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カメラ : 35mm 一眼レフ
Pentax Kaf2マウント他社製レンズ


レンズ;
  PENTAX Kafレンズマウント適合 レンズ



 標準;フォクトレンダー ULTRON SLU 40mm F2.0 AL
     TAMRON SP17−50mm F2.8 AL

 望遠;TAMRON SP90mm F2.8 マクロ
     TOKINA ATX Pro  70−200mm F2.8
     TOKINA ATX Pro 100−300mm F4



 プロユースに耐えるスペックを持った秀逸なボディの<Z−1P>や、原点回帰のダイヤル操作が人気を呼んだ<MZ−3>、フィルム最終モデルでマグネシウム外装を持つ<MZ−S>、これらのボディを支えるレンズ群がFAシリーズだ。

 そのFAレンズシリーズのマウント仕様で生産された他社製のレンズがある。いわゆるレンズメーカー製のレンズ群だ。オートフォーカスが主流となって以来、レンズとボディとの情報交換の必要性からCPUを内臓した状態であり、マウントには電気接点を持っている。このため各カメラメーカー向けの専用マウントが固定式の仕様で発売されている。

 ちょっと前まではレンズメーカー製の交換レンズは、そのレンズメーカーが発売している交換マウント(一種のアダプター)によって、レンズユニット本体はそのままで、マウント機能部分だけを付け替えることによって各メーカーのボディに対応出来た。

 このような仕様では、レンズ本体を一本購入すれば、広くコンバートできたのだ。たとえば、M42のマウントとKマウントそれにニコンやキャノン用の複数のマウントを持っていると、SPやSP−FなどのスクリューマウントボディとKマウントボディ(LXZ−1Pなどの銀塩フィルムボディや最新デジタルなど)とニコンボディやキャノンボディで、同じレンズが利用できたのだ。

 勿論、こうした交換式ウントでは焦点距離はレンズ本体の仕様のままであって、今販売されているマウント・アダプターとは異なる。(マウント・アダプターでは焦点距離が1.4倍や1.7倍になってしまうのだ。)
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TAMURON SP17-50mm F2.8 AL

<17−50mmF2.8 AL マクロ TAMRON>

 タムロンの17−50mm F2.8。ズームレンズはあまり好きではないが、このレンズは軽くて扱いやすいモデルだ。

 大口径ズームとしてはTOKINAのATX−PRO28−80mm F2.8を使っていたが、鏡筒が金属製で非常に耐久性が高い造りだった。デジタル用ではなく、35mmフルサイズのフィルム用に開発されたものだ。設計という点で言えば新しいものだが、不運にも直後にデジタル・シフトが起こった。造りだけでなく写りも勿論素晴らしいのだが、なんと言っても重量が半端ではないため手放してしまった。利用回数は10回未満だったので、中古で購入した人は実にラッキーだったろう。

 そのレンズが余りに重く、携帯性に問題がある「大口径ズーム」には疑問があったのだが、タムロンから軽量級のデジタル専用ズームが販売された。当初はPENTAX用のマウントは無かったが、世界3大カメラ賞を受賞して順調に売れていた<K10D>の威力で、最近になって対応マウントのモデルが発売された。デジタルのAPS素子対応レンズなので、従来の製品から比較すると各段に軽量化されている。

 絞り開放でのボケ味はさほど悪くない。絞り羽根は7枚で、決して多くは無いのだが、少し絞ってもその時のボケは汚くはない。光玉もさほど歪まずに綺麗に現れる。

 コントラストは今時のレンズの味付けであり非常に高く、結像は鮮明だ。

 発色もどちらかというと「派手な傾向」であって、FAレンズまでのような控えめなナチュラルさは無い。

 各焦点距離での最短焦点距離は29cmであり、対物レンズ前面は驚くほど対象に近接できる。クローズアップレンズ(フィルター形状)をつければ、難なくマクロ撮影が出来るだろう。ただし、専用の設計がされたマクロレンズとはおのずからその描写は異なり、比較の上ではあくまでも間に合わせ的になると思う。

