写真・水彩のインデックスページへもどる写真・水彩 のページへ    Top Pageへ移動 Top Pageへ移動          このページを閉じる 閉じる

2008.12.03
ご近所の紅葉

アクセス;
 さいたま市中央区

カメラ;
 PENTAX K10D
 RICOH CAPLIO GX−100 24−72mm F2.4

レンズ;
 TAMRON SP17−50mm F2.8 AL
 PENTAX DA35mm F2.8 マクロ LIMITED
 PENTAX DA70mm F2.4 LIMITED


三脚;
  K10D:カメラの手ぶれ補正にて、三脚は不使用

 (画像添付時に約70%程度に圧縮)


 二十四節句では「大雪」で、そろそろ本格的な冬が始まる。

 私が行く低山でも紅葉は大分前に最盛期を迎え、関東平野の中央部となる「さいたま」周辺でも紅葉は今週辺りが最後となりそうだ。

与野:氷川神社 境内の落ち葉
ページTopへ移動
 「のんびり」をモットーとしていても、さすがに師走だ。そうそうのんびりもしていられない状況になって、週末は仕事であった。

 前週の長野行きで寒い思いをしたせいか、どうやら風邪をひいたようなのだが、無理を承知で頑張ったのがいけなかった。今週の中頃になると、どうにも体調が優れず、結局仕事を休んでしまった。何のために週末を潰して仕事をしたのか判らない事になってしまったが、朝から気分がすこぶる悪く、全身が倦怠感に包まれてどうにもならなかった。

 体調が優れずに寝ている時に限って、天気がよくて温かな日和なのは、なんと皮肉なことだろう。こういうときには日ごろの行状が物を言うのかも知れないと、晴れ渡る青空を見て少し恨めしく思った。


 午後になって、幾らか気分が良くなった。折角の好天気なので、気分転換も兼ねて30分ほどを散歩した。家からは200mほどの場所にある与野氷川神社だ。

氷川神社の紅葉 氷川神社内の八雲神社

 与野の氷川神社(2007.01.07 「七草粥(与野)」)は、社域が扇状に広がっている。その様子は、扇を半分ほど広げて要(かなめ)の部分を入り口の鳥居に見立てると実際の様子がイメージしやすいと思う。このため、古くは「扇の宮(おうぎのみや)」と呼ばれていたことが古文書中に書き残されている。

 鳥居から続く参道脇には欅の巨木が何本かあって、この神社を特徴付けている。さらに欅は、奥まった場所になる拝殿の周りでちょっとした森を形作っていて、桜やクヌギなどの木々と共に鬱蒼と茂っている。

 それらの木々がこの神社の雰囲気を神秘的に演出している。広い境内というわけではないのだが、視覚的にはこの木々が効果を出していて、実際よりもずっと懐が深く映る。

 桜の季節、奥の森では美しく開花した幾本もの染井吉野が楽しめたが、何本かは切られてしまって最近は数が減ってしまった。青葉の時期や秋の色付きを楽しませてくれる大きなけやきも同様だ。本数は減ってしまっているが、まだ巨木が幾本も残っている。

 この欅が秋色に染まっていて、晩秋から初冬の淡い陽光を透かした様子がとても良い。
ページTopへ移動
秋の陽を受けて輝くけやき 境内の紅葉

 参道には、立派な敷石が敷かれていて、寄進の石灯篭も大きなものが並んでいる。以前書いたが、参道の敷石が始まる鳥居前の石段は古文書により1855年の建立が判っている。欅の樹齢は500年を過ぎているという。この神社の成り立ちの古さを伺わせる。

 その参道の両脇、鳥居から拝殿までの間にある狛犬(こまいぬ;阿吽の「あ」の方)のすぐ後ろに大きな銀杏の木がある。桜の葉が美しく紅葉し、欅の葉が色付くと、秋も大分深くなってくる。そして紅葉の最後を飾って楽しませてくれるのが、参道脇の大銀杏の葉だ。

 大きな幹の上で葉を茂らせた立派な銀杏が、斜陽を受けて深い黄色に輝く様は壮麗だ。銀杏の樹径は一抱え以上に太く、かなりの高さにまで枝を伸ばしていた。今年の春過ぎであったか、上部の1/3ほどが切り払われたが、それでもまだ、枝葉は多くて威容を誇っている。

 「菅原道真(すがわら みちざね)」ゆかりの天神さま(2008.01.27 「梅は咲いたか・・・ (大宮第二公園の梅)」)に付き物なのは梅の木であり、天満宮では盛んに見かける。一方、八坂神社や氷川神社、八幡宮などでは桜や銀杏の木が参道脇に多い。 まあ、桜はどの神社でも見かけるので別であろうが、これらの神社と銀杏の関係はどんな理由によるのだろう。ご神体となにか謂れ(つながり)があるのかも知れない。

 例えば、鎌倉の鶴岡八幡宮の大銀杏などがこのあたりでは有名だ。「源 実朝(鎌倉幕府三代将軍 みなもとのさねとも)」の暗殺で有名な大銀杏も、もともとそこになければ鎌倉幕府の命運も別の結果になっていたかも知れない。
ページTopへ移動
お気に入りの「もみじ」

 参道のすぐ横は欅やクヌギなどの広葉樹の樹林だが、その中に細い道が通されている。前にも書いたが、その道は一見すると遊歩道のようなのだが、実は老人会のゲートボールのようなゲームのためのコースであり、森の中の木を倒して地ならしをして作ったものだ。 ゲートボール場をこの場所に敢えて作った意味合いに関しての悪い面を揚げると限りない。数少ない良い面としては、この小路状のコースを作ったために日が差し込んで境内全体が明るくなった事だろうか。

