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2009.02.21
雨水に咲く梅

アクセス;
 さいたま市中央区;

カメラ;
 PENTAX K10D

レンズ;
 PENTAX DFA100mm F2.8 マクロ
 PENTAX P120mm F2.8
 PENTAX F70−200mm F4−5.6

三脚;
  K10D:カメラの手ぶれ補正にて、三脚は不使用

 (画像添付時に約70%程度に圧縮)


 早いもので、もう季節(旧暦の「二十四節句」)は「雨水」だ。

 今年は実に多忙で、休日返上で仕事に追われる日々が続いている。年末年始は本来なら9連休だったはずだが大晦日も元旦もなく、やっと休めたのが3日の夕方から、結局、2日の午前中と3・4日の2日間以外は終日仕事だった。11月から休日出勤が続いていたが、とうとう12月の休日はすべて出勤となり、そのまま年明けとなってしまった。

 1月も同様の状況で、24日になって土日連続で休めた。そして2月、ようやく今週になって土・日曜と連続で休んで「のんびり」することが出来た。(ただし実は両日とも、夜はしっかりと仕事をしたのだが・・・)

早春を知らせる「ホトケノザ」が咲く
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田の畦に咲く「ナズナ」 ご近所の庭に咲く白梅

 寒かった日々は遠のき、気が付けば「大寒」、「立春」と季節は進んで、ここ数日はさいたま界隈の様子もすっかり春めいている。

 強烈な春一番が関東を席巻して、溢れるような花粉を運んで来たのが先週のことだ。14日の土曜は仕事をしてたが、昼食時に外へ出たときは汗ばむほどの陽気で、その日の最高気温は初夏並みまで上がったらしい。その後数日で1月のレベルまで冷え込んで、その週のニュースが伝えるところでは「ほんの数日間で、およそ半年分の寒暖差があった」らしい。

 私も激しい気温差で大分体にダメージがあったが、この妙な陽気ですっかり体調を崩した人も多いのではないだろうか。
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 未だに仕事に追われる日々が続いているが、見渡せば、今や「早春」が過ぎようとしている。


 去年は何度か訪れたのだが、今年も「大宮第二公園」へ行ってみた。
   2008.01.27 「♪ 梅は咲いたか、桜は・・・」
   2008.02.10 「立春に香る」
   2008.02.17 「雨水に咲く」


 仕事仲間のブログで、大宮公園の美しい梅が紹介されていた。

 少し前に「マクロ・レンズ」について彼と話をしていたが、ついに評判の良いTAMRONの90mmを購入したらしく、2月初めに「神代植物公園」の梅の写真が紹介されていた。そして、15日、大宮公園の梅が掲載されていた。

白加賀(しろかが)
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 彼のブログの可憐な梅や艶やかな色彩を観ていたら、ずっと我慢していた心が騒ぎはじめた。

 仕事で休日が無い状態が続いても、季節の花くらいは撮りたいと思う。いや、漫然と「思う」などというレベルは通り過ぎて、いつしか欲求・欲望といっても良いかもしれないほどの「渇望感」に変わっている。

 「旬」が過ぎてしまうという焦燥は、日増しに募るばかりだ・・・。


 「もう我慢も限界」という状態になってしまって、どうにも止められない。そして今週末、朝からの好天に矢も立てもたまらずに「大宮公園」へ向かってしまった、という訳だ。

ふと拾ったドングリ

子供には、Ist−Dとオートフォーカスのレンズを渡す。

PENTAX Fズームの70−200mmと
TAMRON の 90mmマクロ。

それにM50mm、このレンズはマニュアルフォーカスだ。
鹿児島紅を写す

 せっかく公園へ行くのだから、梅の撮影だけではつまらない。この際だ。途中でスーパーに寄って、お菓子や食材を買い込んで、プチ・ピクニックを楽しもう、と思った。

 単に休みを愉しめばそれで良いはずなのだが、たまの休みを楽しむ事に対しても、どうやら何らかの言い訳を考えなければ落ち着いて行動が出来ない様で、そんな自分の心の動きがすこし悲しくなってくる。休んで公園で遊んで大丈夫だろうか、という小さな罪悪感のような思いがよぎる。仕事をすべきではないか、という懸念が消しがたく、何度も浮かんで来るのだった。

 いや、仕事は夜にすればいい。21時から始めれば集中して5時間ほどは出来るだろう。

 正月も無く過ごして来たのだし、ここ数ヶ月は子供には実につまらない日々を共有させてしまった。グローブやバットなども用意して、今日は存分に楽しもうではないか。そう思ってはみたが迷いや後ろめたさがあって、すぐに決心して行動に移れない。結局、そうした心の葛藤や心理的な躊躇のために車で出掛ける行動をとるまでに大分時間が掛かってしまった。
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マンサク

