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カメラ : 35mm 一眼レフ
PENTAX Mレンズ

カメラ;
 ASAHI−PENTAX MX

  1976年発売 (K2 DMD も 同年発売)
  (ボディ価格:48,000円 ・・・ちなみに当時の小学校教師の初任給は85,000円 ホンダアコード 1,120,000円)

レンズ;
  SMC PENTAX Mシリーズ (バヨネット Kマウント 小型軽量化)


 広角;28mm F3.5
     35mm F2.0

 標準;40mm F2.0
     50mm F4.0 マクロ

 望遠;200mm F4.0



 Mシリーズのレンズは、SMC−TAKUMARの後にバヨネットマウント化されたKシリーズ用に開発されたSMC−PENTAXレンズ群を、さらに小型・軽量化しリニューアルしたものだ。SMC−PENTAXシリーズではF2の広角レンズやF2.5の望遠レンズが用意されたが、Mシリーズでは小型化のために幾つかは見送られている。


 SMC−TAKUMARからの高性能化で、それまで細身だった鏡筒が太くなったり大型化したが、それがこのMシリーズで再び小さくなる。
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MX

 写真で紹介しているボディにつけているのは40mmレンズで、小型で名高いパンケーキ型のものだ。すごくコンパクトなのだが、なんだか大きく見える。それは、プリズムカバー部のPENTAXロゴの部分に鏡筒が掛かっているためだ。そこまでボディ高を切り詰めている。
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 <28mm F3.5 /35mm F2.8>

 ごく普通の風景向きの広角レンズだ。PENTAXには、40mmの超薄型の軽量スナップ・レンズがある。だから、28mmと35mmの二本はスナップというよりも、風景作画を意識したものだと思う。

 絞り込んでの端正な描写と色抜けのいい写りが特徴であるが、レンズの味付けがあるわけではなくて、ごくニュートラルに仕上がっている。

 絞り開放での画面周辺部は、若干落ち込んで暗めになる。そうした意味では一絞り以上絞った設定のほうが安全であるし、そのほうが画面全体がコントラストの高い絵となる。

28mm F3.5 35mm F3.5

M28mm F3.5
M28mm F3.5  1/2000 f4.0
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<35mm F2 SMC−PENTAX M>

 このレンズは35mmという広角群の中ではオーソドックスな写角を持っているが、実に味のあるレンズだ。

 開放で撮ると、「広角?」と思うような素敵なボケが出た写真が撮れるのだ。

 人気の秘密はこのあたりの描写性にあるようだ。私は、このレンズを使う場合、像が歪まない程度に被写体に寄った上で、絞りを開けて撮ることが多い。

35mm F2 35mm F2

 入手したのは、<Super−A>の1/2000のときだ。<ME>、<MX>、<K2 DMD>、では開放F2は少し辛くて、<MZ−3>だと1/4000が切れるのでどんな状況でも利用できた。

 中古で購入してメーカーのサービスセンターに依頼し、レンズ自体をオーバーホールしてもらった。「ヘリコイド」が少しスカスカしていたためだ。メーカーでは大分気合が入ったらしく、絞りバネ不良に付き調整、光軸調整、レンズ分解清掃、グリス注油、など各種項目をメンテナンスされ、すこぶる調子が良くなって戻ってきた。

 今でもサービスセンターで受け付けてくれるかは不明だが、古いレンズで愛着があるものは、早めの清掃・調整などのメンテナンスを行う方が良いと思う。メーカー工場の海外移転や国内工場、協力工場の閉鎖などが加速している。部品は勿論保存年限を過ぎているし、交換しないとしても分解・組み立ての技術者がいなくなってしまう。検査機器の精度は高くなったとしても調整が出来ない可能性がある。

M35mm F2.0
M35 F2.0  1/4000  f4.0
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<40mm F2.8 SMC−PENTAX M>

 視角は時代と共に広角に向かうようで、最近では「標準レンズ」といったら40mmくらいがしっくりする。人によっては「35mmが私にとっての標準だ」ということもあるようだ。

