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カメラ;
PENTAX MZ−3
1997年発売
(ボディ価格:83,000円 ・・・新品にて購入 大卒初任給199,000円 )
レンズ;
SMC PENTAX FAシリーズ 、アルミ削り出しの高級レンズLimitedシリーズ
(バヨネット KAFマウント)
シャッター;
縦走りメタルフォーカルプレーンシャッター(1/4000秒、ストロボ1/125同調)
露出モード;
6分割測光、スポット測光、中央重点全面測光
プログラムAE、絞り優先AE、シャッター優先AE、マニュアル
東海村の核燃料施設での事故(被爆と高濃度の放射能漏れ)、パリでのダイアナ妃の事故死、
マザー・テレサの死去など、世紀末を思わせる衝撃的な、暗いニュースが多かった年だ。
6分割測光(一種の評価測光)、シャッター優先、絞り優先など多モードに対応した露出制御、見やすいファインダー、すばやいオートフォーカスなど、私にとっては<ME>と<MX>の良い点をすべてまとめ、そこにさらに初のマルチモード機<Super−A>の良さをプラスしたような使いやすさがあるボディだ。
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私が最初に買った一眼レフは、「旭光学」時代のAsahi−PENTAX <ME>だ。世界最小のボディで、縦走りのメタル・フォーカルプレーン・シャッターを備えた完全AE機。
大学に入学したてで、アパートを借りた駒込にあった、町の小さな中古カメラ屋さんで買った。かれこれ、30年近く前の話だ。50mm F1.4のMレンズ(このボディに合わせて開発された小型レンズ)を付けて貰って確か4万円少しほどだったように思う。当時のバイトの平均的な時給が400円位で、貧乏学生としてはかなり高額な買い物となるので、買うまでには何度も店に通って眺め、大分迷ったのを覚えている。
<ME>はその後もずっと元気で働いてくれて、購入から25年目で35mm、135mmレンズと一緒に下取りに出してしまった。新たなカメラを買うための資金となったのだ。<Super−A>が問題なく動作していたのでほぼ使うことがなくなっていたためもあるが・・・。
<MZ−3>は、記念すべき最初の一眼レフ(ME)を売ってまで欲しかった、そんなカメラなのだ。しかし購入は即座ではなく、発売からしばらく経ってからだった。
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数世代進んだ操作系を持ったボディが、このモデルで原点(Mシリーズ)へ回帰した。小型軽量、ダイアル操作、取り回しのよいグリップなど、がそれだ。
前ダイアル・後ろダイアルでの操作や、ファンクション・ボタンでの設定などが、年配のPENTAXユーザーには分かりづらかったのだろうか。
<Z−1P>の操作系を体験してその特筆できる便利さに浸ってしまったら、あれほど単純な操作は無いのだが、ハイパー・プログラムやハイパー・マニュアルでのダイアル操作では、今の状態がどうなっているかは判らない。固定機能が割り当てられたダイアルであれば、外部から視認できるので文字通り一目瞭然に設定した内容がつかめるには違いない。
私の場合は、このカメラの後に<Z−1>、<Z−1P>を購入したので開発された世代順番とは異なるが、本来の順序を体験したユーザーの判断はどうなのだろうか?。たとえば、初めにZシリーズの上位機を利用していたとしたら、<MZ−3>を購入したかどうか。ちょっと、聞いてみたい気がする小さな疑問だ。
<Super−A>から比較すると露出補正が断然操作しやすくなっている。今では当たり前になった「露出ブランケット」が自動で出来る機能がついているのだ。
単三電池4本で動作させることが出来る「バッテリー・パック」がアクセサリーとして用意されていたのもメーカー初めての試みだ。急な電池切れでも対応できるので迷わず購入したが、電池込みでそれを装着しても重さが気になることは無かった。
しかしこのカメラも、36枚撮りのフィルムで120本(約2年)ほど使って、生産終了となる最後の<LX>を買うために手放してしまった。
だから、私のカメラボディ遍歴は<ME>、<Super−A>、<MZ−3>、<LX>と「わらしべ長者」的にAE機カメラのボディグレードが上がった。
だが、どうやら腕前はそれ(ボディ・グレード)とは別のものらしい。
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これほど、考えられた使いやすいボディだが、中古で出す際には、わずか2年足らずで販売価格の1/3程度になってしまった。仕方が無いので「委託販売」にした。
ちなみに「委託販売」とは、値決めは相場を睨んで自分で考え、売れたら売価の2割を店に渡すという正義の味方のようなありがたいシステムだ。店じまいしてしまった「カメラのドイ(巨人軍の土井選手がその昔コマーシャルをしていた)」だけが、売価に対して消費税分を支払ってくれた。(他の店は委託の消費税を購入者から徴収しているが委託者にはそれを支払ってはくれない。本来は店にとっては[預かり消費税]だから、委託者が受け取る性質のものなのだが・・・ 明らかな税法違反。)
一度は手放したMZ−3だが、今では発売台数限定の記念モデルの「MZ−3 スペシャル・パッケージ」を新古で買って持っている。新古というのは訳あり商品だからで、未使用品だが開封済みのキャンセル品であり、2割引き以上の売価だったものだ。
MZ−3は何回か限定パッケージが出ているが、このパッケージはアルミ削り出しの高品位43mm単焦点レンズ「FA40 Limited」、シックな本皮製ストラップ、ボディ色は特別塗装の黒という、ご機嫌な内容であった。
その記念モデルはメカに執り付かれた様に熱中していた時期に夢中で買ってしまったものだが、ボディはなんだか勿体無くて未だに使っていない。
考えてみれば、未使用の状態のほうがよっぽど「もったいない」のだが・・・。
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FA 100mm F2.8 マクロ 1/100 f2.8 2006.06.24 上尾丸山公園 |
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