ポタリング のインデックスページへもどる ポタリング の ページ      Top Pageへ移動Top Pageへ移動             このページを閉じる 閉じる

2011.06.04
やっぱり我慢が出来ない

カメラ;
 PENTAX K10D

レンズ;
 PENTAX DFA100mm F2.8 MACRO
 PENTAX FA50m F1.4

 (画像添付時に約30%程度に圧縮)


 昨年の晩秋、スポーツオーソリティから恒例のDMが来た。

 言わずもがなの創業記念セール、「全商品 2割引」の案内だ。気になっていたロードバイクのパーツ構成をチューンアップするチャンスが到来したのだ。

 私は、葉書を手にJR赤羽駅で途中下車して、店舗奥の自転車コーナーへ向った。会社の帰りなので、時刻は20時少し前、閉店まではもう僅かしかない、店にとっては微妙な時間帯だ。

GT社製 GTR−4  GT社製 GTR−4

メーカより、カタログ写真の転載に関しての許諾を取得済み
ページTopへ移動
 馴染みの店員氏は異動になってしまったので、新顔の店員氏にESCAPE R3やGTR−4をこの店舗で購入した事を話し、今回のDMで対応可能かどうか、私が考えている事を話た。

 GTR−4は、GT(ゲーリー・ターナー:米国)の入門用のロード車で、このパーツをSHIMANOの105コンポーネントに交換したいが、今回のセール割引での対応が可能かどうか、という相談だ。勿論パーツは在庫している訳ではなく別注して取り寄せになり、しかも交換は私自身がやる、という内容。だからこの話では店舗側の利幅はほぼ無いに等しいものになる。単に自転車コーナでの「売上げ」が上がるだけという商売上がったりの相談なのであった。

 チューンアップというのは、シフター左右とリアディレイラーとチェーンなどを交換するというもので、それによって速度の対応幅をひろげようという目論見によるものだ。

 これらの部品交換で愛車をチューンナップするという計画で、交換するパーツの価格は総額で3万弱。これだと、割り引かれれば2万4千円程の出費で済む計算となり、その投資である程度の性能が確保できるはずなのだった。

 今自転車についているSHIMANOのSORAのディレイラーや8速対応のシフターが駄目、という訳ではない。ブレーキキャリパーの交換(オリジナルからSHIMANO105へ)で劇的な変化があったので、さらに変速系のコンポーネントをランクアップしたら・・・と考えたのだった。

 そもそもそれ程重いギヤは踏まないのだが、8速から10速へ変更してさらに対応範囲を広げよう、と考えた訳だ。

 イヤな注文だろうに、店員氏は気持ちよく了解してくれて、無事にパーツを発注をする事になった。

GIANT社製 ESCAPE R3 GTR−4 ステム交換
ページTopへ移動
GTR−4 リア・スプロケット GTR−4 フロントギヤとクランク

 その翌日、メーカー談として、リアディレイラーだけでなくフロント側も対応したほうが良い、との伝言があった。フロントディレイラーではなく、ギヤそのものを交換という事なのだという。今着いているFSA(パーツメーカ:Full Spead Ahead :全速前進)の170mmショートクランクに不満はないのだが・・・。

 フロント・ギヤは歯数が50・34なのでリヤの10速にも対応出来るはずだと思うのだが、どうやらNGということらしい。そうなると、改めてSHIMANO製のショートクランクセット+BB(ボトムブランケット)との交換となり、+2万5千円が必要となる計算。そしてクランクセットと合わせてフロントディレイラーをSORAから105に変えるとなると、さらにあと5千円が必要となる。

 となると、トータルで何と5万5千円!になる計算だ。

 フロントのクランクやギヤの交換、ましてやBBの交換までの経験は私にはなく、勿論道具も持っていない。BB交換には専用工具の調達なども必要で、最終的にそれらも加味すると6万円以上が必要となってしまう。ただし、幸いにも、セールの割引があるので4万8千円。

