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2009.11.07
秋の武蔵野を走る

走行距離;
 65km ; 往路;さいたま新都心>与野>浦和>西浦和
             「荒川サイクリングロード」にて、 西浦和 > 与野 > 大宮
             「県央ぐれあいんぐロード」にて  大宮 > 上尾 > 桶川

        復路;桶川>上尾>川越>大宮>さいたま新都心

        (集合地点の西浦和から川越までが62km。私の場合、自走分を加算した総行程は82kmだった)


カメラ;
 RICOH GR−D 28mm F2.1
 RICOH CAPLIO GX−100 24−72mm F2.5−4,4



 (画像添付時に約30%程度に圧縮)


 前回の企画(2009.10.24 「見沼を走って武蔵野の秋を満喫する」)では、走り始めこそのんびりした自転車専用コースで「見沼田圃の秋」を満喫したが、それ以外はほぼ幹線道路上を走ってしまった。

 浦和・大宮を過ぎてから伊奈町のニューシャトル高架下(高架下の側道は車通りが殆ど無いが自転車専用ではなく一般道)を走っていたまでは良かったが、その後の「県道12号(蓮田・川越)線」は、菖蒲町・桶川・川島町・川越と、途中の桶川市内だけが川岸や田畑の中の道で後は交通量の多い車道ばかりを走ってしまった。

 「おまけ」で走ったふじみ野市(川越からさいたま新都心まで)の帰り道もほぼ「県道56号(大宮・上福岡・所沢)線」で、途中からは通行量の多い幹線道路だった。

 そうした前回の反省を踏まえて、今回のポタリングのコースは「荒川河川敷」の左岸を中心に、「荒川サイクリングロード」、上尾からは「県央ふれあいんぐロード」を走るものとして企画した。
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<出発の準備>

 前回の走行(98km)後に自転車を洗車して、ふとタイヤを確認たら、細い糸のような繊維が出ていた。最初はゴムかと思ったが触れてみるとそれは黒い一本の繊維で、引いてみるとタイヤの外周に沿って「ピーという感じ」で一回り、まるで糸がほつれる様に引張れてしまった。

 糸を取り去った跡を見ると、サイドウォールのゴムが糸の分だけ削れている。えっと思ったが、もう遅い。他の箇所でも注意して観察すると、幾本かの糸が出ていたり、すでにゴムが切り込みを入れたように削れている。

 Web上で調べたら、糸はタイヤの構成素材らしく、末期症状なので即座に乗車をやめて交換するように注意されていた。(パナレーサーのFAQページ等)


 「GIANTのESCAPE R3」は2007年モデル(発表は2006年10月)を2007年の初夏に購入し、以来、各年で半年以上は乗っていないような変則的な利用状況、ようは冬場が休眠状態という訳で走行距離は僅か700kmほど。普段は全体を覆う状態でビニールのカバーを掛けて保管している。紫外線などの劣化要因は避けられているはずで、状態はさほど悪くはないだろう。タイヤ自体はメーカーのアッセンブリーのままで、交換はしていない。それにしても、購入後わずか2年と少しでこれほど劣化してしまうものだろうか。ちなみに、もう一台のSPALDING(HODAKA社製クロスバイク)などは4年に一回ほどのタイヤ交換だというのに・・・。

 次の週に企画の行程を確認しておくため、さいたま新都心から桶川までを試走したが、そこでは違和感もなく、走行上の問題はなにも感じなかった。38km程で2時間の走行だったが、今回はそれに比べると数段長い距離になる。途中でバーストなどのアクシデントが起きたら、大変だろう。それらを考えたら、この際交換しておくべきか、と考えた。交換したのは先のSPALDINGと同じシリーズでサイズ違いの製品にした。あちらは「700−35C」で大分太めのものだが、これは細い。

 パナレーサーの「ツーキニスト 700−28C」。メーカーによれば、耐パンク性能を高め、タイヤそのものの維持性能を考慮したパフォーマンスモデルということだ。少し重いが、「丈夫で長持ち」をコンセプトに開発されたものだ。

 サイドに走る紅い帯がアクセントになっている。全体が黒のものもあるが、それだとどうにも重そうだったので、今回は少し派手な装いにしてみた。

出発前(西浦和駅での待ち合わせ)

