さて、今回の起点はユーミンの初期の代表曲、有名な<中央フリーウェイ>で「右に見える競馬場」と歌われている「府中競馬場」があるJR武蔵野線・中央線の「府中本町」駅だ。
「中央フリーウェイ」は荒井由美時代のものだ。荒井は旧姓で、今では外車評論家のようになってしまったが、ティンパンアレイで活躍していた「松任谷正隆」氏が結婚のお相手で、彼女は芸名を変えたのだった。この曲を初めて聴いたのは35年の遥かな昔、私が中学三年生の頃だった。色褪せない名曲といえよう。
どちらいいかと聞かれれば、迷うことなく「ハイファイセット」の歌う曲のほうが好きだった。曲のアレンジや歌の雰囲気も声質も、断然彼女達の方がいいのだが、残念ながら今流れるのは皆、ユーミン本人が歌っている曲ばかりだ。音域が狭くて伸びやかではないので私は余り好きではないが、ユーミンの歌声には「揺らぎ」があって、それが聴く人を魅了するらしい。
ビブラートや音の変動、という事ではなく、私などには彼女の歌声は一本調子に聴こえるが、幾つかの倍音の成分が入った状態だという。
その「揺らぎ」とは、しばらく前に評判になった「1/f 揺らぎ(エフ分の一 ゆらぎ)」で、そよかぜや渓流のせせらぎなど、自然界にある心地よい揺らぎと同様のものだという。
|