 うーん、どうしよう。即決できない迷いが出てくる。
ページTopへ移動
GT社製 GTR−4 ハンドル交換 GTR−4 ハンドルを交換

 これで、主要なパーツを交換した後、今度はホイールなどが変えたくなるのでは、というのが大きな懸念として残る。

 結局、後でホイールまでを交換するという事になると、それが仮にSHIMANOのR500として、その費用も加えると7万位強のトータルコストとなりそうだ。

 ならばいっそ、105のコンポをメインにアセンブルされた完成車を購入した方がトータルバランスが良いのではないだろうか、との思いも出てくる。

 こうして赤羽店(アルガード内)に連絡して、もう一度相談させて欲しい旨を伝えて、一旦オーダーを保留していただいた。
ページTopへ移動
FELT 2011 F75
 FELT F75 2011モデル

 で、あれば、かねてから欲しかったFELTの自転車などを新規購入した方が得策ではないか、との話になって、その在庫を確認する事になった。

 店舗側からメーカ(あるいは問屋さんのような販売代理店?)への問い合わせに対する回答は、「今は在庫は無いが発注は受け付けていて、早ければ年明け早々に入庫が出来るかもしれない」というものだった。

 なんという幸運。かねてから「欲しいな〜」と考えていたFELTのF75が手に入れられそうだ。しかも今期のモデルは定価が15万の下がって(従来は19万ほど)いて、割り引かれれば12万の予算で済む計算になる。

 SHIMANO105をメインにしたパーツ構成と、7005のアルミフレーム、フロントフォークとシートポストはカーボン製。まさに即走れる状態の自転車で、従来モデルよりも値段が大幅に下がった2011モデルのF75は注目に値する。

 それは目を見張るほどの優れたコストパフォーマンスを持った、実に魅力的な製品なのである。
ページTopへ移動
 パーツ交換でのグレードアップはコストを考えれば魅力的な方針だが、7005アルミのフレームもすこぶる魅力的だ。ちなみに2011モデルは前の年のモデルと異なり、シートステーがY字のカーボン製からアルミ素材のAフレームに変更となり、合わせてフレームそのもののジオメトリーが変わった。

 私程度の脚力でも充分対応が出来る角度にヘッドアングルやシートアングルが変わった。クランクもショートクランクの170mm、フロントギヤもそれに合わせて50・34の歯数へ変わった。

 私の乗り様はスピードを出す場合もあるがどちらかと言えばツーリング的であって、決してレーシング志向ではないので、こうした一連の変更はまさに私向きの内容といえる。

 愛用のGTR−4は入門レベルのロード車であるが、F75はそれより少し次元が高く、本格的なレース参入も目指せるレベルの素晴しい自転車なのであった。

 という訳で、店員氏にはパーツから一転してFELT F75(ボディ色:グロスネービー)への発注変更をお願いした。

 これが、この話の発端だ・・・。

FELT 2011 F75 FELT 2011 F75
ページTopへ移動
FELT 2011 F75 FELT 2011 F75

<年を越す>

 年が明けて2011年。

 年内を目一杯待った形になったが、ようやく中旬に連絡があった。しかし、それは芳しいものではなく、納車が2月末か3月頭にずれ込むという。そういわれてもこちらでは何ができるわけではなく納得するしか方法がない。不満であっても仕方がないので、そこまで待つと回答した。

 3月の早々にまた少し遅れるとの事。いったいどうなっているか、と思いネット上で検索すると皆そうした状況のようだ。ならば仕方がない。待ちましょう、気長に・・・。

 そしてとうとう5月のゴールデンウィークには間に合わない、にそれが変わり、さらに6月という話になってきた。いやいくらなんでもそれはないだろう。

 2011年モデルの発表は去年の9月末。私が注文したのは11月後半だったが、そこから経過した時間は半年である。モデル発表から数えれば、何と8ヶ月近い時間を無駄に過ごす事になる。「キャンセルして頂いても何ら問題ありません」と店員氏も平身低頭だ。こちらが好きで待っているのであって、店舗側の問題ではないから、むしろ申し訳ない気持ちになってくる。
ページTopへ移動
<新たな決意>

 いや、でも、もう限界。という訳で、最終確認をお願いした。

 交換になるフロントフォークのデザインがネット上で掲載されたページがあった。それがメーカ本来の状態のものかどうか、を店舗を通じて打診したのだ。FELTを扱うRightWayの製品紹介ページでは、回収のご案内が掲載されているだけで、出荷時期もその形状や色なども一切の写真掲載や情報公開がないためだ。