 もう一つ。

 前回のリアキャリア+バックはちょっと乗る分には重宝するが、長距離では重さがデメリットになる。いや、製品自体はアルミ製で軽量化されているが、高さ(大分荷物を入れたのでサドルと同じほどになってしまった)があるので、乗り降りする際に足を高く引き上げる必要があって、長時間の移動ではかなり疲れる結果だった。

 そもそも内容も悪かった。もう一台の輪行用の袋やハーネス、山行で携帯している救急バッグなどの必須装備は仕方がない。そうしたものはいわば保険としての装備だから・・・。そうではなく、完全な無駄になってしまった休憩用の盛り沢山の装備−中国茶用道具一式(蓋碗と茶海、茶杯など)、湯沸し用コッヘル、焼き網など−が満載状態だった。

 そこで、ハンドル・バックを買ってみた。モンベルの製品で、アタッチメントではなく、ベルトで固定する仕様のもの。

 円柱状で嵩張らず大きさや重さは申し分が無いが、メインの気室の取り出し口がいかにも小さい。取り出しずらい大きさで、携帯用のいつものコッヘルがやっと入るというもの。私のコッヘルは小さいが通常音250Tのサイズのガスカートリッジとそれに適合するコッヘルは入れられそうに無い。例えばレインウェアなどはゴアでは無く軽量なウインドブレーカー程度のものにするとか、収納するものを選ぶ必要がある。

 利用者の意志にかかわらず「選択」を余儀なくされるので、図らずも総重量が軽くなるという結果が得られる。
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<予定コースの概要>

 さて、今回の起点は、JR武蔵野線の「西浦和」駅。

 そこから浦和、大宮、上尾、桶川と過ぎて、北本あるいは桶川から上尾、川越と走る予定。総距離は65km。しかも、前回と異なってサイクリングロード上を進む。だから余程の事態が起こらない限り「道迷い」はないはずだ。

 集合はJR「西浦和」駅に10時。「荒川サイクリングコース」へのアクセスを最短として、出発早々からのミスを防止しようという訳だ。早い時間にサイクリング・ロードに入れば順調に走れるはず、という目論見だ。

 ちなみに浦和はJR線だけでも七つのxx浦和駅がある。東西南北の各駅に加えて、中、武蔵、そして本来の浦和。その中のひとつ、「西浦和駅」は荒川に一番近い。荒川の対岸はもう新座市になる。浦和を中心にした荒川河川敷に連続する一連の施設に行くには、この駅を起点にする。

 広大な「秋ヶ瀬(あきがせ)公園」や「さくら草公園」がそれだ。戸田市にある「道満(どうまん)・彩湖(さいこ)グリーンパーク」もほぼ連続している。ちなみに、そこを起点に荒川下流へも「サイクリングコース」は続いている。最終的には「葛西臨海公園」で東京湾へ注ぎ込むが、その左岸沿いに進んで、遠く湾岸まで行くこともできるのだ。



 JR「西浦和」駅から荒川に向かって行って、戸田市にある「道満(どうまん)グリーンパーク」の浦和側入り口の手前に出る。そこからグリーンパークとは反対に、大宮方向へ北上し「さくら草公園」へ向かう。そのまま荒川河川敷の堤防脇に続く「荒川サイクリングロード」を進んでいく。

 広大な「秋ヶ瀬公園」(2008.03.09 「秋ヶ瀬への自転車散歩」)の敷地内を通る道を通り抜けて、「羽倉橋」袂のモトクロス場の横から土手上のサイクリングロードへ出る。 「荒川サイクリングロード」を走って「大久保浄水場」横へ。そのまま、右手にさいたま新都心や大宮のビル群を遠くに望んで進み、JR埼京線(川越線)の「日進」駅の先の踏み切りを超えて荒川に掛かる「上江橋」へ。

 上尾の清掃工場横から荒川の土手を降りずに(降りても同じ場所に出られる)そのまま進み、「開平橋」下を抜けて「リバーサイドフェニックスゴルフクラブ」のゴルフ場入り口へ向かう。ゴルフ場のコース内に続く細い道を抜けて「上尾丸山公園」の入り口でサイクリングロードを外れ、公園に入って休憩する。公園外周を取り巻く遊歩道をのんびりと抜けて、ふたたび道へと戻る。

