ステムとの接合部からは直角ではなくすこし後ろに角度がついてバーが左右に延びている。これはハンドル外側の角部を握る楽な姿勢を取った場合の手の位置をシートに少し近づけるための形状としての工夫だろう。この部分に手を置きやすいように若干、楕円状にパイプが加工されている。パイプの素材はアルミ6061。表面はアメダイズド加工されている。この加工は少し高価なアウトドア用のアルミ・コッヘルなどで見られるもので、酸に弱いアルミの耐蝕性を保持するために施される表面処理加工だ。
バーの下部はセンター部から先端までの長さと同じで、横から確認すると倒したU字状になっていて、ほぼ上部と同じ長さに構成されている。この上部の長さがハンドルの「リーチ」長だ。ステムに固定する軸部の中心からRのついた先端部分までの長さを表現している。GTR シリーズ4のハンドルではリーチ長は結構な長さになる。
私(身長は172cm)のフレームは「Sサイズ」だが、ハンドル幅は思いのほか広い。CC(芯)で420mmのものが着いている。しかも下部(バーエンド側)は気持ち広がっているようだ。私は高校生の頃熱心にバドミントンをしていたので結構肩幅はあるほうだ。しかしこのハンドル仕様は、そんな私の肩幅よりも若干広い状態で、日本人の古い世代向け(要は中年ですな)とは言いがたいようだ。
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