 Mシリーズの40mm F2.8 は「パンケーキレンズ」と呼ばれて独特の薄さが人気だ。このレンズがその形状をパンケーキタイプとした分、開放F値iはF2.8に押さえていて、「標準レンズ」と呼ぶには大分暗い。開放でも標準50mmのような味のあるボケは出ず、描写としての味が乏しい。

40mm F2.8 50mm F1.7

M40mm F2.8
M40 F2.8  1/4000  f5.6

 近接撮影での背景のボケ味では、50mmのF1.4やそれより少し絵が硬くなるF1.7などには、遠く及ばない。

 だから性格としては、やはり「スナップ専用」のレンズだと思う。F4以上に絞った状態だと「えっ」と驚くようなカリッとした緻密な絵ができる。

 このレンズの性格を活かすには、F5.6で置きピン的に3mくらいをセットし、ピント合わせをせずに軽快に街をスナップする、という使い方が一番よいのではなかろうか。

M40mm F2.8
M40 F2.8  1/4000  f3.5
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<50mm F4 マクロ SMC−PENTAX M>

 Mシリーズのマクロレンズの50mmは、暗さを我慢すれば風景撮影でも問題なく利用できる。

 近接性能がいいから、接写のようにぐっと寄らなくても近くの被写体を写すには適している。ただし、一般の標準の50mmは比較にならないほどの明るいレンズなので、あの背景が溶けるようなボケをこのレンズで期待してはいけない。F1.7から考えても3段ばかり絞り込んでいる状態と同じなのだから・・・。

 花撮影で利用するマクロレンズでは、100mmの焦点距離がスタンダードでやはり使いやすい。マクロ撮影域では花のポートレイトレンズが100mmだろう。では、マクロ50mmはどうかというと、周りの環境を取り込んで様子全体や空気感や雰囲気といった要素を表現したい場合などが出番となる。

50mm F4 マクロ 50mm F4 マクロ

M50mm F4.0 マクロ
M50 F4.0  1/80  f4.0

 もともと学術的な目的での文献コピーや複写などを撮影対象として開発されたものと思われるので、絞り込んで利用するのがこのレンズの利用前提だろう。けれども、このレンズには開放F4で利用しても周辺光量の落ち込みやピント性能の甘さは無い。だから安心して開放状態で利用ができる。


 春先に、田の畦で咲く小さな花を撮る。花だけではなく、少し背景に暖かそうな田の土を入れたい。そんな写真がこのレンズなら問題なく撮れるのだ。または、山間に咲く山野草や高山植物など、稜線を入れたり樹林を入れたり・・・。

 このレンズなら、そんな周りの様子を取り込んだ少し雰囲気のある絵がつくれる。
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<200mm F4 SMC−PENTAX M>

 カメラのドイの「年末ジャンク市」で二千円で売られていた。
 今では、同店はなくなってしまってその跡はドラッグストアになってしまったが、西新宿にあり、会社からもすぐ近い場所にあったので昼休みにはよく「パトロール」していた。


 手にとって確認すると、カビも無いしバルサム切れでも、グリス切れでもない。何の問題も無いのだった。ワゴンの中にあるのが間違いで、これはサンタクロースからのプレゼントに違いないと思って私は急いで購入した。

200mm F4

 大きさは、Mシリーズとしては大きい方だが、開放値はF4だ。今時の高倍率ズームで200mmといえば、F6.3前後であるから、これはかなり明るいレンズということになる。

 私は、このレンズを風景撮影ではなく、花の撮影を頭に入れて買ったのであった。初夏の睡蓮や花菖蒲などを撮るには、200mmが活躍する。一段、二段くらいを絞って使うが、開放での描写はどんなだろうか?

 春先の、カタクリの咲く頃に、そのあたりを確認してみようと考えている。

M200mm F4.0
M200 F4.0  1/1600  f4.0
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