 そこからはサイクリングロードではなく、古い街道を走る事になる。脇に荒川が見えて小型機のエンジン音が聞こえて来たら、上尾を通り越して、もうひと漕ぎで川田谷(かわたや)。そこはもう桶川市の入り口だ。出合った県道12号(蓮田・川越)線を「城山公園」脇に向かわずに右手に曲がって桶川市街へ、県道をそのまま通って先日立ち寄った「べに花ふるさと館」へ向かう。

 ここでの選択肢は県道12号線へは入らずにそのまま直進して「北本自然公園」(2007.05.02 「武蔵野の里山」)まで足を伸ばし、そこから国道17号を渡って桶川へ戻るというものだ。
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いざ、出発 芝川横の土手を秋が瀬へ向かう

<課題への取り組み>

 「次回の課題」として大切に残しておいた桶川名物の「手打ちうどん」を「べに花ふるさと館」でゆっくりと楽しもう。

 しばし休憩し、県道12線号を「城山公園」まで戻る。あるいは安全と快適性を考えて、先日のように県道を迂回しても良い。「城山公園」か、または先ほど通って来た街道の四つ角のところまで戻り、そこから少し戻って(四つ角であればさらに少し進んだ先で)「県央ふれあいんぐロード」に出る細い道(集落への入り口)に入って、細く続く村内の道を走り、堤防上のサイクリングロードに出て、上尾側へ戻る。往路とは異なって、今度は右横手に「ホンダエアポート」の滑走路を間近かに見ながら川岸の道を軽快に進む事になる。

 上尾丸山公園の程近くにある、アイスで有名な「榎本牧場」で休む。

 クランクを繰り返しながらさらに細く続くサイクリングロードを走れば、やがて先ほどのゴルフ場(リバーサイド・フェニックス)の入り口まで戻って来る。そのまま土手に出て、往路と同じ清掃工場横のサイクリング・コースを進んで「上江橋」まで出る。そして今度は、大宮・浦和方面に進まずに入間川を渡って、川越の街を目指す。



 往路は、西浦和から「大久保浄水場」までが15km。そこから「上尾丸山公園」までが15km、公園から「べに花ふるさと館」までが10km。私だけはさいたま新都心から集合地点の西浦和まで自走するので、さらに プラス10km。

 そして復路だが、ふるさと館から「上江橋」までが15km。そこから川越までが10km程だろうか。前回のように道を誤ると話は別だが、(誤らないで済めば)今回のポタリングは総距離、約65kmほどの行程になろう。


 一応、休憩は大きく2回で、桶川と川越。そこで食事を取るつもりで、「べに花ふるさと館」と川越の街を候補に考えている。上尾丸山公園、城山公園(榎本牧場)、伊佐沼でも休む予定。

 しかしサイクリングロードを走るので、順調ならば川越の街の北辺(川越城の本丸跡や歴史博物館の辺り)に入るのは3時前だと思う。だから、今回は川越の街でゆっくりと出来そうだ。

 そこから先、さらに入間(いるま)方面へ続くサイクリングロードを走るかどうかは、川越に到着してから皆で相談し、ゆっくりと決めればよいだろう。ちなみに入間はアウトレットの巨大モールが出来て、最近は人気のスポットになっている。私の従姉妹達などは前橋から高速(関越道)を利用して買い物に出かけるそうだ。

 「入間」まで行ったとすると、帰りは輪行になるかも知れない。いや自走して上尾まで戻り、今度こそは「清河寺温泉」で疲れを癒そうか・・・。
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秋が瀬公園内の森を行く

<荒川サイクリングロード、県央ふれあいんぐロードを走る>

 さて、前置きはこの程度にして実走だ。

 「荒川サイクリングロード」(2007.07.16 「夏の入り口(荒川沿いに上尾まで)」)は総延長でいえば、首都圏最大級のものだろう。多摩川も長いだろうが、荒川の場合は遠く比企丘陵まで続いている。「国営 武蔵丘陵森林公園」という広大な施設が熊谷にあるが、道はそこが終点だ。


 「さくら草公園」は、元はサクラソウの自生地だった場所だ。

 園芸品種としては、この辺りの軒先や露地などで頻繁に見かけるが、自生地は壊滅していて、ここしか残っていない。乱獲が原因だ。この公園には、今では天然記念物になったサクラソウが自生していて、厳重に保護されている。

