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2008.04.20
穀雨の丹沢を行く(厚木)

アクセス;
 小田急線―本厚木駅 より半原行きバス(半僧坊バス停下車)

コース;
 本厚木駅より 半原行き(半僧坊バス停下車);乗車時間約40分
 往路;
  半僧坊バス停〜大寺橋〜経ヶ岳;90分、山頂にて昼食〜半原越;20分、〜リッチランド分岐;10分、
 復路;
  分岐〜仏果山分岐;30分、〜土山峠バス停;40分〜本厚木駅;乗車時間約45分

カメラ;
  PENTAX K−10D
  RICOH CAPLIO GX−100 24−72mm F2.4

レンズ;
  PENTAX DFA 100mm F2.8 マクロ
  PENTAX FA 135mm F2.8
  PENTAX DA 50−200mm F4−5.6 ED

三脚;
  ベルボン ULTRA STICK50
  (画像添付時に約80%程度に圧縮)



 恒例のワンゲル春のハイキング(2007.04.21 「裏高尾を登る:穀雨」)の連絡メールが来た。

 厚木から宮ヶ瀬湖側に広がる『丹沢(たんざわ)の山並みを歩こう』という企画だ。

 本厚木からバスで「半僧坊」へ、そこから山道へ入り「経ヶ岳(きょうがたけ):633m」へ、さらに「半原越え」の分岐を経て「仏果山(ぶっかさん):747m」まで進む。そこから「宮ヶ瀬越」の分岐にて下山し、湖畔の仏果山登山口バス停にて本厚木へ戻る、というコースだ。昭文社の登山地図では、4時間のコースタイムになっている。

登山道入り口 タチツボスミレ
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ムラサキケマン カノコソウ

 「ムラサキケマン」や「カキドオシ」などの淡い紫色の小さな花が、足元を彩る。

 春の山はいい(20070429 「裏高尾-日影沢を登る(高尾山」)。 特に金曜日に長い雨が降った後なので、花が瑞々しいだけでなく緑の葉も色鮮やかだ。歩き始めの新鮮な花が道脇に咲く道が、そのまま山頂まで続けば最高だが、果たしてどうだろうか。

 丹沢方面は、初冬のワンゲルの企画「大山(おおやま)で湯豆腐を楽しもう」で来るだけで、やはり遠いので自分で来ることが少ない。<ヤビツ峠から大山へのコース>を何度か歩いているが、その季節は、枯野が広がっているかあるいは薄っすらと雪があるような状態で、景色の楽しさは余り無い。丹沢の春は、奥武蔵や奥多摩とはまた違った植生が楽しめそうだ。

カキドオシ ナズナのようだが・・カノコソウ
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沢沿いに登る ヒカゲスミレ(タカオスミレ?)

 「半僧坊バス停」から小さな花を楽しみながら少し歩くと、小さな渓流が現れ、やがて砂防ダムになる。そこを越えるとこの山の本格的なハイキングコースが始まる。

 渓流を観察すると、砂防ダムまでは鮎などが遡上していそうだが、どうだろうか。イワナやヤマメが生息するための上流の環境域へ到達するには、このダムを越える必要がある。渓流は山の上に続いていくが、そこに女王はいないのだろう。

ヤマルリソウ
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ヤマブキ 案内板(256mのピーク付近)

 低気圧が来ると首や腰が痛くなるが、<清明>節を過ぎてからは雨が多くて参っていた。2週間で何日降っただろうか?気のせいかも知れないが、週の半分は雨が降っているような感じがする。

 そんな訳で、当初は参加をどうしようかと考えていた。雨中の山行に対しては完全な装備があるのでどちらでも構わないのだが、如何せん、首や腰が重く痛む。だからそれを思うと快く参加を即決できずに「たぶん参加」という曖昧な表明となってしまう。

 金曜日の長い雨によって、土曜日だった企画が変更されて日曜日になったが、その日曜日に小田急線の信号機故障が発生した。6時10分台の上り電車に乗るために「さいたま新都心」駅に行ったら、電光掲示板に「小田急線、区間運休 相模大野・本厚木間が不通のため両駅にて折り返し」となっていた。復旧して8時10分の集合までに本厚木まで行き着けるのか、と心配したが、どうにか行き着けた。しかし、本厚木駅に着いたのがバスが出発する8時20分だった。このため、全体の予定が30分ずれ込んでしまった。

新緑
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ミミガタテンナンショウ 厚木の街並み

 先の256mの指導標の地点から、コースは僅かの距離で一気に537mまで登る。

 いわゆる「急登」だろう。よいこらと登った先にお誂え向きのベンチを見つけた。誰言うとも無く早速休憩する。さらに「経ヶ岳(きょうがたけ;633m)」を目指すが、これも、少しの間に100mを登りつめるキツイものだ。

 振り返れば、登り来た道が結構な角度で眼下に見えていた。

ミズナラ 遠く桜が咲く
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タチツボスミレ 若葉

 この山道が始まってからずっと、道一面に桜の花びらが舞う様に散り広がっている。それは、「経ヶ岳」の山頂まで続いたが、山頂のベンチ脇には一本の桜の木があった。満開を過ぎた山桜が、可憐な小さな花をつけていた。

