横浜船渠株式会社の大型船用の第一ドックは1982年(昭和57年)まで現役で利用され、1898年(明治31年)の竣工以来、数千の船の補修に利用されてきた施設だ。水が満たされているので内容は先の第二ドックから想像するしかないが、国指定の重要文化財だ。
横浜市は、そのドックを利用する形で周辺の造成や埋め立てを行って、緑あふれる「日本丸メモリアルパーク」とした。帆船日本丸をドックに係留し、海側にコンサート用のアリーナや博物館、芝生公園、展望タワーなどを施設した。
横浜港をテーマにした博物館は、船側に向かって大きな窓となっている。施設から港側(海側)は見えない。屋上から海側の壁面全体をスロープの地面としているためで、その斜面が芝生公園として開放されている。桜木町駅へ向かう動く歩道から見下ろすと斜面の芝生が見え、よく見ると地下のような形で博物館の窓が見える。
展望タワーに上ってスリリングに一望することも出来るし、芝生に腰を下ろして「のんびり」と港側を眺めることができる仕掛けだ。
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