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2006.09.23
奥多摩 高水(たかみず)三山を歩く ― 高水山、岩茸石山、惣岳山

アクセス;
 JR青梅線―軍畑(いくさばた)駅、沢井駅より
   高水(たかみず)山 (759m)・ 岩茸石(いわたけいし)山 (793m)・ 惣岳(そうがく)山 (756m)

カメラ;
 PENTAX Ist−D

レンズ;
 PENTAX DA18−55mm F3.5−5.6 AL
 TAMRON SP90AF MACRO F2.8

  (画像添付時に圧縮 25%程度)

一脚;
 ベルボン  ウルトラスティック50  利用

 青梅線の「軍畑(いくさばた)」駅から線路を越えて渓流沿いに登り、三つの尾根を越えて戻ってくるというのが今回の企画の内容だ。

 「奥多摩、高水(たかみず)三山」 は、日帰りのハイキングコースとして有名で、シーズンの土日ともなると多くのハイカーで賑わう人気コースだ。

 例によって私たちワンゲル部員は、今回もむしろ「下山後」を主な目的として集合している。そう、「軍畑」から山を越えた(通常は、特段山越えの必要は無い)先には、「沢井」駅がある。この沢井には『小澤酒造』がある。銘酒「澤乃井(さわのい)」で有名なところだ。

 「高尾山」 (2006.07.22; 「高尾山 ビアマウント」)のときと同様に、この三つの峰の短い縦走は、お酒を美味しく頂くための一つの手段という、われらがワンゲル部のいつもの構図がそこにある。

軍畑駅より、入山口を目指す
軍畑駅前の案内標識(この後、山中でも丁寧な案内標識が続く)
花風景のスライドショーを表示
キバナコスモスが里に咲く

<花で溢れる山里 スライドショー>を起動
高水(たかみず)三山は、秋の花でいっぱいだった。
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駅から少し行くと素晴らしい渓谷(渓流)が続く

すばらしい渓流の様子(平溝川)
平溝川の渓流]

 駅から「常福寺」へ向かって「平溝(ひらみぞ)」の集落を少し進むと、すぐに渓谷というか、すばらしい渓流が現れる。

 変化のある渓流の様子を確かめながら進むだけでも充分に楽しむことができる。「高水(たかみず)山」を目指さなくても、いいくらいだ。

 歩いてみると、人里の間を流れる渓流の岸辺には、今が盛りの彼岸花がそこかしこに咲いていた。

 アプローチ中は、渓流沿いに細い道が続くが、ところどころで川底に降りる階段がある。また、道から川を挟んだ向こう側の民家へ渡るための自家用の小さな専用の橋もいっぱいあって、その橋の途中から川の様子をみることが出来た。

廃屋を背に、コスモスが咲く 小さな滝
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渓流の岸辺に咲く 彼岸花渓流(平溝川)
高度が増すごとに小さな滝が現れる
高度が増すごとに渓流に小さな滝が現れる

 「平溝」の集落から「高源寺」の分岐をとってさらに登ると、渓流には小さな滝(たまり)が次々に現れる。魚の姿は確認できなかったが、ここまでならアユくらいは遡上してくるのだろうか?

 清々しい渓流の様子を楽しみながら進むと、美しかった里も終わり、咲いていた多くの花とも別れていよいよ登山道に入る。最初に迎えてくれるのは、砂防ダムの急な階段だ。それを越えると、そこからしばらくはつまらない杉林が続く。

 山道は狭いが、実に静か。

 そして、「常福院(高水山龍学寺)」に着くと、「高水(たかみず)山(759m)」はもう間近だ。寺で少し休んで、コースは寺脇からまた山道へ分け入って行く。ちなみに、寺にはハイカー向けの立派なトイレがその裏側にあるが、肝心の水場はないので注意が必要だ。

彼岸花が岸辺に咲く彼岸花が咲く
高水不動 常福院龍学寺
高水不動 常福院

常福院、大きな刀が奉納?されている
山頂での食事;わが愛用品
愛用の武器(食器)

ラーメンやコーヒーを沸かすのに活躍する。
このコッヘルの中にガスボンベとバーナーが入る。
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高水山を過ぎ、岩茸石山への道。如始まる急登
岩茸石山へ
突如始まる急な降り 木の根を這う
登りは続く

