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カメラ : 35mm 一眼レフ
K-7

カメラ;
 PENTAX K−7

  2010年発売 ( ボディ価格:オープン;発売時の実勢価格128,000円 )

レンズ;
  PENTAX DFAシリーズ (バヨネット KAf2マウント オートフォーカス対応)
  PENTAX DAシリーズ  (バヨネット KAf2マウント オートフォーカス対応)

シャッター;
  電子制御式縦走りフォーカルプレンシャッター(1/4000秒、ストロボ1/180同調)

露出モード;
  77分割測光、スポット測光、中央重点平均測光 の切り替え
  プログラムAE、絞り優先AE、シャッター速度優先AE、感度優先AE、マニュアル、
  ハイパープログラム、ハイパーマニュアル
画素等;
  1460万画素、JPEG、RAWでの記録

特色:
  視野率100%の光学ファインダー、新開発のCMOSセンサー、画像処理エンジンPRIME IIの搭載

 <K10−D>はPENTAXのデジタル一眼レフのハイエンド・モデルである。

 PENTAXが作成している一眼レフには中版カメラ(645)などもあるが、小型の35mmフォーマット機においてという特定をした場合、このボディは確かにハイエンド・モデルなのだといえる。しかし中版の645、そして大型の67(67はもう開発終了)を製作しているメーカーからすれば、これはあくまでもフラッグ・シップ機では無いのだという。

 先鋭の機種だが他メーカーも含めたデジタル一眼レフの市場で言えば更に高スペックのボディが販売されている。そうした最高級機と比べると<中級機>のひとつ、というところに落ち着く製品だった。勿論、私はその一眼レフを迷わず購入した。

 そして、2年後、その高性能なカメラの発売からさらに機能を追加し、ブラッシュアップして満を侍して発売されたのが、後継機となる<K20D>だった。

Ist−D
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 さて、そのK−20D。外見上はまるでK−10Dと変わらないのだが、センサーが変更となっている。非常に優れた機種に生まれ変わり、別物と行っても良いほどの劇的な進化を遂げたのだった。だから、新製品の発表を見て随分と迷ってしまった。この新しいボディを購入すべきかどうか・・・。

 さてK−20では多くの見直しが行われたが、そうした中でも特筆できる特色がある。輝度の高い日中の直射光をうけて輝く白い壁などを画面に入れても調整が出来て白飛びが起こらない状態となったのだ。

 さらに、同一の画面で露出をコントロールできる機構が加わった。ハーフのNDフィルター等で減光する必要が無くなったばかりでなく、画面に分散された色域の一部を強調する事が出来るようになった。それは、まさに待ち望んでいた魔術が実現された夢の機能といえた。

 <画質革命>というキャッチ・コピーがK−10Dには冠せられたが、K−20Dでさらにそれが深まったと言えよう。その機能を目にして、もう手に入れたくてどうにも無くなってしまった。

K−10D K−10Dにおいては、
PENTAXフォーラムでの改造が行えた。

これは西新宿の副都心にあるフォーラムへ持ち込んで依頼し、
グリップ部分を改造してもらったもの。


フォールディングが更にしやすい形状のものに
有償で好感が出来たのだった。
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K−7とFA43mmレンズ <K−7>


着けているレンズは
43mmの単焦点。

実にいいレンズだ。

 ノイズに強くダイナミックレンジの広いC−MOS方式へ切り替えられ、イメージセンサーの画素数も大幅に増えて14万画素となっている。

 もう、完全にノックアウト状態だが、その発売時の価格は高額であり、手が出なかった。そんな状況の中でも新たな機能が欲しくて前世代の機種のK−10Dを購入したのが経緯だった。

 そして手に入れたK−10Dは、期待のままにいい写真を数々残してくれた。大きさを別にすれば、まったく銀塩のリバーサルと同質の絵が残せる優秀な機器なのだった。
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 さて、そんなK−10Dの購入からさらに年を経て、PENTAXからはまた新しい機種が発売された。

 K−10DやK−20Dは画質に革命をもたらした画期の機種と言えようが、新たに発表された機種はそれをはるかに凌ぐ。PENTAXでは「フィールドカメラの神髄(真髄)」と謳っている。ついにここまでの形容を堂々と掲げられるほどの機種に発展させたか、と思われるが、その機能は洗練されていて、まさに眉唾とは言えない程の進化がある。