 F75の注文は、フレーム色がグロスネイビー。ちょっと特色のある色使いで、カーボン製のフロントフォークムも同色で塗装が施されてあり、デザイン上のポイントとして白と赤のラインでアクセントが付いている。交換後の車体写真が掲載されたのは実際にそれが納車された個人のページだが、フォークはつや消しの黒(カーボンメッシュ?)だった。まるでバランスが取れていない。その状態が納車後の交換措置に適用されるだけではなく、新規注文での納品でもその状態だという。それがメーカへの問い合わせで確定したので、後ろ髪を目一杯引かれたがF75の注文はキャンセルしてもらった。私の髪はもう随分薄いので、このダメージは大きかった。

 変わりに同様のジオメトリを持ちフォーク交換とはならなかったF85を薦められた。パーツ交換に話を戻して7万を出費するのであれば、いっそ新車購入として同じFELTのF85を選んで、すでに大分経過しているが2割引の措置を適用すればいくらも変わらない金額となる、という事なのだった。

FELT 2011 F85
 FELT F85 2011モデル

 勿論、フロントフォークの形状が違うので印象が異なるし、クランクセットもFSA製だがF75のそれよりもグレードが下がる。さらにシフターやキャリパーなどのパーツが違う事になるが、フレームとしての大筋は変わらない。F85のフレーム素材は同じ7005系のアルミであり、接合部分はF75同様に大変美しい仕上げが施されている。ジオメトリーも両者はほぼ同等である。

 ここは、ひとつの判断だ。

 あと数ヶ月待ってフォークの性能は本来のものよりも交換措置で良くなる (それは、とってつけたようなどうにもバランスの悪い交換パーツになるが・・)F75とするか、あるいは軒並みパーツを切り替えたGTR−4とするか.そして完成車としてバランスの取れたF85を選ぶか。

 私は、今回の騒動についてRightWayへメールを出した。大分待つと予測したが、直ぐにしっかりとした返信が来た。夢を棚上げして待つことの意味や費やした時間の重さに対して、メーカや供給者側はいったいどう考えているのか、と。

 メーカとしての姿勢、代理店の立場、製品への信頼の獲得と安全性の確保、などに関してしっかりとした個別の説明が書かれ、丁寧なお詫びの言葉が添えられていた。担当者氏は出来合いの案内文ではなく、時間を潰して個別に回答を記述してくれたのだった。以前、HPへのカタログ写真掲載の打診の際も良い対応だったが、今回も充分に納得できる回答内容と、問い合わせといういわばクレーム行為へのレスポンスの良い返信対応だった。

 すこし考えてみたが、最終的にはゴールデンウィーク明けに注文を確定させた。
ページTopへ移動
フレーム

<フレーム、フォーク>

 フレームの素材はアルミで接合部分は大変美しい仕上げだ。

 ジオメトリが2011モデルから変更になって、大分乗りやすいものになったが、それは、このフレーム形状を見ても良くわかる。以前のモデルはトップチューブがほぼホリゾンタルだった。それが、このモデルではスローピングへ変更された。

 フレームのサイズ(私が選んだのは510mm)によってアルミの肉厚を変えているというが、素材は「Road Custom 7005スーパーライト バテッドアルミ」。

 フロントフォークは「UHC Performanceカーボン」。見てのとおり、ブレードの表面(外側)は塗装がされている。

 ストレートではなく、従来型の前方へ湾曲したデザイン。ヘッドセットへの形状の違いからか、このモデルは今回の騒動(交換での納期延期)には巻き込まれなかった。

フォーク(UMCパフォーマンスカーボン) フォーク
ページTopへ移動
<シート、シートポスト>

 シートは、FELTのオリジナル。硬めで乗りやすいものが付いていて、デザインも良い。

 フレームとのカラーリングの統一感はもちろんなのだが、良く見るとシート表面にFELTのロゴ(文字)が浮き出している。普通に見るとただの白いシートなのだが、こういう辺りが所有心をくすぐる。

