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2009.11.15
いざ、ロードへ(自転車に乗ってU)

カメラ;
 PENTAX K10−D

レンズ
 PENTAX FA50mm F1.7
 PENTAX DA18−50mm F3.5-5.6AL
 PENTAX DA70mm F2.4 LIMITED


 (画像添付時に約30%程度に圧縮)



 ダイレクト・メールが一通、届いていた。

 恒例の「秋のセール!」が今年も開かれるという。

 「芸術の秋」には程遠く「食欲の秋」が専らなのだけれど、私にとっての<秋>は「スポーツの秋」でもある。紅く染まり始めた山並みを眺めながらのこの時期の低山歩き、それは実に素晴らしいものだ。春先の低山も素敵だが秋もまた格別で、こうした四季の表情がある国に生まれて本当に良かったと思う。野に咲く花はもう散ってしまったけれど、奥武蔵、奥多摩、高尾、相模の大山などの手近な場所で、いっぱいの秋が楽しめる。

 低山山行とは違って「スポーツ」とは言えないものなのだろうが、「街歩き」や「ポタリング」などもこの時期には最高だ。暑くなく、寒くなく、なにより気候が安定している。日暮れが早いだけで、出掛ければ一日、安心して秋を満喫する事が出来るだろう。

 こうした時期のセール案内は、実に嬉しい物だ。本来はウインター・スポーツのシーズン到来前の準備を前提としたものだろうが、秋口に丁度良いウェアや装備などの紹介に触手がわく。

GTRシリーズ4

2010シーズンモデル GTRシリーズ4 LTD  RITEWAY カタログ・ページより転載 (2009.11 メーカー許諾済み)
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 今回の葉書は、しかし、従来と違って「唸ってしまう様な物」が案内されていた。

 「全商品15%オフセール」とは別の枠になる「創業(日本進出)記念の限定セール」の目玉商品がそれだ。

 それを眼にして、私はまさに目玉を見開いてしまった。思わずルーペを取り出して写された写真の詳細を確認したほどだ。

 小さく書かれた注意書きに何か落とし穴は無いか、じっくりと見てしまったのは、その商品が普通では考えられない価格で販売される事が記載されていたためだ。

ほこすぎ橋にて STOPランプは夜の乗車の必需品


GIANT ESCAPE R3と同様、
夜間乗車の安全性を考えて
ブレーキ連動型のSTOPライトを設定した
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<GTRシリーズ4を買う>

 「GT;ゲーリー・ターナー」という自転車メーカーがある。

 アメリカ自転車の代表的なメーカー。 もとはガレージ・ビルダーから始まっている会社で、自分で溶接した頑丈なフレームのMTBを売り、創業者その人の頭文字をブランド名としたのが、創業秘話らしい。

 このMTB(米国ナショナルチームへの自転車の供給などをしている)では老舗といえるメーカーは、しかしMTBばかりでは無く、優秀なロード・バイクも作っている。

 GTが作るロードモデルで「GTR」。ネーミングにもう少し工夫は無いのか、と思える。が、内容としては、これが案外にイイ。

ハンドル周り
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フォーク上のライトステー ロゴのデザインは難点

 デザインがいい、ドイツの「FELT(こちらはロードモデルが素晴らしい新進のブランド)」を販売しているのと同じ「RITE WAY」という会社が、国内で販売している。

 FELT(フェルト)もフレームビルダーとして名高い同氏の名前を冠したブランドで、そのあたりはGTと同じだ。多くのメーカー製品のフレーム開発を行った後に自身の会社を設立し、より自由に自転車やフレームを供給している。FELTの戦闘機のような型番のロードバイクは欲しいが、価格が高くて手が出ない、と思っていた。

 一昨年の暮れの事だったと思う。「ロード」が欲しいと思った時に、精悍な雰囲気を持つ真紅のモデルを見かけた。最初はFELTの自転車かと思ったほど、その自転車は鮮やかな赤色のフレームを持っていた。色調もそうだが、ロゴなどのカラーリング・デザインが憧れの自転車によく似ていた。

 その時の自転車が「GTR」で、「シリーズ4」というクラスのものだった。

 あの赤い自転車がセール!、という信じられない状況がとうとう私の前にやって来た訳だ・・・。
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STOPランプ連動スイッチを組み込む

