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2007.11.25
氷川神社をめぐる

アクセス;
 さいたま市中央区;


カメラ;
 PENTAX Ist−D
 PENTAX K10D

レンズ;
前半(与野氷川神社 Ist-D);
 PENTAX SMC−TAKUMAR 24mm F3.5
 PENTAX SMC−TAKUMAR 50mm F1.4
 PENTAX SMC−TAKUMAR 50mm F4 マクロ
 PENTAX SMC−TAKUMAR 105mm F2.8

後半(大宮氷川神社 K10D);
 PENTAX DA18−55mm F3.5−5.6 AL
 PENTAX DA50−200mm F4−5.6 ED
 PENTAX DFA100mm F2.8 マクロ
 PENTAX FA50mm F1.4


三脚;
  K10D:カメラの手ぶれ補正ONにて、三脚は不使用


 (画像添付時に約40%程度に圧縮)


 今日は3連休の最終日。

 先日同様(2007.11.23 「深まる秋に」)に、やはり近所でのんびりと紅葉を撮影した。

 午前中は、すぐ裏手にある与野の氷川神社(2007.01.07 「七草粥」)で、午後はちょっと長い散歩になったが大宮の氷川神社で撮影を楽しんだ。
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お気に入りのレンズ 菊

 たまには、カメラ自体の話題もいいだろう。 (メカに興味がない場合は、写真だけでも楽しんで頂きたい。)

 <このページの大宮氷川神社の処へジャンプする場合はここをクリックしてください。>


 与野の氷川神社周辺の様子は、昔のレンズで撮影してみた。

 上の写真で紹介したレンズは、私が中古で買ってから15年は経っていないと思うが、製造年でいえば今から40年程も前になり、今評判の昭和レトロの年代のものだ。

 設計は途轍もなく古いが、今もって良い写りをする優秀なもの。いずれもお気に入りであり、どれも銘玉といっていいレンズだ。ただし、最近はフィルムでの撮影機会が大分減っていて、残念な事にコレクション(死蔵)に近い状態であまり使っていなかったものだ。

 そこで、たまにはこのレンズで写真を撮ってみようと、互換アダプターを利用してデジタルのIst−Dで使ってみた。

? 与野 氷川神社の拝殿
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 「タクマーレンズ」は、今のエンジニアリング・プラスチックを多用した交換レンズとは違って、すべて金属の鏡筒を持っている。

 レンズマウントは「M42 プラクチカ」で、現行のバヨネットタイプ(Kマウント)ではなく、接合外周に「ねじ」が切ってあり、くりくりと回転させてボディにつける仕組みだ。ペンタックスでは、このマウントを「スクリューマウント」と呼んでいた。「ネジ込み式」というとちょっと不安になる。  私も始めの頃はこの接合方式が心配で、カメラを携えての外出の折にはドキドキしたものだ。カメラを提げて歩き始めてからしばらく経つと改めてねじ込みの具合を確認していたのだが、どんなに長時間経っても、ボディにねじ込んだこのネジ(レンズ自体)は決して緩むことは無かった。

 交換レンズ側に切ってあるネジが締め込めるように、当然ボディ側にもこの規格の受け側のネジ山が切ってある。

 スクリューマウント用のPENTAXボディでは現行のバヨネットマウントのレンズは着けられないが、M42規格のレンズであれば、ペンタックスだけでなくどのメーカーのものも利用できる。

 M42という規格は、広く世界中の各メーカーが採用していた。この「スクリューマウント」がユニバーサルマウントと呼ばれる所以が、その汎用性にある。

氷川神社の境内にて 灯篭

 現行のPENTAXのバヨネットマウント(Kマウント)のボディでスクリューレンズを利用するには、そのままでは接続ができないので、以下の手順が必要となる。

 まず、同社製のマウントアダプターを用意する。あるいは別の会社製のものでもよい。そのアダプターをボディ側に着ければ、ボディ自体がM42マウントのカメラへと早変わりする仕組みだ。

 ただし、この状態ではレンズが用意している情報連動(電気的ではなく機械的な連動)は出来ない。各種の連動機構はメーカーが独自に開発したもので、レンズでセットした絞りの情報がボディ側へと伝わらないためだ。  さらに測光は「絞込み」での絞り優先であり、今私たちが恩恵に預かっている「開放測光」はできない状況になる。  だから撮りたいと思って予め適正な値に絞りをセットしたレンズを通してみるファインダーの映像は、シャッターを切る前から絞り込まれた状態となっているので恐ろしく暗くなる。

 オートフォーカスが利用できるボディにこのレンズを接合してF4以上に絞り込んだりすると、暗すぎてフォーカスエイドも余り利かなくなる。


 ;「開放測光」とは、ピント設定時は絞りリングを開いて明るいファインダー像を保障し、シャッターと連動して、シャッターが切られたその瞬間に絞りこんで写す機構で、世界で始めてPENTAXが開発した。今の世界中の一眼レフカメラ機構の礎は、この会社の優秀なエンジニアが切り開いたものだ。

氷川神社の境内にて 桜

 このマウント(M42プラクチカ;スクリューマウント)に合わせられるボディで、私が使っているのは、同じ年代のレンズと共に開発されたPENTAX社(当時は旭光学)製の「SP−F」という製品だ。

