っていたい気分になる。

 道脇で咲くタンポポを見やると、その周りに早くも散った桜の花弁があった。花びらとして散っているだけでなく、花弁すべてが丸ごと落ちているものもある。こうして、少し散り始めた事に気がついたときには、すでに勢いがついて、美しかった桜もあっという間に散ってしまうのだろう。満開を楽しんでいる最中にも、花びらは踊るようにひっそりと散っていたのだった。

タンポポ
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カラスノエンドウ ユキヤナギ

 川沿いに「八幡橋(はちまんばし)」まで戻り、さらに与野の氷川神社へ回ることにする。

 氷川神社は家のすぐ裏手だが、しばらく来ていないので裏手のケヤキの林の状態の確認(パトロール)だ。すみれの様子が気になった。これだけ温かくなると、もう、あの可憐な花が咲いているかも知れないからだ。

つぼみ
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タチツボスミレ

 予想通り、いつもの「タチツボツミレ」に再会できた。

 しかしそれは林の中ではなく参道脇と拝殿の横手での出会いであった。林で咲いていた一群れは、固められた土の影響からか、咲いている姿を見つけられなかった。

タチツボスミレ 参道のタチツボスミレ
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拝殿脇のタチツボスミレ タチツボスミレ

 菫の花が咲き始めると、春もたけなわ、という感じになる。

 私の好きな低山も春の息吹で溢れているかもしれない。肌寒さもなくなり、雨が降らなければ寒さを気にする必要もない。うららかな春の日差しを身に受けて歩く低山はまた格別だ。

 こうして可憐に咲くすみれを見つめていると、「さて、来週あたり、高尾でも行ってみるか」という気になってくる。

タチツボスミレ ハコベ
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