STOPランプ点灯の仕組み
ブレーキングにてスイッチが入り、
取り付けたランプが自動点灯する
昼は赤色ではなく透明な所がよい

 早速、セール開始の金曜日、かねて馴染みの店舗(スポーツ・オーソリティ 「赤羽店」)へ行ってみた。自転車コーナーへ行ってみると、すぐに沈んだ黒い車体が目に付いた。いつもの馴染みの店員氏に聞いてみた。「これは2009年から継続販売されているモデルで、バリエーションとしては残念ながら赤はないんです」との事だった。

 さらに「他に白(パールホワイト)があるが、赤は確かこの前のシーズンのモデルではないですか」との事だった。後で調べると「レーシング・レッド」の車体は2008シーズンの主力モデルだった。それがLTD(リミテッド)として2009年も継続販売されていて、私が目にしたのはどうやらそれらしい。

 しかし、昨シーズン(2009)の主力モデルと今期(2010)のモデルからは残念な事にレーシングレッドのフレーム・カラーが無くなっている。
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 シートチューブに貼ってあるラベルに、製造はTAIWANとある。

 ことによると、かの島でGIANTの関連企業が作っているかもしれない。変速機構はSRAM社製ではなく、日本のSHIMANO社製で、前と後ろの両ディレーラーはロード競技用入門モデルの「SORA」を使って仕立てられている。

 余談だがSRAM(スラム)はGIANTの関連企業という話を聞いた。今や老舗の(イタリア)カンパニョーロを抜いて世界第二位のパーツメーカだ。第一位は日本のSHIMANO社で、釣具のリールだけではなく自転車の世界ではこの会社を抜きにしては考えられない。世界中のあらゆるクラスのロードバイクに同社のパーツが搭載されている。

 変速システムはブレーキレバー一体型のシフターで、フロントが2段でリア8段の計16段。これはまあ普通と言おうか。最近のロードモデルは9段、さらには10段(SHIMANOの105以上のコンポなど)が主流なので、変速段数はむしろ少ない部類といえるだろう。

フレンチバルブなので、ポンプは必須

 サイズは丁度、ネットで検索して仕様を確認した、私が乗るならこれだろうと考えていた「Sサイズ」だ。

 ジオメトリーは各社のフレームデザインで異なるので、トップチューブ長などの全体サイズは詳細仕様を見ないと判らない。一般的には目安としてシートチューブ長で表す事になっている。GTR−4のシートチューブ長はというと、Sサイズの内容は「470mm」。(クロスバイクなので同一比較は出来ないが、今乗っているESCAPE R3は「Sサイズ」で465mm)

 跨ってみますかとの言葉に、早速、シートに座ってみた。

 少し、ブレーキブラケットの位置が遠い気がしたが、これはハンドル角を少し上向きにして、さらにシート自体を少し前にずらせば調整できるだろう。「XSサイズ]の方が適しているかも知れないが、「Sサイズ」でも何の問題も無さそうで、身長171cmの私の体形には丁度良いフレームという事だろう。

 ロードバイクの世界では白色に塗装されたフレームが今年の流行で、このモデルのパールホワイトの車体も捨て難い。跨ったのは黒色の車体だが、黒というのはマット仕上げの「漆黒」で、輝く車体が多い自転車の世界では珍しい完全な艶消しの状態だ。

 どちらも一長一短で、直ぐに決められない。どちらの色もイイし、どちらの色も少し妙な感じがする。知らなければ、ふたつのモデルは別ブランドの自転車のようで、こんなに選択を迷わせるデザイン仕様は他社には無いだろう。

 フォークの形状が塗装色によって違っていた。黒フレームはカーボンのメッシュが浮き出た直線状のフォーク、一方で白はフレームと同じパールに輝く塗装がされている。白側は外見からは素材がカーボンでは無くクロモリ(クローム・モリブデン鋼)の様な感じで、形状も直線ではなくオーソドックスに前方に向かって緩やかにアールが付いている。
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ハンドル(ステム) ボトルゲージはダブル設置が可能。

