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カメラ : 35mm 一眼レフ
Super−A

カメラ;
 ASAHI−PENTAX Super−A

  1983年発売
  (ボディ価格:68,000円 ・・・当時の大卒初任給は120,000円 日産ブルーバード 1,628,000円)

レンズ;
  SMC−PENTAX A シリーズ (バヨネット Kマウント;情報接点付き)

シャッター;
  縦走りメタルフォーカルプレーンシャッター(1/1000秒、ストロボ1/125同調)

露出モード;
  中央重点全面測光
  プログラムAE、絞り優先AE、シャッタースピード優先AE、マニュアル


 「マルチモード」を売り物として発売されたのが、<Super−A>だ。

 世界最小の小型カメラ<ME>から世代を重ねて、その発展型となる<ME−Super>、機能省略型の<MV−1>、<MG>と、Mシリーズは派生モデルが続いたが、このカメラから新たなAシリーズガ始まり、そこから世代を重ねることになる。

 新シリーズとしてリリースされるが、「小型軽量」や「システムの広い拡張性」という従来のMシリーズが持っていたPENTAXの伝統的な路線は、変化する事無くそのまま踏襲されていく。

 このカメラもきわめてコンパクトでありながら、必要な機能はすべて盛り込まれた、非常に使いやすいものに仕上がっている。
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Super−A

 大学生のころは、傍らに愛機<ME>をいつも携えて行動していた。

 「週1本のネガフィルム撮影」を命題として、コンスタントに写真を撮り続けていた。

 その頃の私は、要するに<熱中>していたのであった。

 月刊で発行される各種写真誌はもちろんだが、「流行通信」や「今日の料理」など、撮りたい写真の参考になる月刊誌なども定期購読していた。どのジャンルを目指すという明確なテーマがあったわけではないが、しばらく夢中になっている内に一瞬を切り取って時代を表現するルポルタージュや街角のスナップなどに次第に興味を湧き、そんな写真を撮ることに惹かれていった。

 バイト先で可愛がってもらった親父さんからプレゼントで頂いたロバートキャパのモノクロ写真集、自分で買った藤原新也さんの「全東洋街道」などは、そんな私にとって、あたかもバイブルのようなものになっていった。

 当時は、ペトリの一眼を持っていた友人と撮り比べての論評なども良くやっていた。友人宅で飲む到来物の酒のついで、といった意味合いが強かったが、時にはお互いの写した写真について真剣に語り合ったものだ。

 今思えば赤面するが、本気で「可能性のあるひとつの道」と考えていた節がある。
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 帰省して就職し、はじめの冬のボーナスで買ったのが、この<Super−A>だ。

 学生時代に世話になった友人達に恩返しするためにボーナスでご馳走する約束で大宮へ行ったが、そのついでに新宿まで足を伸ばして買ったのであった。

 「相変わらず写真に凝っているのか」と友人達に微笑まれたが、幸せな、なんだか鼻先がむずむすしてくるような、少し誇らしい気分であった。

Super−A

 Super−Aは、自分への就職祝いといて購入して以来、現在に至るまで未だに現役で活躍を続けている。

 発売当時、「スーパー6モード」と広告され、露出制御の多さが売り物であった。(マルチ・モードを各メーカが競いあっていた時代背景がある・・・。)

 握り易いグリップと、<K2DMD>をそのまま小さくしたような精悍な外観、そして切れの良いファインダー像。
 長時間の持ち運びでも楽な小型軽量ボディ、だる。

 名機<MX>並みにぐっと小型ではあるが、絞込みプレビューなど撮影に関わる機能の操作では、ホールドした右手の人差し指(シャッターに指を掛けている場合には中指)が自然にあたる位置にレバーが用意されていて非常に操作し易い。


 <ME>およびその姉妹機との兼用となるワインダーや専用のモーター・ドライブがオプションで用意されたが、専用のモーター・ドライブを着けるとちょっと大振りになる。単三電池を6本もセットしてカメラの下に装着するので、見た目が合体ロボットのように不自然で、しかもとてつもなく重くなるのだ。

 いつかは使うと思って一応は持ってはいるが、ボディを重くしてまでモーター・ドライブを使う機会はとうとう無く、ほとんど宝の持ち腐れとなってしまっている。
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Super−A

 このボディの明るいファインダーでは、セットしたレンズの絞り値が表示される。

 この表示はフレーム枠下に液晶にて表示される。従来機と異なって、プリズム部分に窓を設けた光学式の読み取りではなく、電子的に表示している。ロゴの上の白い切り欠きはバックライトのない液晶をサポートするための明り取り窓だ。ここで受けた光をバックライトとして液晶を暗いフレーム枠下に表示するのだ。

 だから、実は、夜では絞りの設定値が暗くて分からない。


 中央重点全面測光なので、雪景色などは思い切った露出補正が必要だ。
 (紅葉などの深い赤色なども、基本的には補正が必要となる。)

 露出補正はこのカメラの先祖の<ME>と同様に、巻き戻しクランク台座の補正リングを回して調整する。ただし、AEロックのボタンがないので構図を変えると露出も変化してしまう。ちょっと注意が必要だ。

 このカメラであえて使いずらさを見つけるとしたら、このあたりだろうか。
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Super−A

 同時に開発されたのが、Aシリーズとなるレンズ群だ。Mシリーズのレンズ構成を基本的に踏襲しているが、マウント部にボディとの情報接点がついている。

 この新しいレンズシリーズでは、絞り環の絞り設定値をクリック付きの「Aポジション」にすると、AE設定時にカメラ側で絞り値を自動制御出来る。とうとうここまで来たか、と驚いた25年前の画期性は、しかし今では当たり前の機能だ。

 シャッター速度は<ME>の改良機の<ME−Super>譲りの小さな上下の2つのボタンで調整する。レリーズボタンのすぐ横にあるので、人差し指を少し伸ばせば難なく操作ができ、慣れるとコントロールし易い仕組みだろう。

 プログラムAEやシャッター優先AEとして利用できるのは、絞り環にAポジションを持ちレンズ・マウントに情報接点を持っている機能対応型のレンズ。Aポジションの無いレンズのSMC−PシリーズやMシリーズ、リコーやコシナなど情報接点非対応の他社製Kマウントレンズ、などでも勿論このカメラで撮影が出来るが、その場合には情報の受け渡しが出来ないのでボディが提供する多彩なモードは使えない。開放測光での絞り優先のモードのみとなる。

 ちなみに、アダプター越しの接合となるTAKUMARレンズでは、すべて絞り込みでのマニュアル露出となる。
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A 24mmF2.8
SMC−PENTAX A 24mmF2.8  2008.01.04  K10D 与野一山神社 1/6  f2.8

A 35mmF2.8
SMC−PENTAX A 35mmF2.8  2006.10.22  Ist-D 上尾 丸山公園 1/500  f2.8
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