 そのまま続いているのが「秋ヶ瀬公園」で、多くの施設がある。サッカーや野球のグランド、いくつもの芝生の広場、アスレチックの公園、野鳥のいる池と森などだ。休日は家族連れで賑わうが、テリトリー毎に同好の士が集っているので、それを眺めるのも楽しい。
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「秋が瀬公園」から荒川サイクリングロードへ 荒川サイクリングロードへ

 公園を抜けて、羽倉(はねくら)橋の袂にあるカートのレーシングコースの横手からコースに入る。ゴルフ場の脇を走り、やがて道は河川敷の境界となっている土手に出る。

 浦和の「総合グランド」横の土手は、この辺りでは馴染みが深い。さいたま市が合併して出来るまでの数年間、「三市合同(大宮、与野、浦和)花火大会」という大規模な催しがあり、その会場だったからだ。午後の早い時間から場所取りが始まり、土手は見物客で溢れる。

 直ぐ右側に鴨川をみて、その土手上にコースは続くて行く。荒川河川敷の堤防だが、実は土手から荒川の流れを見渡す事は出来ない。遥か東(左側)に霞んでいて、走っている土手(堤防)程の高さからでは、河までが見晴るかせないのだ。

 土手から川筋までの距離はどれ程なのかと地図で調べてみると、治水橋・荒川運動公園のあたりでは実に1km以上も離れていた。
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 「大久保浄水場」を過ぎる辺りからは、浦和ではなく旧与野や旧大宮の地域になる。ここが大宮といわれてもピンと来ないのは、街の所在を示すランドマークとひどく離れているためだ。

 大宮の高層ビル「ソニックシティ(31階)」も、与野・さいたま新都心の高層ビル群の合同庁舎ビル(31階)や郵政ビル(28階)、ドコモビル(18階+タワー)、北与野前の高層マンションのポルテ(29階)なども、遥か彼方に林立している。首都高速や新大宮バイパスを走る大量の車の排気ガスがスモッグとなって地表に淀み、ここから眺めるビルの姿はいつも霞んでいて、鮮明に見えることは少ない。

 周囲には次第に、野球やサッカーのグランド、河川敷のゴルフコース、広い水田地帯などが現れてくる。

荒川サイクリングロードを進む 荒川サイクリングロードを進む
メンバー撮影

 河川敷と呼んでいいのかどうか迷うほどの面積で、その敷地が広がる。何年か前の大型台風で、これらの運動施設が冠水して打撃を受けた事を思い出せば、確かにこの場所は河川敷に違いなかった。しかし平常の景色だけを眼にすれば、北海道に広がる平野の只中に立ったならこんな感じがするだろう、と思うほどのゆったりとした景色が取り巻く。

 この広大さが、荒川サイクリングコースの際立つ魅力だろう。

 進行方向に見て土手の右側(荒川を主体で言えば左岸側)は、「大久保浄水場」を過ぎた辺りまでが田園地帯で、その先は戸建ての住宅街(白鍬団地や二ツ宮、西遊馬)がずっと広がっている。
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 踏み切りを渡って、「大宮国際カントリー」ゴルフ場を左手に見ながらそのまま直進するが、この踏切あたりは「JR川越線」のダイヤ(それにつられて埼京線)が狂うひとつの原因になっている。

 強風のためにしばしば「埼京線」が川越線(大宮:川越間の単線)への直通運転を取りやめるのは、入間川・荒川と掛かる長い鉄橋や、高架ではなく地上(土手上)を走るためだ。そこに吹く強風に耐えるためには極端な徐行運転をしなければならない。

 橋の下を潜り抜ければ、「荒川サイクリングロード」をはずれて、道は 「県央ふれあいんぐロード」 に変わる。

 そこでコースが分岐し、多くの自転車は川越方面へ流れていく。これは、河川敷の中、荒川の右岸側にサイクリングロードが続くからだ。(下流に向かって立ち、右側を「右岸」という。)