 実車を確認し、さらに帰宅後にNetで検索して確認すると、確かにそれは2009シーズンのメイン・モデルで今シーズンも継続販売されているものだった。

 今シーズン(2010シーズン)のメーカー紹介ページでいうと、この車体は「GTRシリーズ4 LTD(リミテッド)」というモデル名になっていて、価格はシリーズ4もLTDも、共に83,700円。

 販売価格自体を下げた目玉商品なので同店の「セール 全品15%引き」の対象外だったが、大変ラッキーな買い物だったといえる。

 「シリーズ4」は、ロードモデルのGTRシリーズの中では入門クラスに位置付けられたものなのだが、2009年モデルからはフォークにカーボンを奢っている。伝統的にGT社はフレームに力を入れているメーカーなので、ロード用のフレームも独自の工夫が凝らされた優れたものだ。さらに主要パーツも満足のいくものが選定されていて、全体のバランスがよく、なによりパフォーマンスが極めて高いといえよう。

 車体自体はアルミ合金製でトップチューブやダウンチューブは太いものだが、フレームを構成する各部(トップチューブとダウンチューブの溶接、シートチューブとシートステー、チェーンステーの溶接など)の接合部には溶接跡が無い。一見するとヨーロッパ車のような極めて美しい仕上がりを持っている。
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<「GTRシリーズ4」購入時に買った追加パーツ>

1.ランプ・ステー(ハンドルやフォーク部ではなくハブの部分に電池式のライトを固定するため)
2.ポジションランプ・フォルダー(ハンドルや後部のチューブ部分にランプを固定するため)
3.ボトルゲージ*2個
4.タイヤ・チュープ 700−23C
5.エアー・ポンプ

 携帯用エアーポンプは車体へ取り付けるためのゲージ(シートチューブ部のボトルゲージの根元にポンプゲージも固定する)が別売されていない。 別の自転車と共有するには、ザックなど何かに収納して持ち運ばなければいけない。このため、すでに持っている物と重複するが、携行を考えると仕方が無いので、新たに購入した。

 ポンプ購入後に調べたら、サイクルバックなどの用具メーカーの「TOPEAK」では自社のポンプ用のゲージを別売していた。

 当然のことだが、圧力ゲージが付いたパナレーサーの据え置きのポンプは持っていて、空気を入れて調整する際にはそれを利用している。手軽に高圧が入れられて使い易いものだ。「据え置き型」のポンプが本来の与圧用で、携帯用ではやはり限界があって間単に必要とするまでの「高圧」を入れる事ができない。あくまでも緊急時用のものとなる。ハンディ・ポンプの用途は、そもそも間に合わせのためであり、あくまでも出先でのパンク修理時にしか使わないものだ。だから、次にポンプを買うとしたら、別途購入するゲージの追加で他の手持ちの自転車とポンプを共有できる同社製にしようと思った。

 なお、メインランプ、ポジション用フリッカー・ランプ(フロントで点滅する白色灯やリアの赤やオレンジの点滅灯など)、サドル下部に付けるツールケース、補水用ボトル などはGIANTの「エスケープ R3」で使っているものを共用する。

 予防装備(交換用チューブ)や修理用の携帯簡易ツールなどは別にして、この自転車も「GIANTのESCAPE R3(入門用クロスバイクという性格を持つ)」と同じく、実際に走り始めるのに必要な追加パーツはライト類だけだろう。

 さすがに入門用としてメーカーによって入念にリサーチされた商品だけあって、素晴らしくパフォーマンスが良い、という事になる。

 だから、乗車するには、ヘルメットとグローブを持っていればもうそれで大丈夫、という事になるだろう。

クイックリリースはスタンダードなデザイン ランプステー
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 パンク修理用品(タイヤレバーやパッチ)や調整用のパーツ(各サイズのアーレンキーやレンチ)などは皆持っているだろうから、後は、上に書いたものを考えて用意すれば準備はすべて完了する。 いや、夜間は走行しないと割り切るなど「メインのライト」さえ何とかすれば、実際には上に書いた1から5までは無くても良くて、乗車するための必需品ではない。

