自転車で見つけた「小さい秋」を紹介する前に、ちょっと季節感があるので、こちらも紹介しよう。
週末に仕事で出かけた昭島駅前にあるショッピングモールで、「奥多摩フェア」というのをやっていた。そこでは、いくつかの温泉(丹波山、小菅、数馬など)の紹介やそれらの日替わりでの足湯サービス、周辺の物産即売などがあり、仕事帰りにいくつか気になるものを買ってきた。
写真の青梅(おうめ)の藍染の袋や沢井の日本酒などがその戦利品だ。
夏の暑い盛りには思い出しもしないが、秋の始まりにはやはり日本酒がしっくり来る。買ってきたのは沢井にある創業元禄15年、小澤酒造の「秋あがり」ともう一本、もみじのイラストが綺麗な生貯蔵酒「大多摩」だ。
日本酒とくれば、肴は旬のものだろう。フェアでは、炭火で「ヤマメ」が焼かれていて、見ていたらどうにも我慢ならなくなってきたが、なんとか思いとどまった。しかし、家まで来る間に、だんだん後悔が深くなってきて (なぜ食べなかったのだろう・・) 帰りがけにアユを買ってしまった。
「秋あがり」には、純米 元禄蔵貯蔵 限定醸造 と書かれている。まろやかなのにこくがある味わいの深いのど越しの旨いお酒だ。 裏のラベルには 「十分に味がのって 酒が太くなっている。 夏を越さないとこうはならない。 ・・・(以下省略)」と書かれていて、思わず唸ってしまった。名言だろう。
確かに、「夏の暑さ」があるからこそ、そこから「実りの秋」が来るのだと実感した。生活においても、もっと言えば人生においても、同様だろう。 |