 銀塩時代のプロ機<LX>からはるかに下ってK−10Dでの実現まで行われなかった防塵・防滴構造を、K−10D以降は引き継ぎ、この機種でも強い高気密ボディを実現している。それだけに留まらずさらに金属外装とする事で堅牢性も手に入れた。耐衝撃性を確保すると同時にマグネシウム合金による軽量化も達成している。その上でこの金属外装化は電子機器の課題である放熱性を向上させることにも一役買ったという。

K−7 グリップの形状は
改造後のK−10Dに
似ている。

小型化されているので、
フォールディングの
具合はかなり良い。
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 あのLX(それは伝説と呼んでも良いほどの素晴らしいボディ)の時にも行われて、極点での過酷な撮影にも耐えうるとカタログに氷結するボディが掲載されたが、このK−7でも−10度を超える環境試験が実施されたという。こうした堅牢性の追求と過酷な環境下での耐用性が立証され、先の「フィールドカメラの神髄」という表現となったのだろう。

 我々アマチュアにはもちろんそんな過酷な環境下で撮影などをする機会はないが、そうした性能は深い安心感ともたらしてくれるし、その信頼を裏切らない機密構造は、またとない満足感ももたらしてくれる。

軍幹部前面の飛び出しはない  ASP−Cサイズの受光素子にあわせて
 レンズサークルを小さく設計した、
 デジタル専用レンズ。

 マウントは銀塩ボディと共通だが、
 それに着けると周囲を切られてしまう。

 そのスペックは前作のK−20Dと比較すると、だいぶ変化している。以下に主な機構を挙げてみよう。

 「77分割の評価測光システム」は従来のK−10Dの16分割から驚くほど発展している。

 PENTAXの分割露出の精度はもともと良いもので、私は銀塩カメラのZ−1の頃から露出があまり外れた経験が無い。このボディではさらに77分割と精細化されているから、これはもう測光に関して、つまり露出に関して何の心配もいらななくなったといえよう。
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DA−21Limitedレンズ マウント部分

 「100%の視野率を確保したペンタ・プリズムによる明快なファインダー」も奢られている。

 従来からPENTAXのデジタル一眼は視野率が高い状態だったが、ここにきて遂にそれが極まった。銀塩カメラ時代でもニコンなどには視野100%という機種があって、そうしたスペックが憧れの的だったが、ついにPENTAXユーザにも朗報がもたらされた。遂に見たとおりの絵が撮れる夢の世界が実現した訳けだ。
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ペンタ部のこの通り、すっきりしている 嶺公園


嶺公園(みね;赤城の麓、前橋の北部)の紅葉 2010.11.22

  Pentax DA50-200 ED F4

 瞬時にモードが切り替わる「ハイパー・システム(露出制御の切り替え機構)」などはそのまま搭載された。

 銀塩カメラの<Z−1P>や<MZ−S>でおなじみのハイパー・プログラムやハイパー・マニュアルがデジタルにも継承されて搭載されているが、これが実に使いやすいものなのだ。

 ボディーをホールドした状態で右手の親指と人差し指により前後のダイヤルを操作して、カメラ任せのプログラム露出から任意の値に切り替えて、「絞り優先」や「シャッター優先」に瞬時にシフトする仕組みだ。
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嶺公園
 2010.11.22 前橋 嶺(みね)公園

 Pentax FA100 MACRO F2.8
嶺公園

 Pentax DA70 LIMITED F2.4

 その使い勝手の良い仕組みの中に、さらに近年になってISO感度シフトの機構が組み込まれている。

 それはK−10Dからの継続機能なのだが、「感度優先AE」というシフトの仕組みである。「絞り」や「シャッター」などの機械的な機構は、光学的に測光値を切り替えて「絵」を想いのままに表現するために利用するものだが、 イメージセンサーで像を捉える場合に従来の「絞り値」や「シャッタースピード」という露出を決定する構成要素に、この「感度」を加わえて制御ができる、というものだ。

嶺公園  2010.11.22 前橋
 嶺(みね)公園

 Pentax DA50-200 ED F4
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 与野、
 天麩羅が美味しい
 「善天(よしてん)」
 の蕎麦


 Pentax
  DA35 MACRO F2.8
与野、天麩羅が美味しい「善天」の蕎麦

 従来の二次元的な縦横(絞りとシャッタースピードの二要素)という「光の量」のコントロールだけでなく、言うなれば三次元的な<深さ(感度)>という要素でも調節できるので、写真としての表現の幅を広ゲル事が出来るのだった。