 あれば安心、または快適な乗車が楽しめる、という物にしか過ぎない。

 例えば、保安部品として設置規制されている反射板は、国内販売製品なので必ず着いているはずだ。だから規制上はポジションランプを着ける必要は無く、別途購入しなくても大丈夫だ。

 ただし、反射板やポジションランプは自分の身を守る積極的な物なので、車からの視認性が良い明るいLED式のパーツを購入した方が安全で、事故のリスクは格段に減る。(他の3番からの物も同じで、皆、必須品というわけではない。)

 こうしたハードルの低さは大切なことだと思う。クロスとロードという車種の違いはあるが「ESCAPE R3」やこの「GTR−4」など、各メーカーが販売する「入門車」が売れる理由はこうしたところにあるのだろう。メーカーの努力(入念なリサーチ、部品改良、製造コストの圧縮など)のお陰で、誰もが気軽に、価格を上回る高い性能を手に入れることが出来る。そのお陰で、自転車の持つ可能性(あるいはそれは自分の秘めた可能性でもあるだろう)を存分に楽しめる。
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 さて、GIANT ESCAPE R3(ジャイアント エスケープ R3)(2007.06.10 「自転車に乗って」)の時と同様に、今回もまた、GTRシリーズ4に装着されたパーツを見ていこう。

<ペダル>

 このロード自転車は<入門用クラス>に位置付けられている。そのためペダルは別売ではなく、レーシングタイプの軽量なデザインのものが付属している。

 細身で小さく、好ましい形状で、これなら使い勝手が良さそうだ。付属していたペダルはクリート(ビンディング)シューズの対応品では無いが、レーシングペダル様の薄手の形状で、大胆に肉抜きされて軽量化が図られている。オーソドックスな樹脂製のトゥー・クリップが着いている。

 これで、母指球の位置がペダルのセンター(クランクの軸中心)に決まって、効率の良い踏み込み動作ができる。脚力がダイレクトにギヤへ伝達できるはずだ。また踏む動作だけではなく、足の引き上げ動作による回転の補助が可能になる。

 それらの効果がペダリングを助ける形となり、より楽に踏めることだろう。

ペダル(レーシングペダル) レーシング用の小型ペダルが付く。

薄型で軽量のもの。


トウクリップはプラスチック。
ハーネスはナイロンテープ。

 現状は、メーカーのペダルを外してSHIMANOのMTB用SPDペダル(両面ビンディングのタイプ)「PD−M520」を着けている。

 元のものはクリップの部分にはナイロン紐のハーネスが着いていて、これで爪先と母子球の部分までをペダルに固定する仕組みになっているが、この紐に恐れをなしたためだ。なんだか、締め込まなければ効果が無く、そうすると実は外れずらくて危険、という二律背反があり、私にはハードルが高そうな気がしたためだ。

 どちらのペダルを使うにしても、ペダルそのものは15mmのレンチで簡単にクランクから脱着が出来る。だから二台の自転車で状況に応じた交換が出来るわけで、決して無駄にはならないだろう。
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<ビンディング・ペダルを試みる>

 SHIMANOのペダルシステム(メンテナンス・交換 「ペダル(2009.11.20)」) は、ビンディング対応のシリーズにいなっている。

 ロード用のSPD−SLと、SPDシステムの二つの系統がそれだ。コンパクトなSPDと歩行を一切考慮しない大型のSPD−SL。SPDであれば、固定する金具(クリート)部分は実に小さいもので、ソール面より内側に食い込んだ状態で靴底に着くので、普通に歩くことが出来る。

 私の持っているシューズはSPD対応のものだが、かなり古い製品だ。ビンディング仕様のペダルを着けていなかったので、当然の事ながら、ずっとクリート(接合用の金具)を着けていなかった。今回、ビンディングペダルの設置に合わせて、その古い専用シューズにクリートを着けてみた。

ペダル(SHIMANO SPD) ペダル(SHIMANO SPD)
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<サドル(シート)>

 サドルはロード用の細身のもの。シート位置や角度の微調整は勿論必要だが、サドルに関しては要検討だろう。しばらく実物に乗ってみないと、こればかりは外見からでは自分に適したものかどうか判らない。

