「いせ辰」という江戸千代紙の店が、今回の目的地だ。
この店は千代紙が本業だが、風呂敷や手ぬぐいなど、染物として和のデザインを活かしたものが並んでいる。風呂敷やランチ用のマットなどは「いせ辰デザイン」として他店でも購入ができる。
これだけデザインが豊富だと迷ってしまって、なかなか絞りきることができない。どれも小粋なものだが、私はこの店の50cm四方のものをハンカチとして利用している。多くは江戸小紋の気の利いた意匠のものだ。
気に入っていつも使っていたものを立て続けに2枚ほど失くしてしまって、今回はそれをまた仕入れに来た。この店のものはデザインもいいが、その染め色が素晴らしい。新品のときの張りのある鮮やかさも捨てがたいが、使っているうちになんともいえない味が出てきて楽しめる。写真には撮らなかったが紺地の千鳥柄のものなど、少し紺色が落ちて来ると全体的な雰囲気も落ち着いて、使っていて気持ちが良い。
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