<ダブル・バスレフ>
ダブル・バスレフとは、フルレンジの小径ユニットでの低音域の増強手段を提供する箱の仕組みだ。小径ユニットがマウントされた場合、スピーカーのユニット自体の直接的な振動では、豊かな低音が期待できないので、スピーカーのコーン裏面の振動を有効に活かそう、というものだ。一次二次の連続する二つの部屋を箱の中に持つのが特色だ。
同じような仕組みのバックロード・フォーンでは、スピーカー裏面の低音域を次第に広がる音道で増強しながら、前面に導いて排出する。ホーン形状での増幅という意味では、トランペットやホルンやチューバなどの管楽器と同じだ。バックロード・フォーンは素人では工作精度に問題が出て、作り上げるのが中々難しい。
そこで、ダブル・バスレフ型が登場する訳だ。基本的な仕組みは、一次ボックスで増強された低音域の空気振動(スピーカ裏面が音の発生元)が、一次スリット(ダクト)から排出される。その振動は、次の二次ボックス内の空気を振動させてさらに低音域を増強し、二次スリット(ダクト)から外部へ排出されるのだ。
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