 少しの距離では調子が良くても長く乗ると感じが違って来たり、低速と高速などの走行スピードによって感じが違ったり、微妙なフィット感が物を言うためだ。

 サドルは自転車の各種パーツの中で、唯一、「痛み」に結びつくものだ。そういう訳なので、慎重に判断する必要がある。


 自転車を引き取りに行った、ショップからの帰り道、赤羽から新都心まで30km弱を自走して帰って来た。以前の川口から産業道路を使うコースではなく、荒川・新河岸川のサイクリングコースと戸田からは17号のバイパスを使った。 レーシングパンツではなくフエルトが入ったインナーだけを履いたが、まるで痛みや違和感は無かった。さらに乗り込めば、シート自体の形状が変化してフィット感は良くなるだろう。

 中央部分が軽く落ち込んでいて、ポジションが作りやすい。固さや幅なども、これなら感じが良くて大丈夫そうだ。

シート  シート全景
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<グリップ>

 サドルに加えてもうひとつ問題になるのがグリップだが、MTBやクロスバイクと違って、そもそも「ロード」にはグリップが無い。アルミやステンレス製のドロップハンドルには、ハンドルバーの周囲全体にテープが巻かれただけの状態だ。

 シリーズ4のバー・テープは、少し厚めのウレタン様の物だが、黒いテープ全面に渡って薄茶色の小さな点が散りばめられている。ショップで確認すると、その斑点状のものはコルクの粒子、という事だった。

 路面から受けるショックの吸収を良くするためなのだという。

 さらに汗を吸収するため滑り止めに役立つ、という利点もありそうだ。最初の印象では妙なテープという感じで違和感があったが、粒子の由来を尋ねてみて納得した。デザイン上のものでは無く機能性を追求した上での工夫だった。げんきんなもので、その事を聞いて、一転してこのテープが気に入ってしまった。そのため、改めてグリップ(バー・テープ)に関して考慮する必要は無い。

バーテープ バーエンドキャップ

ドロップハンドルの場合、
バーテープを巻いたエンドには
キャップをつける。

巻いたテープが解けない為だ。

この部分はエンドキャップとしてだけでなく、
LED内臓のポジションランプを着けたり、
デザイン上の工夫をしたり、
いろいろと変化を楽しめる。


GTR−4 LTD の場合、
「GT」ロゴが浮き彫りになって
書かれたキャップが付いていた。
なんだか、もったいない。

だから、この際、キャップ変更。
バーエンドキャップ
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<タイヤ>

 メーカーはイタリアVITTORIA社製で「ZAFFIRO」というメーカー最安価クラスの「700−23C」が装着されている。

 先日、前後輪共に入れ替えたSPALDINGなどは、以前着けていたサイズを変えて、新たに選択したサイズは「700−35C」、パナレーサーの「ツーーキニスト」だ。ツーキニストというタイヤは、耐パンク性能が優れていて経年劣化による性能低下も少ない、スポーツ車を通勤に利用するなどの普段使いでのコストパフォーマンスを考えて開発された製品だ。

 そのサイズや種別選択は、川原(バラス舗装への対応)へのポタリングなどを考えての結果だ。それから考えると、この自転車でのタイヤサイズは700Cでリム径は同じでも幅は32,28,25と数サイズ分を飛び越えている。

 比較すると圧倒的な細さが際立つが、23CはGIANTのESCAPE R3が履いている「700−28C」よりニ回り細い幅になる。そのESCAPEの28Cと比べても、見た目が随分と細い感じて、ちょっと心配になった。

 しかし、前々回のポタリング(2009.10.24 「見沼を走って武蔵野の秋を満喫する」)で「ロード車」を利用したメンバーのタイヤのサイズは皆、「700−23C」だった。川岸のバラス道なども随分走り、当日の走行距離も100km近くを走ったが、パンクもバーストも無く済んだ。タイヤのパターンに因るのかも知れないが、圧倒的な23Cと言えども、チューブラーではなくWOタイヤだ。 だから、実際にはパンクなどに対してはさほど心配する事は無いのかも知れない。

 タイヤに彫られたパターンはほぼスリックに近く、スピードが乗りそうだ。

 メーカーによれば、中央部の接地面の直ぐ横からサイド方向へ走るV字型の切り込みの深さを徐々に変化させている、という。雨天時の排水性を効率化するパターンとして考慮したものだという。このためタイヤ自体のスリップの心配は要らないだろう。