 このレンズは近接撮影能力が高いので、どうしてもそのように考えてしまうが、被写体の主題と2・3mほどの距離をとり、開放で撮影した場合の画像は実に美しい。

TAMRON SP17-50mm F2.8 AL
TAMRON SP17−50mm F2.8 AL  1/125 F2.8 2008.12.03与野 氷川神社
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TAMURON 90mm F2.8 SP マクロ

<90mmF2.8 SP マクロ TAMRON>

 タムロンの90mmマクロ、軽くて扱いがしやすい。モデル型式としては世代を重ねているが、基本的にはずっと同じレンズ構成であり、歴史的なロングセラーだ。

 ここまでの長寿となると、レンズ設計での当初のコンセプトが実に正しいものだったのだと思う。多くのカメラマン、しかもプロでも利用者が多いのは、その描写性の素晴らしさからだろう。「ED」などの高屈折率・低分散ガラスでも非球面ガラスでもなく、利用しているのはまるで普通のガラスレンズだ。絞り形状は円形絞りに近く、開放でも若干絞っても、実に美しくボケが出る。絞り羽根の形状などはモデルによっては少し変化しているのだろうが、最初にこのレンズを設計した技術者の「先見の明」に脱帽だ。

 PENTAXのFA100mmはこのレンズを購入した後で買ったのだが、その重さから、こちらの方が出番が多い。

 端正で、柔らかくボケる非常に素晴らしい描写のレンズだ。ポートレイト・マクロとの異名を持つが、それも頷ける。輪郭が溶け込むような実に素敵なボケ味を持っている。

TOKINA ATX 70-200mm F2.8 PRO
TAMRON 90mm F2.8 SPマクロ  1/125 F2.8 2007.03.31与野界隈
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TOKINA ATX 70-200mm F2.8 PRO

<70−200mmF2.8 ATX−PRO TOKINA>

 特殊低分散レンズを贅沢に2枚、しかも対物側に使った、高性能ズームレンズ。

 このレンズも、リバーサル戦略の一環で購入したもので、「清水の舞台」から飛び降りたもの。元々ズームレンズの描写は好きではなかったが、余りの性能の良さにズームを見直したのもこのレンズのお影だ。

 200mmのF4でも十分に綺麗なボケが出るが、このレンズの開放値はF2.8だ。単焦点レンズ並みに明るいが、ボケ味も単焦点レンズの味に引けを取らない。

 プロテクター鏡筒といって、外装は金属製だ。レンズ全長は、通常のズームレンズと異なりズーミングしても変わらない。だから、このレンズの場合にはホールドをかためた後、フレーミングしてもまったくバランスが崩れない仕掛けになっている。その信頼性はすこぶる高い。ただし、メーカーは重量に関してはまるで気にしていないようだ。ズシっと来る重さがこたえて、水芭蕉を取るのに木道を歩いているうちに腰が痛くなってくる。

 だから、私にとっては、このレンズもPENTAXのFA100mmマクロとあわせて、車での出動が携帯の前提となっている。

TOKINA ATX 70-200mm F2.8 PRO
TOKINA 70−200mm F2.8  1/120 F3.5 2006.06.24 上尾丸山公園
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VOCTORENDER ULTRON 40mm F2.0

<フォクトレンダー ULTRON SLU 40mm F2.0 AL>

 フォクトレンダーはドイツの老舗ブランドのレンズだが、この製品は日本のコシナがブランドの権利を取得して製造・販売している。

 コシナ自体は、リコーなどと同じく長くPENTAXのKマウントの一眼レフボディを製作・販売していた知る人ぞ知る老舗ブランドだ。コンパクト・軽量のボディが何種類も開発され、私も一台持っていた。でもレンズは、今まで一本も持っていなかったのだ。FAレンズシリーズ初期の低価格戦略モデルの100mmマクロF4は、コシナのレンズがOEMされていたものだ。