 このコース途上に、私が気に入っているもみじの木がある。幹がコースから若干外れているので切り倒されずに済んでいるのが幸いだ。コース上にあった桜の樹などは、何本か切り倒されてしまったのだから。。

 枝は美しく垂れており、一部がコースを覆っている。枝の下が地ならしされた小道なので光が良く回る。順光も逆光もどちらでの撮影も楽しめる。

 いや、秋だけではない。若葉萌える春や、葉が蒼さを増す初夏などの様子も素敵ではないか。この木の枝振りが気に入っているのだが、背景の木々との間合いも良いものがある。
ページTopへ移動
紅色に輝く

 もみじ、といえば六義園(駒込;柳沢吉保−やなぎさわ よしやす−の邸宅跡)や小石川後楽園(水道橋;水戸家上屋敷跡)などの本格的な日本庭園(回遊式泉水庭園)で見る様子が見事だ。特に秋の紅葉した葉が、そうした一流の日本庭園で池の水を受けて輝く様子は圧巻。

 勿論、整備された日本庭園だけでなく寺社に植えられたもみじも素晴らしい。鎌倉や京都や奈良などの古都の有名な寺院などで、圧倒的なボリュームでくれないに染まる様子は、言葉では表現できないものがある。

 薄墨色の和瓦との対比や、落ち葉となって一面に広がる様子など、まさに「錦秋を飾る」というに相応しいではないか。

境内のもみじ 多彩な表情を見せる
ページTopへ移動
錦秋

 「もみじ」というのは、表現力において実に多彩な樹木だ。花をつけるわけでも無いのに表情が豊富で、陽の光の微妙な変化をよく映す。

 紫陽花やコスモスは花自体の発色が多彩で、豊かな色の厚みと広がりを持っている。こうした花が示す色相が大好きだ。これらのお気に入りと同じように、もみじも自分自身の色の変化が多彩なのだが、光との協演も素晴らしいと思う。

 斜陽を受けて紅に輝く様子や、淡い光を透かしてきらめく色の変化など、なんともいえないものがある。インディアン・レッドに近いくすんだ渋い紅色、まるで自ら輝いているような燃える朱色やオレンジ、淡く染まった変化する朱鷺色や黄橙色、実に多彩な色のきらめきを持っている。

 梅や桜と同様に、もみじは多くの和歌にも歌われている。

 深く生活に滲みこんで文化的な感覚を担っている物のため、どんなに色鮮やかで目立っていても回りから浮き上がらない。その存在に違和感が無い。
ページTopへ移動
境内のもみじ 菊花

 秋を飾った鮮やかな紅葉は、今回の撮影が最後となるだろう。結局、日本庭園での紅葉を写す機会は無いままになってしまったが、また来年までのお楽しみだ。

下落合公園

紅葉した桜の葉が散り積もる。
けやき広場
ページTopへ移動
けやき広場

 さて、紅葉の後にやってくる、季節の風物詩を紹介しよう。

 先日から「さいたま新都心」ではイルミネーションが始まった。今年はオレンジ色と青色のLEDで飾られている。

 去年の駅コンコースのディスプレイ(2007.12.02 「イルミネーション(さいたま新都心)」)が素敵だったが、今年はあの「妖精がいる光の環」は無くなってしまった。なんだか子供の頃のクリスマス・ツリーの飾りつけのようで気にいっていたのだが、そんな去年のものと比べると今年のものは至ってシンプルだ。

 今年のディスプレイも悪くは無いのだが、不況の世相を反映したようで、幾分寂しい気がする。

けやき広場
ページTopへ移動
プラザ1のツリー プラザ1でのジャズ・コンサート

 年末に近づいて、「さいたま新都心」では「けやき広場」を中心としてイベントも盛りだくさんに開かれる。

 大学生達のビック・バンドによるジャズ・コンサートでは何校かの競演が聴けた。そして、去年も開催されたが、「LOVE&PEACEコンサート」が今年も開かれた。休日返上で仕事に出掛ける際に会場の設営をしていたが、12月6日は帰宅が遅かったので、残念なことにコンサートはすっかり終わってしまっていた。

 もしかしたら、と考えてカメラを持って出たのだが・・・。コンサート会場は片付けられてしまったので、イルミネーションを写してみた。上の写真は11月29日やそれ以前に撮ったものだが、以下の写真は6日の晩に写したもの。

さいたま新都心駅のコンコース さいたま新都心駅のコンコース

風をモチーフとしたドーム状の屋根が掛かるが、
去年はこの壁面に「光の環」が飾られていた。


今年は壁面ではなく、頭上に交差する光の連鎖だ。
これはこれで、シャープでいい。

さいたま新都心駅のコンコース
ページTopへ移動
けやき広場

 先日の顔振峠(かあぶりとうげ)でのハイキング(2008.11.15 「越生(おごせ)黒山から顔振峠(かあぶりとうげ)を歩く」)の帰りに写したのが、今年のはじめてのイルミネーションの撮影であった。

 あの日は新しく買ったデジタル一眼レフ専用の35mmのマクロレンズを、きらめく光の粒で試してもみたのであった。

 あの日は雨空で、けやき広場のデッキが濡れて光って幻想的であったが、あたりは大分暗かった。今回の撮影は遅い時間であったが、上弦の月(半月)が出ていて明るい夜だった。

けやき広場
ページTopへ移動