 しかし、そうした性能とは無関係に、路面にある排水用の金属スリットや舗装上のクラック(路側帯と路面との裂け目)、などには充分注意しなければいけないだろう。

 有り得ないのだろうが、場合によっては細身のタイヤが嵌ってしまうように思う。

タイヤ タイヤ
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<リム(ホイール)>

 アルミ製のリムで、少し腰高のもの。しかし、断面形状はディープ・リムというほどに深いものではなく、同クラスのロードバイクから見るとむしろ低めの部類に入るだろう。

 メーカーのサイトで掲載された仕様案内では「ALEX R500ダブルウォール CNCサイド」となっている。

 「CNCサイド」とは、ブレーキ・シューの当り面の切削加工方法のことらしい。調べてみたら、平滑性を上げて高いブレーキ性能が発揮できる仕上加工を示すものだった。一方、「ダブルウォール」は、リムの側面を折り返すかあるいは二重化してあるということだろう。これは強度を上げてホイール全体の剛性を高くするため、と思われる。

 タイヤ関連の回転部品を軽量化すると、性能に直結した変化になって効果が現れる。

 車体本体を軽量化するのはコスト的にも大変な作業になるが、それならばタイヤ廻りを軽量化したほうがずっと効果的だ。タイヤ自体はゴム製品なので経年変化し、性能が次第に劣化する。暫くすればタイヤ交換になるが、いずれはそうした交換時にリムを含めたホイール一式も換えたくなるかも知れない。

 リムやホイール全体は高額でどうにもならないが、気休めにバルブキャップを金属製に変えてみた。いや、ホイールとは無関係だった。

リム リム
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<ブレーキ・キャリパー>

 キャリパーはアルミ製のロード用デュアル・ピボットのものが付いている。そして通常通り、タイヤの脱着を助けるための開放レバーがサイド部分に組み込まれている。

 機構はSHIMANOが開発して他メーカーも採用している最新の方式(デュアルピボット式キャリパー)なので、このパーツに関しても何の問題も無い。ただし、国内販社のRITE WAYのネット上の仕様紹介ではブランド名が明記されていなくて、いわゆる無印。このキャリパーの製造メーカーは不明だ。

 最初にコストを掛けて組み替える部品としたら、リム(組み立て済みホイール)一式か、このプレーキ・キャリパーか、といった所だろう。リム一式の交換は走行性能に響いてくる。確かに「走りの質」は変わり、快適性は増すだろう。しかし、レースをする訳ではないから、緊急性も必要性も共に薄いといえる。だが、ブレーキのようなパーツは制動性能を大きく左右し、安全な走行に直決している。

 気持ちはともかく、掛けるコストの優先順位はこのパーツが最も高いものだろう。

 交換手順としてはブレーキシューの部分を交換、次にキャリパー全体を交換、さらにワイヤーを交換、という手順になろうか。(メンテナンス・交換 「ブレーキ(2009.12.12)」) キャリパー自体を交換しなくても、ブレーキシューをグレードの高いものに交換すれば、制動性能は格段に高くなる。シューの交換は、必須といえよう。

ブレーキキャリパー ブレーキキャリパー
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<< 微妙な差異 >>

 Webで紹介されたメーカー(国内代理店:RITE WAY)のサイト写真と実車では若干の差異がある。

 ネット上の製品販売の各サイトでは、皆、メーカー提供の写真を利用しているので、多くの製品紹介ページとの差異となっている。唯一、実写を丁寧に載せている販売サイト(例えば新潟のショップのWebページ)では、(独自に各部を写した写真がアップされていて)私が購入したものと同じ仕様になっている。

 これは、ある時点の出荷分からメーカー(GT)が仕様を変更したが販社(RITE WAY)の製品紹介ページは更新されていない、という事だろう。

 セール販売を前提とした納品物としての(販売店限定の)特別仕様ではなく、価格を維持するためにメーカー側が製造コストを考慮して仕様を変更したといった裏事情がありそうだ。