 私達は荒川の東横を流れる入間川側へは向かわずに、「大宮国際カントリー」ゴルフ場を左手に見ながらそのまま直進して上尾方面へ向かう。

 長くこの道が荒川サイクリングロードなのだと思っていたが、今回改めて調べてみるとそれは右岸側の河川敷に続くものだけを指すものだった。左岸の堤防上に続くこの道は「県央ふれあいんぐロード」というもので、「北本自然公園」へと続いている。

荒川サイクリングロードを進む 上尾を目指して進む
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 この辺りの名物で以前も紹介したものだが、道の両脇には牛が放牧されている。最初に見たときには自分の眼が信じられなかった。

 多くの自転車がそのまま荒川を渡って右岸に続く「荒川サイクリングロード」やその少し先で分岐する「入間川サイクリングロード」へ流れていく。だから、そうした多くの人達からすれば、サイクリングロード上に牛がいるとは信じられないものだろう。

 右手に見える2本の高い煙突は上尾の清掃工場で、浦和の「大崎公園」と同様に、焼却の廃熱を効率よく再利用している。隣接する長いスライダーを備えた温水プールなどの施設に利用されていて、低価格での利用が出来るようになっている。

清掃工場が見えてきた 荒川の広大な河川敷

 「上尾丸山公園」(2009.06.07 「上尾 菖蒲祭り」)は、我が家馴染みの公園で、アスレチックがあり、池があり、森がある。それらは芝生の広場とそれを取り巻く遊歩道で結ばれている。

 自然学習館や小動物園、バラ園、菖蒲園、桜並木、噴水や滝や小川の親水公園、和風庭園と池など、実に多様な設備がある大型公園だ。公園外周を取り巻く遊歩道は、桜並木になっていて、道脇には紫陽花が生垣のように植えられている。季節には実に楽しい場所になる。

 外周の小径をのんびりと自転車を漕いで抜ける事で、充分な休憩になる。
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荒川の広大な河川敷(上尾) 桶川・べに花ふるさと館を目指す

 公園を抜けてから、少し迷ってしまった。

 とはいっても前回のような迷い方ではない。方向はずっと合っているが試走した道ではない所を走った、という事だ。

 折角、前の週に試走して道を確認しておいたのに、公園から出て方向を間違えたのだった。前回リスに出会った「市民の森」と同じ。園内で気をとられて方向を失うというパターンだ。 公園の出口、上尾天文台の脇にあるの農協直売所に立ち寄ってきゅうりを買い込んだのがいけなかったのかも知れない。

 確認しておいた道は、古い時代の鎌倉街道の脇往還ではないかと思うが、荒川横の田園地帯を通って上尾から北本や東松山へ向うものだ。

 県道12号線と並んで往路のコース中では交通量が少し多い場所になるはずだが、車がほとんど通らない。どこで間違えたものか判然としない。少し、思惑と違った道で、途中で工場団地の中を走る結果になったが、予定と幾らも違わずに目的地の桶川「べに花ふるさと館」へ着く事ができた。
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桶川・べに花ふるさと館

 前回からの自由課題になっていた桶川の「手打ちうどん」を楽しんだ。

 長屋門を潜って、奥に広がる敷地では今日も小規模なフリーマーケットが開かれていた。美しく咲いた菊が何輪も飾られている。そんな楽しみもあって、この施設は地元の憩いの場になっているようだ。

 移築された旧家だという和風建物でゆっくりと「うどん」を味わえた。

 この建物は、明治後期の素封家の屋敷を移築したものだという。室内の配置(取り巻く縁側や玄関の広いたたき、和室の繋がりや広い板の間、水屋の様子など、どれも前橋にある本家の母屋と似ている。北関東の郷士の典型的な間取り、といえるだろう。

 桶川は北関東(行田・熊谷以北からだろうか)には入らないが、群馬の東南部と文化圏が同じなのかもしれない。

桶川・べに花ふるさと館 長屋門の裏側には物産の販売所があり、
地元の野菜などが安価で買える。

また、敷地には体験学習が出来るような
工房棟もある。
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 「川田谷(かわたや)」は前回のポタリングで、「泉福寺(せんぷくじ)」という古刹を訪れた。桶川同様に古い歴史が残っている土地だ。

 そこにある「城山公園」はまさに古い時代の城跡だ。目的の県道12号線からサイクリングロードへの入口の目印として公園を目指したが、県道からの村への入口が良くわからず、そのまま県道沿いを進む結果になってしまった。

