「高尾山」は自生する独自の固有種も含め、自然あふれる特異な環境を持っている。以前にも書いた事だが「新宿」からわずか一時間足らずの大都市近郊でありながら約1400種もの植物が溢れている。
特に四月中旬から五月の時期は、萌え出る新緑が眩しさをまして実に楽しい季節になる。
しかも、この山は他の低山と違い杉やヒノキなどの針葉樹はきわめて少なく、鮮やかな広葉樹林で覆われている。これは、修験道の聖地として歴代領主に保護されてきたり、明治以降は国定公園として整備・保護されるという歴史の賜物だろう。
その豊富な広葉樹の林床では、多様な「スミレ」、「ムラサキケマン」や「ヤマエンコグサ」などが紫色の花弁を競いあっている。
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