RITEWAY カタログページより転載 (2009.11 メーカー許諾済み)
 リム(ホイール);

 黒の焼付け塗装がリムの
 トップ部(スポークのニップル部)
 に施されている。

 購入モデルは全面がアルミ・シルバー。


 ブレーキ;

 黒の焼付け塗装がキャリパーの前部に
 施されている。
 パーツの後ろに見えるブレーキアームの
 保持部分だけは シルバーのようだ。
 リム同様に購入モデルは全面シルバーで
 仕上げられている。

 この辺りの仕様(変更)は第二の謎といえる。 
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< 基本パーツ :ギア >

 GTのGTRシリーズ4で設定されている基本パーツを紹介しよう。

 まずはギアだ。

 フロントはFSAのコンパクトクランク一体型で「VERO」。ギヤの歯数は50Tと39Tになっている。クランクは「冷間鍛造アルミ合金」で、通常のアルミ鋳造に比べて格段の剛性と耐久性がある。このような部材はSHIMANOなどでは高級グレードでしか採用していない。(ブレーキキャリパーを例にすれば「105シリーズ」から冷間鍛造になる)  10万以下のほとんどのロード車でFSAのパーツが利用されているのは、こうしたパフォーマンスの良さが理由なのだろう。

 リアはSHIMANOのカセットスプロケットで「CS−HG50−8」が設定されている。ちなみにSORAのシリーズと型番は同じだが、9枚ではなく8枚で構成されている。

 前2段、後ろ8段の計16段。欲を言えば10速、一歩譲って9速、がやはりいいと思うが、レースに出る訳ではない。考えて見ればそれほど重いギヤを踏んで高速走行するタイプではないので、8枚でも充分だろう。

 まあ、特に可も無く不可もなくといった所か。

フロントギヤ(50−39T) リアギヤ(フリーは8段)
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デュアルコントロール・レバー ブラケットの先頭内側、レバー根元のグレーの小さな突起が、シフト開放用のレバー。

ブレーキのレバー部を内側に倒す事で、
シフトチェンジし、小突起をブラケットに掛けた親指で押す事でシフトを上げる。



ハンドルを切りながらでも、すべて手元で操作が可能で、考え方はフラットバーのグリップシフターと同じだ。

< 基本パーツ :シフター・ディレイラー >

 次はギアを操る「変速システム」。シフターはハンドルバーのブレーキと複合になっている。

 ブレーキバーの根元、ブラケット(グリップ)に手をおいた場合の親指の部分に小さなレバーが付いている。ブレーキレバーは前後の動作でブレーキ、内側に倒すと変速する。(ブラケットの先端内側の小さなレバーとブレーキバーの両方を使って変速を操作する。)

 この仕組みなら、手をハンドルから離さず、安全(安定した)な状態でシフト操作が出来る。今となっては、これがシフターとしての普通のパーツで、これしか知らない人も多かろう。

 初めてのロード車(すでに35年も昔の話になる)のシフトはダウンチューブ(フレーム上)に着けた2本のレバーによって操作するものだった。ホイール開放レバー程の大きさの金属製のもので、チューブの横に空けたタボ穴でマウントされていたりプレート環で装着されたりしていたパーツだった。

 だから、ハンドルから手を離し、下に屈んで操作する必要があった。今で言えば、チューブ上のボトルを走行中に取るのと同じ動作をシフトチェンジの度にする必要があったのだ。しかも、インデックスが無いので、レバーを倒す位置は勘によって決めた。今のデュアルレバーの方式は実に画期的な発想で、まさに創意工夫の鏡といえる。インデックスが組み込まれた歯車式の操作は間違いの余地が無いし、操作から危険な動作が完全に排除されている。自転車の歴史を変えるほどの画期ではないだろうか。まさに、企業努力の賜物だろう。

 デュアルコントロールレバー(ブレーキ兼シフター)はその仕組みは複雑で高い精度が要求される。その為か、単品の部品(コンポーネント)としては高価なものだ。有名メーカー製(カンパニョール、シマノ、スラムが世界的な大手)のコンポを使って低価格で組み上げる自転車にとっては、かなり大きな比重を占める。この部品もギア同様、SHIMANOのコンポのST−2200の「デュアルコントロールレバー」が設定されている。このグレードのパーツ単品ですら、ホームセンターの目玉ママチャリが買えてしまう。