 私のボディ(一眼レフカメラ SP−F)は70年代の後半製だと思が、開放測光ができる優れものだ。(外装はズシっと来る全金属製)

 未だに露出計などに問題は無いが、ここ3年程は使わずにいて、先日動かしてみたらスローシャッター(1/15秒以下)でミラーがアップしたまま降りてこなくなってしまった。

 こうしたメカニカルカメラは、使っていれば故障が起きることはまず無い。歯車やバネなどの機械部分に関しては、適度な運動によって当初の精度が保たれるが、死蔵してしまうとあちこちに不具合ガ出る。大事に保持しておこうという所有者の意図は無視して、途端に機械自体が本来獲得済みの「老人力」を発揮しはじめる。


 さて、タクマーレンズに話を戻そう。

 そのピントリングにはローレットが刻んであり、素晴らしい質感がある。絞りのリングのクリックも感じが良くて、使っていて大変気持ちがいい。当時のカメラもレンズも、今では考えられないほどの高級品なので、当然製造者側が製品に掛けている愛情やコストも今とは桁が違うわけだが、なにより「使用感」や「所有感」を大切にして設計・開発されているところがいい。

 こうして使ってみると、改めて<もの>としての完成度が高いのに驚かされる。

桜
SMC タクマー 105mm F2.8 1/750 f3.5

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 午後は、古いレンズではなく現在のレンズを使って紅葉を写しに、大宮の氷川神社へ出掛けた。我が家からは、4キロほどの距離になるだろうから、ちょっと遠めの散歩だ。


 大宮の名称は、この「氷川神社」の存在に由来する。

 氷川神社(約三万坪)は「武蔵一ノ宮」で、周辺各地にある「氷川神社」の総社だ。残っている参道は、一の鳥居からは直線で2キロほどあり、写真のように整備された遊歩道となっている。与野側から神社へ向かう途中まで、参道の並木道の中では、歩行者だけでなくなんと車が通っている。参道は大宮の商店街から少し離れているので、静かな通りになっている。

 ただし、初詣の人出は約200万人で、この長い参道が露店で埋められるらしい。初詣のランキングでは全国ベスト10に位置されている人気スポットだ。それは「氷川神社」が家内安全、学業成就、縁結びなど、オールラウンドにご利益がある、ということが理由らしい。

大宮、氷川神社への参道 二の鳥居

 他所で見かけるお土産屋や団子屋さんの類はない。

 「二の鳥居」を過ぎてやっと、団子屋がかろうじて一軒現れる。「氷川だんご」店(無添加の米の粉だけを使用)がそれだ。その向かいに煎餅屋さんが一軒、「小林屋」(七輪を使って炭火で焼く手焼きせんべいの店)という屋号の店がある。

 「三の鳥居」に近くなると、休日なら露店が数件出るくらいだ。

 散歩するには静かでいいが、土産物屋や食べ物屋などが並ぶほかの神社仏閣の周辺を想像すると、少し当てが外れる結果となる。

参道の大銀杏 氷川神社の「朱塗りの神橋」
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鮮やかなもみじ 紅葉を映して

 境内は、七五三のお参りや、結婚式の人達で賑わっていた。勿論、私のように紅葉を当てにした散歩客も多い。

 鳥居をくぐり、「神楽殿(舞台)」などがある境内をすすむと、大きな池がある。その池の周辺はもみじが植えられていて、紅葉がひときわ鮮やかだ。暗い池に映って、なかなかいい絵になった。

 天気のいい日だったが、神社に着いたのは15時位なので、そろそろ暗くなり始める時間帯だ。だから、新しく買ったカメラボディの<K10D>の「手振れ補正」がどれほど有効だろうか、というテストには丁度良い。

静かな池 氷川神社の「朱塗りの楼門」(京都の賀茂神社を模したもの)

神社そのものの写真は、
今年の3月にとったもの。

撮影は3枚とも、RICOH GR−D
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氷川神社の「拝殿」(須佐之男命、稲田姫命、大己貴命が祀られる) 氷川神社(奉納殿)

 神社から敷地を同じくして、そのまま奥に「大宮公園」が続く。

 大宮公園は桜の名所として有名だ。ちなみに、梅の名所はその奥の大宮第二公園(2007.03.04 「春を告げる」)にある。

 桜の葉の紅葉も色合いがよく、丁度色着いて、鮮やかさは少ないがもみじに負けずに秋を彩っている。

 公園の桜林へ行く途中に日本庭園があり、ここにも見事に紅葉するもみじがあった。庭園では小さな池と小川が作られていて、中々雰囲気があった。そんな一画の奥まった場所にあるもみじの色付いた葉を何枚か写した。

もみじ もみじ
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庭園のもみじ  Pentax DA50-200mm F4-5.6
      200mm 1/8  f7.1

庭園のもみじ
Pentax FA50mm F1.4   1/5  f4.0
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 公園の桜林ではカラスが盛んに集まっていた。まるで大宮中のカラスが夕暮れ時で戻ってきたかのようであった。
 
 早々に一回りして入り口へと戻って、池の反対側へ回ってみた。そこには、信じられないほどに紅色をしたもみじがあった。その様子はまるで「もみじが咲いている」ようだった。

 印象深い見事なもみじに出会えた収穫を胸にしまって、そろそろ家へ帰るとしようか。

呉竹荘 夕暮れの参道
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