<Mシリーズ レンズの仕組みの基礎講座>
MシリーズのマウントはKマウントという名称のバヨネット・マウントだ。基部に5本のネジで留められている。絞りリングなどを取り外す場合など内部まで手をいれる場合には、このネジを外してステンレス製のマウント金具を開放する。結構なトルクで締められているので、上からちからを入れて押しまわす様にしないと「ねじ山」をなめてしまうので注意が必要だ。
絞りリングやヘリコイドなどまで手を入れないのであれば、マウント基部ではなく、その保護用のプレートのみを取り外す。側面に3本の精密ネジがあるので、これを外すと絞り以降にあるレンズ後群を開放できる。このプレートは絞り羽根制御ピン保護用を兼ねているが、これを外すと、後群のユニットのマウントネジ(カニ目)があらわれるのだ。このプレートだけを外すというところがミソ。
絞りリング、ヘリコイドリングなどまで外す事が出来るが、絞り羽根のユニットを取り出して分解・清掃する場合には、ヘリコイドリングまでのアクセスが必要となる。何度かやったことがあるが、絞り羽根連動用の制御機構があり難易度が高い。小さなステンレス製の連動ピンやそのピンを開放側へ引き戻すための羽根や回転プレート金具などがあって、経験が無い状態で一度外すと取り付けは難しい作業となる。
前群レンズは、レンズ前面の名盤プレートを回して外す。プレートにはネジ穴は無いので圧着して回す必要がある。専用のレンズ・メンテナンス工具があるが、固着したビンの蓋などを回すためのシリコン製のキッチン用品で代用できる。後群同様に、レンズユニットを保持している筒があるので、そのユニットをカニ目でまわせば、群全体が開放できる。
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