常福院脇の登山道を入って高水山までは楽な道が続く。

山頂を過ぎるとすぐに急な降りが始まる。
まずは、木の根を這う。
登りは続く

 「高水山」の山頂に近い尾根道からは、武蔵横手、吾野(あがの)、芦ヶ久保(あしがくぼ)など、秩父前衛の奥武蔵の山々が望見できる。 (芦ヶ久保から登る丸山が一番遠くに見える。その前には、私にはなじみ深い峰が続くのが見える。)

 東方向に市街地が見えるが、青梅(おうめ)や入間(いるま)・飯能(はんのう)の街だろうか。難しいことだろうが、もしこの場所に夜来られたとしたら、きっと素晴らしい夜景が楽しめることだろう。

 さて、高水山だ。

 山へ至るまでの登山道から見える植生は、そのすべてが<杉の植林>だ。杉林は薄暗くすこしも面白くない。どちらかというと最低の部類だが、山頂付近では、多分この山が本来持っていたであろう自然の様子が楽しめた。
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樹林の間からの様子 広葉樹林

 そこには、明るい広葉樹林があって、雰囲気もあり、樹林の間からは眺望も楽しめる。無理を承知で言えば、山腹に広がる杉を何とかして本来の植生を取り戻せたら、この山はもっと素晴らしくなるのだが・・。

 そして山頂を過ぎて急な降りを進むと、「岩茸石(いわたけいし)山」へいたる。

 「岩茸石山」の山頂には、木の根を這うようにして登った苦労の甲斐がある素晴らしい光景が待っていた。幾本かある萩の木。山頂は広場になっているので植樹されたのかも知れない。季節感溢れる「萩」の花が満開だった。

 ゆっくりと休憩する気持ちの余裕はなく、撮影に夢中になってしまった。そこで、私は素敵な萩の花の写真を幾枚も撮った。

岩茸石山頂で待ってたものは、すばらしい萩の花 惣岳山へ向かう途中のススキ
岩茸石山から惣岳山へ向かう途中


斜面にススキが広がる見事な様子。

このススキの横からは岩場となる急登が現れる。
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沢井にある古民家(保存されている福島家) 小澤酒造のみごとな蔵

 下山後の目的は、最初に触れた銘店「小澤酒造(おざわしゅぞう)」だ。(いや山登りそのものの目的か・・)

 「沢井」駅から「御岳(みたけ)渓谷」側の一角(広大な土地)にその直営の休憩所や会席風レストランが広がる。「澤井園」、「ままごと屋」などの酒造直営の一連の施設がそれだ。

 「澤井園」は、渓谷を見下ろすオープンガーデンで、のんびり出来る場所だ。売店があってお酒や軽食が楽しめるが、何せオーダーストップが早いので注意が必要だ。(そばなどの食事系は4時で終わってしまう)

 だから、「岩椎石山(いわたけいし;793m)」からの急登を越えて「惣岳山(そうがく;756m)」へ向かい、そこから沢井へ向かう下山路では、なんだか皆ハイペースで、一刻を争う雰囲気であった。でも、急いだおかげで、醸造に利用する「湧き水を使った自家製の豆腐」や「酒饅頭」など、人気のある名物おつまみがオーダー出来た。

 ビールで乾杯した後は、澤井園でしか頼めない<澤乃井(さわのい)の生酒>を頼み、その芳醇な日本酒の味を満喫した。勿論、名水からの出来上がり品の「お酒」だけではなく、醸造に利用している湧き水(惣岳山で湧き出していた「青渭神社」と同じ水系か?)も、忘れずに汲んで水筒に詰めておいた。

 今回の山行は「秋の先取り」といっても良い、里の花も楽しめる、実に良い企画だった。まあ、山に登らなくても、このあたりの里の風景を楽しんだり、渓谷の様子(澤井園からすぐのところにつり橋-ここの専用かも知れない-がある)を楽しんだり、そして休憩したりと、それだけでも充分に寛げる場所だ。

小澤酒造の銘酒 澤乃井 保存民家の福島家、大屋根がそびえる
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