桶川・12号線を目指す 桶川・城山公園周辺
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桶川・城山公園周辺 桶川・ホンダエアポート脇

 途中で県道を折れて、しばらく進み、結局、エアポートを見下ろす川岸の土手脇へ出られた。土手の道は泉福寺の前から続いているのだそうだ。

 私はその事を知らずに県道から寺へ向かう事に反対してしまったが、ならば、「べに花ふるさと館」をでた最初から、「城山公園」を目指すのでは無く、寺へ向かえば良かった。

桶川・ホンダエアポート脇 前週の試走時に撮影した飛行船

桶川・ホンダエアポート脇
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ホンダ・エアポート脇(県央ふれあいんぐロード) 県央ふれあいんぐロード

 道にはエンジン音が響いていた。「ホンダエアポート」から飛び立つ飛行機が直ぐ横に見えた。

 先週、さいたま新都心から試走した時、丁度頭の真上を「ツェッペリン号」が通過した。優雅な飛行船は真下から見上げると巨大で、それが河川敷の森の上で旋回して高度を下げて着陸していった。


 残念ながら、今日の飛行船は少し先の地上に係留されていた状態だった。

県央ふれあいんぐロード メンバー撮影

県央ふれあいんぐロードをのんびりと進む
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榎本牧場 榎本牧場

 土手から「県央ふれあいんぐロード」に入って、「榎本牧場」を目指し、そこで休憩した。

 入り口の横にはバーバキュー広場があって、数組がテーブルを囲んでいた。食材と込みでバーベキューグリルを借りて利用できるようだ。

 牧場に立ち寄ったのは実は初めてだが、随分と賑わっていた。ここの「手作りアイス」は有名で、美味しさには定評がある。休憩できるようにアイスを販売するログ横にテーブルが用意されていた。みると、人懐っこいミニぶたが横にいた。牧場に色を添える可愛らしいマスコットということだろう。

牧場名物、アイスクリーム 牧場のマスコット
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県央ふれあいんぐロード(丸山公園入口)

 この牧場からなら、一時間ほどで川越の街へ着けるだろう。

 川原でさざめくススキを眺めながら、上江橋まで細く続くロードを通る。傾いてきた陽を受けて光る穂を楽しみながら「のんびり気分」を存分に味わった。

 今回は日暮れ前に辿り着けて、予定通り無事に街歩きが出来そうだ。

県央ふれあいんぐロード脇の土手(丸山公園入口) メンバー撮影
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上江橋で荒川を越える 荒川を渡る

 上江橋を渡って川越を目指すが、サイクリングロードは、橋の中ほどで荒川の右岸へと回る。

 丁度走ってきた道と荒川を挟んで対面して続く。その横(川越側) には、荒川と並び「入間川(いるま)」が流れている。この脇に続く道が川越からさらに先へと繋がる「入間川サイクリングロード」で、橋はその起点の場所だ。川越の街を大きく北に迂回していて、そのまま道を進めば街へは西側から戻るように入る形になる。

 私達は、入間川サイクリングロードではなく、そのまま16号脇を走って、東側から街へ入る事にした。長い橋を渡って、あとは国道16号線の歩道上を進む。

川越へ入る 荒川、入間川と大きな川幅を持つ橋を渡った。

川越の町に東側から入るには、さらに大きな川を渡る必要がある。
それぞれ片側数車線の「国道16号線」と「国道254線」がそれだ。

連綿と連なって車が走る首都圏の幹線道路で、
さらに日高・飯能へ向う県道ともこの地点で分岐、合流している。
いわばインターチェンジのようになっているのだ。

王者の行進を妨げる「横断歩道」は勿論、無い。
だから、自力で動く弱者は不便する。

人も自転車も大きく長い歩道橋を渡らなければ、街へは入れない。
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川越(小江戸バス) 川越(喜多院 本堂)

 途中、田の畦を抜けたり、近道しようと偵察に出た私は途中で農業用水に阻まれ用水の土手上を担ぐなどしながら、16号脇(歩道)を順調に進み、予定通りに「喜多院」へ到着した。