 少し風が吹いていたが暖かな日差しに溢れていて、大宮公園の梅林は花見客で混雑していた。そう、この時期恒例の「梅まつり」が開催される時期なのだった。案内板では月末にフリーマーケットが駐車場を会場にして開かれると紹介があるので、次の週末は今日よりもさらに混雑するだろう。

 去年も撮った早春の山野で咲く「マンサク」の花を探した。今年は大分遅くなってしまったので、もう咲き終わってしまったかも知れない、と思いながら・・。

 テニスコート脇の遊歩道は長く続く道で、脇に沢山の樹木が植えられている。勿論、梅の木や桜もあるが、さまざまな季節の街路樹が多い。目的のマンサクは街路樹ではないが、山茶花やハナミズキなどが主になる。

八重唐梅(ヤエトウバイ)
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見驚(ケンキョウ)

 さて、本日の主目的のひとつ、梅林の様子に触れておこう。白梅は「野紅(のべに)」や「白加賀(しろかが)」が主だったところだが、紅梅は種類が多い。紅梅は寒梅であり、早咲きの種が多いのでもう大分咲き進んでしまっている。旬を過ぎてしまっている状態だ。

 木の脇に着けられた名板に記された花の名前を見ながら撮る。風情のある名称なので、名前を見るのも愉しい。中には「よくぞ、付けたな」と唸ってしまう名前を持つものも多い。
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蘇芳梅(スオウバイ) 蜜を吸うメジロ

 目の前には何本かの「白加賀」や「豊後(ぶんご)」など白梅の木があるが、ふと気がつけばウグイス色の小鳥が花の蜜を吸っている。「梅にウグイス!」と思ったが、よく観るとメジロのようだ。

 おっと思って、子供に使わせていた古い望遠ズームレンズ(オートフォーカスのFズーム)に付け替えて準備しているうちに、鳥を見失ってしまった。諦め切れずに探していると、数本先の木に止まっていた。その梅の木の下に移動してズームレンズで追いかけていたら、別のメジロが目に入った。そうしてよく観ると数羽のメジロが忙しく蜜を吸って、木々の枝を渡っているのだった。

 さらに注意してみると、数羽どころではない。十数羽はいるかも知れない様子だ。鳩やムクドリや雀のように集団全体の統制があるわけではないが、数羽単位で一本の梅にいて、そんな小集団が数本の隣接する白梅の木にいる。木の枝にさかさまになって蜜を吸っている鳥もいて、観察していると実に楽しくなってくるのだった。

豊後(ブンゴ)にとまるメジロ
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豊後(ブンゴ)

 今年は出遅れたので、早咲きの寒梅や紅梅はもうすでにその花季を終わってしまったようだ。

 山間の梅の里へ行けば、まだ何とかなるかもしれないが、果してそうした山間なでこのような多忙さの中で行けるかどうか。もう少し撮りたかったが、また来年訪れることにしよう、と思ったのだった。

紅千鳥(ベニチドリ) 梅林の様子
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月の桂(つきのかつら) 月の桂(つきのかつら)

 さて、大分梅林で時を過ごした。随分と写真も撮れたので、すこし気分が落ち着いた。

 一旦、荷物を取りに車に戻ることにしよう。

 「香りロード」をまわって、その先の桜の木の根元で場所を作って一休みすることにした。

 いつもの携帯用のガス・バーナーで食事を作る。今回は、サイコロステーキとワンタン・スープ、ミネラルウォーター、コーヒーなどの食材を経路の途中にあるのスーパーで買い出した。それに家からは、買い置いてあった鍋焼きうどん(アルミの容器に入ったインスタントもの)と玉子を持ってきた。これで即席では在るが、楽しい食事が出来るだろう。
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八重紅梅 大宮第二公園の梅林

 携帯用の小さなフライパンを忘れてしまったので、サイコロステーキを焼くためには、うどんを食べてそれが入っていたアルミなべを空ける必要がある。「なべ」と書いたが、アルミホイルの携帯用のものだから、注意しないと焦げ付くだろう。しかもそうして使ってしまうとうどんを食べる容器もないので、車に積んであるプラスチックのマグカップに出来たうどんを取り分けることにした。

 駄目だ、それじゃ、とか。何やってんの!、とか。焦げてるよ、とかワイワイ言いながら、そんな道具で料理を作った。そうしたてんやわんやな状態も青空の下で繰り広げるピクニックならではの事だろう。

 食事をとった後は、腹ごなし、といこうか。さあ、温かな草原の陽だまりで、キャッチボールでもしようじゃないか。
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