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2010.06.27
紫陽花の花

アクセス;
 上尾 丸山公園; JR高崎線:上尾駅


カメラ;
 PENTAX K10D

レンズ;
 PENTAX DFA100mm F2.8 MACRO
 PENTAX DA50−200m F4−5.6 ED

三脚;
  K10D:カメラの手ぶれ補正にて、三脚は不使用

 (画像添付時に圧縮)


 梅雨の季節が始まった。毎年、鬱陶しさが増す、嫌な時期の到来だ。

 この季節、実は気分的な問題だけでなく私にとっては身体的な問題を伴っているのはすでに以前書いたとおりだ。
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 頸椎が痛み出すという持病があって、低気圧が勢力を増すといろいろな症状が出てくる。

 頭が重くなり、肩が凝り始め、首筋がすさまじい感じで張り始める。筋肉の緊張を解そうと、肩を上下させたり回転させたり、首を前後左右に曲げてみたり・・・。両肩をぐっと後ろに引きつけると同時に首を前に傾けたりもする。要は肩甲骨を後ろで絞る感じだろうか。

 ストレッチなので、はずみを付けずにゆっくり息を吐きながらその体勢をとって、そのまま数秒間を保持する。これを数回繰り返して、やっと首周りに乗ったいくつかの錘が取れるという状態だ。

紫陽花 額紫陽花





上尾、丸山公園に咲く紫陽花の花
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 心霊スポットを訪れた若手芸能人が陥る感覚を想像して頂きたい。

 夏になると ほうぼうの番組でよくやる、あれだ。

 暗いトンネルを歩いている最中やそこから出てすぐに「肩が重い」「首が重い」といってレポーターが蹲ったりする、あの状態。まさに今の私に降りかかっている症状そのものだ。

西洋紫陽花

 梅雨明けまでそうした状謡が続くわけだが、毎年やってくる小さな災難と考えてなんとかやり過ごす事にしている。

 だから、いつもこの季節は首筋が重く、まして気分は痛みも加えた分、さらに重くなる。
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額紫陽花

 ただし、悪い事ばかりとは言えない。この時期ならではの、素晴らしい季節の恩恵(2009.05.31 「梅雨入りの紫陽花」)がある。

 何度も書いているが「菖蒲(ショウブ)」や「紫陽花」の花の饗宴(2007.06.16 「花菖蒲・あやめ・睡蓮・紫陽花(丸山公園)」)がそれだ。
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紫陽花

 そして、少しでも暗い気分を晴らそうと、可憐に咲く紫陽花の様子を楽しむことにしている。
 
 まずはご近所の花の状態(2008.06.10 「紫陽花散歩(与野)」)を確認し、そのあとで与野公園の横にひっそりとある「御嶽(みたけ)神社(2009.06.21 「御嶽神社の紫陽花」)」や上尾の「丸山公園」へ出掛ける、という訳だ。
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泉 湧き水

冷やりとした湧き水が心地よい

 カメラを手に一回りして、静かな公園の散歩と撮影を楽しむのである。

 日常の些事を忘れて大好きな花を堪能すれば、やがてはすっかり元気を取り戻す、という事になる。

紫陽花 紫陽花
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菖蒲畑 紫陽花

 この時期の丸山公園は、さらに楽しさが溢れる。

 紫陽花の可憐な花だけでも気分が良くなるのに、花菖蒲の大振りな花も菖蒲畑で競うように咲く(2006.06.24 「上尾丸山公園」)からだ。さらに、その横の睡蓮の咲く静かな池も見逃せない。

紫陽花 紫陽花

小動物園に寄り道する。
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 睡蓮は、午前中に壮麗な花を一斉に開いて、その様子は森脇の小径でいっせいに咲いている紫陽花に勝るとも劣らない。

 そして、この池では輝くような純白の花だけでなく、珍しい薄紅色の花も咲いている。

菖蒲畑 睡蓮
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睡蓮

 これだけ一斉に咲いているのを目の当たりにすると、壮観さにしばし唖然としてしまう。

 どの部分を撮ればいいか、迷ってしまうほどの豪華さだ。

 この睡蓮の池は、少し前に池の底の土を掬う工事をしていた。睡蓮の花は、その年は観ることができなくなったが、その養生のお陰で、今年はかくも見事に咲き揃った訳だ。

 やはり、植物は掛けた愛情に対する見返りを惜しまない。

睡蓮
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紫陽花 稚魚の群れ

 さて、丸山公園の紫陽花は、今が最盛期と呼んでよかろう。

 蓮池から遊歩道を歩くと、森脇の小径に出る。この森の際がまた素晴らしい。道に沿って一列に植えられた紫陽花が壁のように咲き揃うからだ。

 先の睡蓮と同様に、あまりのボリュームに圧倒されてしまうのは、無理もあるまい。

紫陽花に小径
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紫陽花 紫陽花

 森の木はクヌギやコナラなどの広葉樹で、大きな葉が茂って昼でもうす暗い。

 この暗さが、紫陽花の鮮やかな花を浮き上がらせて、まるで森の精がいっせいに現れて、踊りあっているような華麗な雰囲気を出している。

紫陽花
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紫陽花 紫陽花の小径

 こうして花に囲まれて、しばらくの間、何も考えないで散歩を楽しむ事ができる。

 花が競って咲いている可憐な様子は、日常を少し遠くに押しやる小さな力を持っている。だから、私も、何も考えずに花に向かって、僅かな間、夢中に過ごす。

紫陽花の小径
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