 自転車を停めて喜多院の境内を巡り、隣接する「東照宮」を見物した。時刻はまだ四時前だが東照宮の門は閉ざされていて、残念ながら内部へは入れなかった。

 仕方が無いので外側を一回りして、川越城の本丸御殿へ向かった。

川越 東照宮 さすがワンゲル部、斜面を見つけると攻めたくなる
喜多院と東照宮の間の空堀

さすがワンゲル部、斜面を見つけると攻めたくなる
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川越の街 川越城

 「改装中」との掲示が(喜多院の出口脇の)道路標識に貼られていたが、行って見るとなるほど本丸御殿は改装中だった。

 それも大規模な改修工事で、外からは屋根瓦さえ見えない状態だ。建物の周りを工事用の建物ですっかり覆って、その内部で作業をしている。屋根の修復(梁なども含んでいるかも知れない)まで含めて実施しているようで、これは数年掛かるかもしれないと思った。

 調べてみるとやはり相当な規模で、修復工事の完了は23年になるという。


 本丸跡を見られなかったので、次には神社仏閣・歴史探訪から一転してミーハー気分いっぱいで「菓子屋横丁」へ向かうことにした。

 もう、日が落ちたので多くの店は閉めた後だったが、鍵の手に曲がった横丁の奥の何件かは、まだ商売をしていた。

川越の旨い物(地ビール)を買い込む 川越の街(菓子屋横丁)
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 ひと通り見物し終え、前回同様に駅で輪行組と別れるため、JR川越駅へ向かった。

 今回はサイクリングロードの走行だったので疲労感が少ない。時間はまだ5時を回ったばかりだ。そんな事も手伝って「本日の反省」をしてから解散する事になった。

 今日は運よく駅前の居酒屋、「大(ビック)」に入る事が出来た。いつ訪れてもいっぱいで入れたためしがなく、実はこの日が座敷に上がった最初になる。 精肉店が経営する店なので、やはり肉系のおつまみが美味しい。

ビールっで乾杯 大(ビック)での「付き出し」
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 店先で焼く焼き鳥がそのまま店でも出てくる。

 ただし、店内は5割ほど値段が高くなる。もともとお土産用が信じられない価格(1本80円)なので、店内でのものが採算を考えた価格設定という事なのだろう。

 焼き鳥だけでなく「山芋の溜まり漬け」や「舞茸の天麩羅」など、旬の味も頼んで、楽しく話をした。


 移動は順調でほぼスケジュールどおり。今回の反省点はあまりなく、概ね企画は好評だった。

 私はそこから15kmほど、夜の街を自走してさいたま新都心へ戻った。今度は道迷い(ふじみ野での徘徊)も無く、40分足らずで帰宅する事が出来た。

川越を後にする(R16から望む) 帰りのサイクリングロード(暗い道)を走る
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 さて、こうした催しに「軽いアクシデント」は付き物だ。いや、それがあったほうが印象に残って楽しい思い出になる。

 輪行組で続発したが、やはり分解・組み立てによって問題が起こるリスクを背負い込むことになる。それを考えて集合を10時に設定しているが、やはり朝は忙しく、慌しく準備・作業をせざるを得ない。そうした事が引き金で問題が起こり易くなるのだろう。

輪行組みのい到着 その1 アクシデント その1

<アクシデント1;ペダルがうまく入らない>

 集合場所に到着した仲間が、分解していた自転車を組み立て始めた。しかし、片側のペダルが嵌らない。

 ペダルは15mmのペダルレンチで脱着するのだが、回転部品なので左右で「逆ねじ」になる。 これをミスすると「ねじ山」を潰す事になるが、急いで脱着をしたために山を舐めてしまったらしい。中々、真っ直ぐにペダルがクランクに入らない、という。

 仕方が無いので、ねじ込み半ば、ごまかして歪んだ状態のまま出発する事になった。

 乗ってみると判るが、円周運動をするペダルが軸上になく歪んでいる違和感はすごいものがある。その嫌な感じを味わうために私も乗ってみたが、なんだか、眼が回りそうなイヤな感じなのだ。
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 でもうまく入らないので、途中までで見切りをつけて出発した。これが第二の原因となり、途中でどうにもならない状態になった。
 川越線の踏み切りの辺りで、もはやどうにもならなくなって、再度、ペダルをクランクに組み込むことにした。