 コシナ自体の製品はあまり流通していないが、技術力は非常に高いものを持ったメーカーだ。。つい最近まで低価格のズームが多数発売されていたが、それでは販路の維持が出来無かったのだろう。少し前から市場動向とは別の「独自の路線」を歩んでいる。フォクトレンダー・ブランドでの金属ボディの新開発ライカ・マウントのレンジファインダー製品群などがそれだ。今時レンズ交換が出来るレンジファインダー機が売れるのだろうかと初めは思ったが、コンスタントに売れているらしい。

 この40mmレンズのウルトロン、50mmの開放F値が抜群のノクトン、75mmのポートレイト・レンズのカラー・ヘリアー、135mmのアポランターなど、どれをとっても素晴らしい質感と描写力を持っている優秀なレンズだ。単焦点、金属ボディ、マウントはM42を初めとした各社対応。交換レンズメーカー製としては異例の高めの価格設定だったが、これは売れた。

 しかし、そのうちにと思っているうちにすべて販売終了となってしまった。いまではウルトロンがPENTAXとNIKONマウントで、抜群の明るさを持つ標準レンズのノクトンがNIKONマウントで出ているだけになってしまった。

 コシナはフォクトレンダーだけでなく、さらにツァイスのブランド名を取得した。ツァイスブランドの交換レンズは精力的に新レンズがj開発され、高い人気を呼んでいる。

VOCTORENDER ULTRON 40mm F2.0 1/250 f5.6

 さて、ウルトロンだが、焦点距離での区分は「準標準レンズ」だ。絞り羽根はなんと9枚であり、ボケは素晴らしく美しい。光玉も、絞っても綺麗な円形のままだ。

 金属性の鏡筒は適度なトルク感を持っている。オートフォーカスでは無いので、ピントリングの回転長(焦点距離調整)はかなり長い。微妙な位置でのピント調整が容易にできるのだ。昔のレンズはこうだったが、今売られているズームレンズの多くはその調整幅を完全にオートフォーカスでの操作を前提としているので悲しいほど短い回転径だ。あれではピントが甘くなるし、微妙なマニュアルでの調整が出来ない。いや、むしろユーザにその操作を放棄させているといった趣だ。

 そんな、今時のレンズとは対極のコンセプトにこのレンズは位置している。最新の設計であるのだが、最初からオートフォーカスを意識していないのだ。だから、扱っていて気分がいい。

 形状はパンケーキタイプで、ごく薄い仕上げだ。レンズフードがまた良い感じであり、上に掲載した最初の写真がフードを付けた状態だ。フードを含んでもかなり薄くて、コンパクトだ。ちなみにフィルターはフードの内側にマウントが出来る。このため、フルターを装着してもフード位置以上に厚みが増さない仕掛けになっている。

 オートフォーカスの対応製品は無く、すべて純粋なマニュアルフォーカスでの操作が要求されるが、ピントリングの回転方向はPENTAXオリジナル製品と同一の方向だ。ちなみに絞りの回転方向もおなじだ。だから、付け替えても操作に戸惑うことはない。

 PENTAX用では、絞りに「Aポジション」があってボディとの電気的な制御が出来るが、Aポジションでの動作・ボディ側での絞り操作だけでなく、レンズに絞り環を持っている。このため、メンテナンスすれば半永久的に使える耐久性を持っている。

 絞り環の存在により、Kマウントのボディであれば、利用が可能だ。古いボディのK2DMDMXなどでも最新のデジタル機同様にこのレンズを使うことが出来る。

 絞った状態の写真と、開けた状態を紹介しておこう。

1/800 f3.5
ULTRON SLU 40mm F2.0 AL 1/800 f3.5 2008.05.04
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