 フロントフォークのカーボンに合わせたのだと思うが、ポストは同じくUMCパフォーマンス・カーボン製だ。

シート(浮き彫りのロゴ) シートポスト
ページTopへ移動
ハンドル

<ステム>

 FELTのオリジナルが付いている。F75と同じく、他のパーツやフレームとデザインやカラーリングがが統一されていて素晴しい。

 このフレームサイズでのステム長は90mm。

 軽量で、表面は梨地仕上げになっている。素材はマグネシウムのようだが、調べてみるとアルミ製(6061アルミ)だった。天地のみを切り替えた。納車時は上向き(アップライト)で設置されていたためだ。


<ハンドル>

 ステムと同様にオリジナルのバーが付く。アルゴノミック・ハンドルだが、それ程リーチが大きいわけではない。コンパクトな形状で使いやすい。素材はやはりアルミの6061。センター部分にステムと統一されたデザインが施されている。これがまた、スピード感があり安物っぽくなくて良い感じだ。このトータルデザインのため、ハンドルもステムも交換したくはないが、フレームサイズとステム長やハンドル幅があっていてフィット日感が抜群なので、あえて交換の要求も起こらない。(CCで400mmである)

ハンドル ステム
ページTopへ移動
<ブレーキ・キャリパー>

 まずはブレーキシューだが、これはメタルのハウジングのもの。ボディのカラーと合わせてレーシングレッドに塗られている。

 そのシューのハウジングと配色を合わせたのだろうが、キャリパーはホワイトだ。ハンドルのバーテープとも合っていて、トータルでバランスよく仕上げられてる。白いキャリパーは始めてみたが、なんだかワクワクする配色だ。

 TEKTRO製で、ダブルピポットのきちんとしたものが付いている。特に剛性などの問題もない。少なくともSHIMANOで言えばTIAGRA並みのグレードのものと思われるが、どうだろうか。交換を前提で105のキャリパーを用意してしまったが、このままでも充分だ。

 勿論外見だけでなく走行してブレーキの性能やフィーリングを試したが、妙な感じで撓む事もなく、しっかりと思い描いた位置でピタッと停車できた。ちょっと、イイ感じだ。

キャリパー キャリパー
ページTopへ移動
リム タイヤ

<タイヤ>

 リムはMAVICのもの。グレードは「CXP-22N」であるから少し重めだ。

 手組みのリムなので、オリジナルのハブにスポーク(Swiss ステンレス)、それにブラスニップル(黒色塗装)で仕上げられている。前後で、スポーク数が異なるが、本数は多く、昔風のデザインだ。

 タイヤはVittoria製で、グレードは Zaffiro Rigid。サイズは700X23Cの標準的なもの。

 GTR−4もfグレードは Zaffiro だったが、いずれにしても低廉なタイヤである。ただし、こちらはUに変わっている。このためタイヤのトップ部分が白色の帯になっている。
ページTopへ移動
フロントギヤ コンパクトクランク(FSA)

<ギヤ、ディレイラー>

 前2段、後ろ10段の20速仕様。フロントディレイラーとリアディレイラーはSHIMANO105を利用している。

 クランクはBB30ではないが、コンポはSHIMANOではなくFSA。グレードはVero コンパクトで、クランク長170mm、ギヤ 50T/34T のショートクランクが付いている。これも前モデルからの変更点だ。

 リアのスプロケットはSHIMANO105で、歯数 11T-25T、という仕様だ。

リアディレーラー
リアディレーラー(SHIMANO 105)
ページTopへ移動
シフター(マイクロシフト社製) リアスプロケット(SHIMANO 105)

<シフター>

 クランクのFSAはあまり問題はないが、シフターはどうだろう。

 SHIMANOを使えばよいと思うが、Micro.Shift インテグレーテッドの10速対応モデル。

 マイクロシフト社は新進気鋭の集団でSRAMからスピンアウトした技術者のグループが立ち上げた新しい会社で、評価がまだ浸透されていない。使ってみると、それ程悪い感じはない。フロントの戻りがバチっとした感覚がするのと、何度か送る必要があるくらいで、違和感というまでは行かない。

 デザインは良く練られているし、実際のパーツ重量もネット上での公開値を見ると実に軽量だ。

 ネット上での表現は少し大げさすぎるのではと思える。即交換する必要を感じるほどではないのだが、私の感覚が雑なのか、どうか・・・。

 105の2X10用の新モデルのシフターを用意してあるが、ブレーキキャリパー同様に暫くは使ってみようと思う。

シフター(マイクロシフト社製)
ページTopへ移動