 どうにも正常に組めないが、何とかしなければならない。ここで彼もリタイヤか、と考えたが、それでは残念だ。

 何度か失敗して、もう駄目かと諦めかけた。最後の一念で私が全体重で圧力を掛けてねじ込みを補助してみた。結果は良好で、やっとクランクに正常にねじ込めて、事なきを得た。

 しかし、こうしてクランクのねじは大分ダメージを受ける事になった。出発の時点で大分悪い状態だったが、これで逆に外せなくなったかも知れない。 「ねじ山」はリーマー、ダイスやタップで切り直せればいいが、鉄骨屋ならともかく自転車店へ持ち込めば「駄目なのでユニットを交換」という事になってしまうだろう。

アクシデント その1の2 アクシデント その1の2を克服して疾走する
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<アクシデント2;クイックリリースがリリースしっぱなし>

 自転車を組み上げている仲間が声を上げた。

 スポーツバイクは、クイックリリースといって車輪が簡単にフレームから外れる仕組みになっている。輪行での仕様で、素早い整備、簡易な脱着を可能にする。リムの回転軸が中空になっていて、そこに開放レバーつきのシャフトが通ってフレームとタイヤを固着させる。

 そのリリースレバーの反対側、通常外さずにおく「留めネジ」が無いのだという。

 なぜ外れたのか、理由がいまひとつ不明だが、これでは後輪が固定できない。

 体重を後輪側に掛けてノッソリ走れば何とかなるだろうが、いずれにしても早めに補修部品を見つける必要がある。自転車店はこの界隈には無いので、パーツの購入は無理。しかし、最悪5mmのナットをホームセンターで買えば何とかなりそうだ。あるいは、我が家まで行ってパーツを取ってくるか・・・。

輪行組みのい到着 その2 アクシデント その2

 この場合も出発前にリイタイヤか、と心配された。いや顔は笑ってしまっているし、声のトーンは心なし高く変わってしまったが、心から憂慮したのだ。

 どうする?、という事になって、近くのホームセンターへ向かおうとした瞬間に閃いた。

 私の輪行バックに、エンド保護用のクイックリリースが入っていて、しかも後輪用だ。運よく、それを保持していたことを思い出したのだ。このときばかりは、「老人力」が発揮されずに助かった。そのパーツを換わりに使って、事無きを得ることができた。
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 走り初めは、みな元気一杯。

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<本日の旨いもの>

桶川、「べに花ふるさと館の手打ちうどん」
  腰のあるうどん 出汁味のきいたつけ汁
  かき揚げ と 漬物(突き出しででた浅漬けのきゅうりとお新香)も美味

上尾、「榎本牧場のアイス」 
  ミルクジェラードが定番  生チョコやチョコチップなども美味しい

川越、菓子屋横丁の「たこせん」

べに花ふるさと館(手打ちうどん) べに花ふるさと館(手打ちうどん)

 前回からの自由課題になっていた桶川の「手打ちうどん」を楽しんだ。

 腰があって、「館林うどん」に似ている、と思った。

 かき揚丼とざるうどんのセットをお願いしたが、値段を考えれば、利益があるのかと心配になってしまう。「菖蒲町の農協食堂」とおなじく、ここも実に良心的な価格設定だ。満席で営業は順調なようだが、願わくば潰れないで欲しいものだ。
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榎本牧場のアイス 榎本牧場のアイス

 私が食べたアイスは、ミルクのベースにチョコチップが散りばめられたもの。

 ジェラードなので、汗をかいた体に冷たさが心地いい。  自転車の場合、後で甘さが喉の渇きになって現れるが、今日はどうだろうか。
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たこせん

 いつも行列になる店の前がガラガラで、運よく直ぐにお願いする事が出来た。

 人気の「たこせん」だ。たこ焼きを海老せんでサンドイッチにし、ソースとマヨネーズを掛けて食べるおやつ。

 私が知っているのは、ここともう一軒。都電荒川線に乗って「荒川遊園地」前へ行けば、これも有名な「ふく扇」(2007/10/08 「町屋:都電荒川線に乗って」)で同様のものを食べられる。

 内容に違いは無いが、あちらはもっと低額だ。たしかたこ焼きは3個入っていたように思う。(ちなみに、川越のものはたこ焼きがひとつだけ)
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<番外>

川越駅前 大(ビック)のお土産


焼き鳥+焼きトン
ビックのお土産
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