「タクマーレンズ」は、今のエンジニアリング・プラスチックを多用した交換レンズとは違って、すべて金属の鏡筒を持っている。
レンズマウントは「M42 プラクチカ」で、現行のバヨネットタイプ(Kマウント)ではなく、接合外周に「ねじ」が切ってあり、くりくりと回転させてボディにつける仕組みだ。ペンタックスでは、このマウントを「スクリューマウント」と呼んでいた。「ネジ込み式」というとちょっと不安になる。
私も始めの頃はこの接合方式が心配で、カメラを携えての外出の折にはドキドキしたものだ。カメラを提げて歩き始めてからしばらく経つと改めてねじ込みの具合を確認していたのだが、どんなに長時間経っても、ボディにねじ込んだこのネジ(レンズ自体)は決して緩むことは無かった。
交換レンズ側に切ってあるネジが締め込めるように、当然ボディ側にもこの規格の受け側のネジ山が切ってある。
スクリューマウント用のPENTAXボディでは現行のバヨネットマウントのレンズは着けられないが、M42規格のレンズであれば、ペンタックスだけでなくどのメーカーのものも利用できる。
M42という規格は、広く世界中の各メーカーが採用していた。この「スクリューマウント」がユニバーサルマウントと呼ばれる所以が、その汎用性にある。 |