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2010.11.22
嶺公園の紅葉

アクセス;
 赤城(あかぎ) 嶺公園; JR高崎線:前橋駅


カメラ;
 PENTAX K−7

レンズ;
 PENTAX DFA100mm F2.8 MACRO
 PENTAX DA50−200m F4−5.6 ED
 PENTAX DA70mm F2.4 LIMITED

三脚;
  K−7:カメラの手ぶれ補正にて、三脚は不使用

 (画像添付時に圧縮)


 二十四節気でいうと季節は冬への変わり目となる「小雪」。まだ秋の名残をと止める季節だ。

 例年だとこの時期には初冠雪などが伝えられるが、今年は猛暑の影響か、それほど冷え込むまでではないようだ。なぜといえば、まだ、秋口と同じ服装でも居られるほどだからだが・・・。

紅葉
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 この季節、前橋ではそろそろ野面(田園)を乾いた風が吹き渡り始める。

 木枯らしは榛名(はるな)山や赤城(あかぎ)山の方から市域を吹き渡って、熊谷や行田の辺りまで抜けていく。名物の「空っ風(からっかぜ)」と呼ぶ季節風がそれだ。

紅葉
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 もう、あの日から12年も経つのかと思うが、今日は父親の墓参にやって来た。

 実際の命日は18日なのだが、都合がつかずにこの日になってしまったことを、亡き父も許してくれるだろう・・・。

紅葉 紅葉

 前橋は関東平野の突端で、市の北部から山並みが始まる。

 赤城(あかぎ)山の裾野は長く秀麗にひかれるが、その中腹が市の尖った北端に掛かる。だから、市街地は平野に展開しているのだが、そこから北部へ向かって30分も市内を車で走ると地面の勾配は急になり、山の様相を示し始めることになる。
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紅葉

 前にも書いたが、前橋はその政策で市街煮存在する各寺院の墓地を、この山腹の地へと移している。

 地平線の彼方まで、関東平野を見下ろすこの地に我が家の墓所もある。父が亡くなった際に、思い切ってこの地を選び、家の墓を建てたのだった。

 その墓所がある地帯は、実は大きな自然公園になっている。池があり、森があり、広場がある。赤城山の南面に広がる幾筋かの尾根に展開しているので、前橋の街並みをすっかり見晴るかすことが出来る。いや、前橋だけではなく、その先の関東平野の広がりをずっと見られる場所なのだ。

 そこからは、遥かに池袋や新宿の高層ビル群も目視で見極めることが出来るのだった。
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紅葉 紅葉

 公園は自然に溢れていて赤城南面の多彩な植生を伴った状態で、都市公園同様に整備しつつも、ありのままの自然を存分に活かす工夫が施されている。

 沢山のスミレやイカリソウが咲く広葉樹の森に包まれた丘(2009.05.03 水芭蕉(ミズバショウ)を追って)が園の中心にある。その丘の谷あいには、人工的な花菖蒲やあやめが植えられた田があり、その反対側は針葉樹林で、その中央を渓流が流れている。

 早春の林床に、濃茶色のザゼンソウが咲くのもこの場所だ。圧巻は4月下旬にこの渓流脇で咲く水芭蕉(2009.03.14 水芭蕉(ミズバショウ)が咲く)だろう。リュウキンカの濃い黄色の花がその白い花に彩りを添える。

紅葉
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左手に傘、右手にカメラという格好で、あたりを一回りして、静かな公園での撮影を楽しんだ。
紅葉
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紅葉

 園内のバスターミナル横から、野鳥観察の池や水芭蕉の咲く林へ向かう道は、そのまま尾根筋を通って、しばらく行くと公園の外に出ることが出来る仕組みになっている。言ってみれば公園の中央道のような位置にその道がなる訳だが、その道脇には多くの樹木が植えられている。

 道横の斜面は、自生の広葉樹が鬱蒼と茂っているのだが、道に沿っては人手によって季節を楽しむ樹木が植えられているのだ。

 早春の梅、春に咲く桜、秋に色づく紅葉などがそれだ。

紅葉
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紅葉 紅葉

 丁度、前回の彼岸花の咲くさきたま古墳群(2010.09.30 彼岸花)のときと同様に、この日も雨が降っていた。

 傘を片手に紅葉の樹木が連なる場所へと向かった。
 
 道脇に沿って、紅い色が幾重にも重なっていた。

紅葉
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 この色が写真で出るかと心配になるような深紅の葉があった。

 それは、まさに紅蓮といっても良いような色で、雨を弾いて輝いていたのだった。その横で溢れる淡いオレンジ色の葉は、和やかに色を重ねている。まだ、点々と緑色を残して、変わり行く季節を貯めた葉もあるのだった。

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紅葉

 豪華絢爛な、茜色の競演。

 冬の夕焼け空のような穏やかなグラデーション。

紅葉 紅葉
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紅葉

 雨の中での色の贅沢を、思う存分に味わった。

 いや、雨だからこそ、こうした、えもいわれぬ緋色が出たのかも知れない、と改めて思ったのだった。

紅葉 紅葉
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