 山腹にも何本かの山桜が点在していた。この桜が金曜日からの雨や強い風で散って、道に散りばめられたのだろうか。淡い色の花弁が意図的な飾り物のようで、自然の不思議さに打たれる思いだ。

桜散る 山頂にて
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ヤマザクラ 若葉

 山頂の桜の木の脇には、大きな木製のテーブルが2台あって、しかもそれが丁度空いていた。私達は早めの昼食にしたが、山頂は風が強く、じっとしていると肌寒い程だった。

 メンバーが持ち込んだビールで乾杯し、美味しい掻き玉スープを分けてもらうという楽しい食事になって、いつに無くゆっくり休んだ。勿論、自分の食事は何度か紹介したいつものガスストーブとコッヘルでマルシン・ハンバーグを焼き、棒ラーメンを作った。

経石 サクラ
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若葉萌える

遠く大山を望む イチリンソウ
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林道への降り口(林道側から見上げる) サクラ

 山頂からの下山路、初めはロープが張られた急降下だった。一気に200mくらいを下ったのではないだろうか。下り切ると、林道のゲート脇に出た。

 ゲートからまた少し登って、その後は鞍部に出たのか、平坦な尾根を進んだ。片側の斜面は杉が盛んに植林されているが、反対側の斜面は絵に描きたくなるような「ミズナラ」の美しい林が広がる。この綺麗な「ミズナラ」の林が本来の植生としてのこの山の姿なのだろう。暗い杉林は、斜面も荒れていて良い感じではない。

青葉がまぶしい ミミガタテンナンショウ
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輝く若葉 分岐にて

 山の斜面を彩る緑が、雨の後なのでひときわ美しく光る。

 その鮮やかさを増した緑の中に、淡い「ヤマザクラ」の、ほんのりとした色が混じる。透明水彩絵の具でいうと、「ジョンブリアン」という色だ。今回はスケッチブックを持ってこなかったが、この緑のグラデーションは美しく、是非にも描いてみたいものだった。

ヤマザクラ 対面する斜面に咲くサクラ
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満開の桜

 登り初めには「ムラサキケマン」が渓流に沿ってずっと咲いていたが、山から降りた場所にもケマンの仲間が咲いていた。

 はじめてみるが、「ミヤマキケマン」だ。「ミヤマ」というからには、元々は深い山中で自生していたものだろうが、「ヤマブキ」の黄色とも違って味がある。もう、バス停がある道のすぐ近く(バス停から見れば、アプローチの階段脇)だというのに、道脇に一群、咲いていた。

ミツバツツジ ミヤマキイロケマン
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バスの車窓から バスの車窓から

 バスは20分ほど待ってやって来た。

 「宮ヶ瀬湖」がすぐに見える場所だが、この湖に沿って「仏果山」に登るのも良さそうだ。

 今回は、「仏果山」までは行かずにその手前から降りたが、急登・急降下のせいもあって物足りなさは余り無い。新緑のお陰だろうが、花の写真も沢山撮れて、気持ちの良い低山散歩だった。
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 さて、今回の旨いもの

 メンバー推薦の「馬肉料理」。
 町田に昔ながらの料理屋さんの「柿島屋」があり、そこで反省会を開くことになった。

 「馬肉」は食べたことが無かったが、先入感とまったく異なって思いのほかあっさりとしたものだった。

馬刺し タテガミ(ほぼ脂だが、オオトロに似ている)

<今回の旨い物>

 「馬刺し」からして初めてだが、生の肉を食べること自体が今回で二回目だ。一度目は、やはりワンゲルでの相模の大山で食べた「鹿刺し」だ。江戸の頃から大山参りで賑わった参道がそのままあり、名物の豆腐をはじめとした料理屋が並ぶ。そのときに牡丹鍋と共に食べたのであった。鹿の肉も、これもまったく先入感と異なって臭みが無くあっさりとした味で驚いた。

 この店は老舗で、5時前なのに広い店内は満席に近い状態で、私達がいる間に大きなファミレス程の席がいっぱいになってしまった。人気店だ。
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メンチ(まったくのあっさり味) すき焼き風の鍋

 どの料理もすべて馬ということで、最初は「どうしよう・・」と思うが、食べてみると肉自体は臭みも癖も無い、非常にあっさりとしたものだ。

 写真はメンチと「上生肉の肉鍋」だが、どちらも写真の色とは違って、非常にあっさりしている。「桜鍋(肉鍋)」では、脂身の少ないものはそのまま生で、脂の多いものは少し火が通ってから食べてください、と説明された。

 こんなに美味しいものなら、群馬で目にしていた、桐生(きりゅう)と栃木の足利(あしかが)を結ぶ国道50号線沿いにある、いつも車でいっぱいの「馬刺し」の看板の店に一度入ってみればよかった。気になっていたのに、「うま!?」と思って、ずっと敬遠していたのだった。

鍋のあとのソバ 「肉鍋」後の仕上げ


追加注文する蕎麦玉は「手打ち麺」で
非常に「こし」の強いものだが、

そばというよりも、むしろ台湾で食べた
「煮込み料理のラーメン」に似た感じであった。
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