 さらに、このボディでは「ダイナミック・レンジ」まで調整できる。フィルムで言えば「ラチュード」という性質のものだ。ネガやリバーサルのフィルムではそのフィルムの特性によって露出範囲は決まっていた。範囲外は「黒つぶれ」や「白とび」となっていたのだ。

 しかし、それもボディ内での設定で拡大が出来る。フィルムというメディアの性能に縛られないデジタルならではの仕組みだろう。
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与野、天麩羅が美味しい「善天」の蕎麦 2011.01.08
 「善天(よしてん)」

Pentax
DA35 MACRO F2.8

 <K−10D>では、初代のIst−Dから比較するとふた回りほど大型のボディに変化したが、これが今回のK−7ボディで原点に回帰したようだ。

 グリップ部分は大型のままで握りやすい仕組みになっているが、ボディ全体が随分と小型化されている。

 そうした小型化の中でも、背面の液晶は大型になっているし、100%の視野率から考えればプリズムなども機材の容量としては従来よりも大きいはずだ。

 切磋琢磨の恐るべき工夫が凝らされているに違いなかろう。
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 内臓ストロボも付いているが、私にとっては一眼レフでの撮影ではほとんど利用しないので、本当は無くてもよい。

 前のボディでもケラレと「赤目」を防ぐための工夫があったが、このボディでは、ポップアップするヒンジ部分とその形状を根本的に見直したという。これによって、プリズム頂部(昔は軍艦部と言ったが)のおでこの部分が妙に張り出している違和感が消し去られた。

与野、天麩羅が美味しい「善天」の蕎麦 2011.01.08 「善天(よしてん)」
蕎麦が美味しい贔屓の店
(これは天麩羅の定食)

Pentax DA35 MACRO F2.8

 K−10Dでの唯一の苦情であった。なんといってもあの出っ張ったプリズム前部のデザインには、見るたびにがっかりさせられた。実にいただけたものではなかったのだ。

 「イケてない」こと甚だしいものがあったといえようが、こうした改善や改良・改訂こそが、スペックの書き換えのためではなくまさに使う側に立った視点で行われた物なのだと思う。まさに快い変更で、素晴らしいと変化だと思う。
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 K−10Dボディの特筆部分は、やはりなんと言っても<SR:シェイク・リダクション>の仕組みであったが、これがさらにこのボディで見事にリニューアルされている。

 コンコン!と、電源を入れると大きな音がした。フローティングさせたイメージセンサーが基部に打ち付けられて発するものだったが、それが微細な振動に変更されたのだ。効果が同一ならば、こちらの方がよほど良いものだと思う。

 あの衝撃(音もそうだし、伝わってくる振動も)は、少し心配になる性質のものだったから、新たなボディではリダクション装置の動作が認識できない不安があるが、それ以上に前のボディで味わっていた不安感はずっと大きなものだったからだ。

さいたま新都心のイルミネーション

2011.01.08 さいたま新都心 けやき広場
Pentax DA35 MACRO F2.8
晩香蘆(ばんこうろ)の様子(王子、飛鳥山)

2011.01.08 王子 渋沢家跡 晩香蘆(ばんこうろ)

Pentax  DA50-200ED F4

 <Ist−D>から始まる、PENTAXのデジタル一眼レフは、<DA>と名付けられた専用設計のレンズ・シリーズを持っているが、そのレンズシリーズも拡充されている。

 イメージ・センサー(画像素子)のサイズは「APS−C」サイズのままで、(このサイズは35mmの銀塩フィルムよりも小さな面積のものだ)この規格に応じて作られたレンズ群の中でも品位の高いシリーズが充実してきている。

 勿論、PANTAXの半世紀も前の資産である古いレンズであっても、マウントを介せばすべて現役となる。1960年のTAKUMARレンズが、今、手振れ補正付きで利用できるのだ。
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晩香蘆(ばんこうろ)の様子(王子、飛鳥山)

2011.01.08 王子 渋沢家跡
 Pentax DA70 LIMITED F2.4
王子から乗った都電荒川線
2011.01.08 都電荒川線
Pentax DA50-200ED F4

 ボディと古いM42仕様のレンズを接合するための「マウント・アダプター」が高額になったとはいえ、継続して発売されている。

 SMC−TAKUMARの105mmや120mmなど、あるいは35mmなどを付けて、モードを「雅」でとっらりしたら、それは素晴らしい質感の絵が出現するに違いない。
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