 変速機、フロントとリアのディレイラー。こちらは、SHIMANOのレース入門用コンポの「SORA」。

 変速自体は、小気味良くカチッと決まる。さすがSHIMANOのコンポ。入門クラスとはいえ、充分な性能を持っている。私にはこのグレードで充分だ。

フロントディレイラー リアディレイラー
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< 基本パーツ :フォーク >

 フレームは翼断面形状を持った高張力アルミ。最初でも触れたが、各部の接合の溶接痕がなく、ヨーロッパモデルのような美しい仕上げになっている。

 フロント・フォークはカーボン。初めて乗ったが、軽量でとり回しが良く疲れない。ESCAPEはアルミとクロモリのコンポジットだったと思うが、乗ってみるとなるほど、カーボンの人気の秘密が判った。

< 基本パーツ :スタンド >

 当然ながら、この自転車にスタンドは付属していない。

 そもそも、スポーツ・サイクルの代表格のロードバイクに野暮なスタンドは不要という世情だ。だけれど、私の行動パターン(コンビニに寄る事)を考えれば必須の装備であるかも知れない。このフレームは剛性を高めるためにチェーンステーが短く仕上げられている。一般的にロードモデルはシートチューブと後輪との間隔が大分狭いのだが、この自転車も同様だ。走りの性能を追求するがゆえの工夫なのだが、このため、BBに繋がるチェーンステーと車輪の間のスペースが殆どない状態だ。

 どうやら、センタースタンドを設置する場所が確保出来そうにない。輪行時の利便性を考えたリアエンドのクイックリリースを利用して装着するスタンドも販売されているが、フレーム枠から飛び出すリア・スタンドは、いかにも野暮ったい。こうした訳で、この自転車にスタンドを設置する事は極めて難しいかも知れない。

フロントフォーク
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< 基本パーツ :ヘッドセット >

 アルミのステムはメーカーの専用品。

 ステムの長さは、もう少しショートでもいい気がする。上下方向を変えて設定するものだが、すでに上向きにセットされている。この段階から出来る調整は、スペーサーの入れ替えを含めて下げる方向への変更だけになる。

 もう少しアップライドに乗りたいと思っても現状ではどうにもならない。

 だから、このポジションがロード入門時の基本ポジションということになろう。クロスバイク(ESCAPE R3)でも割とサドル高を高めに設定していたが、このモデルはホリゾントが以外に長い。トップチューブは水平ではないのでトップ長はそもそも長いのだが、メーカーの水平値に換算したジオメトリー表で確認すると、結構な長(538mm)さがある。(私には520mm位がちょうどいい)

 シートチューブ長(適正身長を目安)だけで判断して購入すると、少しフレームが大きく感じるかもしれない。このため、ハンドルの設定角度が下げ気味になっていると、思いのほか遠くにブラケット位置が来る。もっとショートのステムに置き換えるべき(メンテナンス・交換:ステム(2009.12.18)かも知れないが、慣れないためかも知れず、もう少し様子を見ようと思っている。

 グリップを握った時の遠さに慣れないと、どうしても体がまっすぐに傾いた、背筋の伸びた姿勢になりがちになる。シートの上で骨盤を起こして負荷を軽減する前傾姿勢の基本〔猫背の姿勢)を、もう一度練習しなければいけない。

ヘッドセット ヘッドセット
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GTR−4 LTD(ジーティーアール シリーズ フォー リミテッド) こうして、何十年ぶりのロードバイクを手に入れた。

ティーンエイジャーだったあのころとは、
体力も気力も随分変わってしまっているけれど、
自転車が秘めた可能性は衰えてはいまい。

新しい自転車を手に入れて、気持が少し熱くなった。

遠くに向かって漕ぎ出せば、
何でも出来るような、
あのころの気分が蘇って来る。



ペダルを踏み込んで「流れる風」を感じれば、
なんだか新しい自分になれそうな、
そんな爽快な気分に浸れるのだ。

GTR−4 LTD(ジーティーアール シリーズ フォー リミテッド)
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