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オーディオ : スピーカー・ユニットを作る
月刊STEREO誌付録スピーカユニット「P650]を作る

<月刊「STEREO」誌 7月号付録のスピーカユニット「P650」を作る (2010.08.29)>
     2010.09.10 エンクロージャへの収納(既存の箱を利用して収納したのだが・・・) を追記


 今回のスピーカはちょっと変わった趣向だ。

 従来のスピーカ工作ではユニットはすでに完成していて、それを収納するエンクロージャーを木工作業して製作するのが、常だった。ユニットに適合したエンクロージャーを設計し、工作した訳だ。

 今回は最初から始めることになる。私としてもユニットから作るのは初めてで、期待と不安が入り混じった状態だ。ユニットの出来不出来に関しても心配なのだが、さらに、出来上がったユニットをエンクロージャーを選んで収納したとき、いったいどんな音が出るのだろうか。

 ユニットから作るという試みの中には、どんな愉しみがあるのだろう。



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月刊STEREO 月刊STEREO


月刊 STEREO 2010年7月号!

とうとうスピーカユニットの自作キットが付録に付いた。



画像はクリックにて拡大します。
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出来上がったユニット

 月刊「STEREO」誌は、随分久しぶりに購入した。なんといっても自作のスピーカユニットが付録に付いたからだ。

 最近の出版業界は「雑誌付録」で発行部数を伸ばしていて、女性誌での付録はもとより、男性誌でも多くの付録が付いている。特にファッション誌は盛んに豪華な付録が付いていて活況を呈している。

 もともと、雑誌の単価を上げるきっかけとして、定期刊行の週刊誌や月刊誌では付録が付いた。その次の号からは定価が高くなるので悪い面もあったが、最近では雑誌の価格を完全に無視したようにも思えるような実に役立つ豪華な付録が付く。

 月刊されている「BE-PAL」誌などでは、アウトドアでの利用を考えた付録が付く。アクリルで工作する観察ケースやLEDライト、そうした市販されていれば高価な物品だけでなく入浴時に利用する「ヒノキの薫り高い板」なんて物もあった。気に入った付録の付いた発行号は2冊買ったりもしたが、これもそうだ。

 最初に一冊購入し、その後また一冊買った。

 二冊目を買おうと思ったが、ごく僅かの間で実はもうどこの書店にも在庫がなくなってしまっていた。結構な人気が出ているらしく、私のような自作派はもとより、自作などには縁のなかったオーディオマニアやオーディオには無縁だが工作好きな人達などがこぞって購入したようだ。

 近所の書店で見た、とのわが上司の有力情報にたまらなくなって、代理での購入をお願いして辛うじて入手できたという経緯がある。
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付録の内容

<自作ユニットを組み立てる>

 この付録は、スピーカユニットの老舗の「FOSTEX(フォステクス)」社の協賛によって実現したという。

 市販のモデルでの技術を継承して、充分実用に耐える仕様の製品となるように開発されている。FOSTEX社は、定番の人気モデルが数多くあって、自作派にとっては心強い味方となるメーカだ。信頼性が高いので、同社製のユニットを利用すれば、一定の性能は確保できる。品質も安定していて、まず間違いがない。

 そんな会社がまじめに作った付録だから、ことによると工作の愉しみだけでなく、いい音も期待できるというものだ。

 私としては台湾のスピーカーメーカーのTB社(Tang Band Speakers)がなじみ深い。8cmフルレンジ(W3−593SGW3−582SCなどが人気)を利用してエンクロージャを自作して音楽観賞用のスピーカとして作成(8cmタンデム・スピーカーを作る)した。TB社のスピーカユニットは完全な実用品だ。再生される音は豊かな響きを持っていて、充分鑑賞に耐えうる品質を持っている。

 そういったメーカーが技術の水を集めて開発・製造した8CMユニットには当然敵するものではないが、この自作ユニットだって捨てたものではなかろう。

 設計は一流メーカの技術陣によるから、問題が介在するとしたらそれは組立工程で、ということになる。

 作る愉しみとはトレードオフの関係を持っていて、工作技術力の無さから、そのリスクを負ってしまうわけだ。しかし、工作上も充分に練られた企画製品なので、丁寧に作業をすればさほどひどい状況にはならないかもしれない。

頑丈なフレームとボイスコイル 位置決めの楽なマグネット
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<ユニットの仕様 (メーカホームページでの紹介記事から抜粋)>

 メーカでは正式な型番が取られている。工場で生産し、製品として管理するから当然ではあるが・・・。

 「P650」と呼ぶ。65mm口径のフルレンジ・スピーカだ。

 ユニットの取り付け径は57.8mm。ただし、フレームの基部のターミナル(接続端子の切片)が張り出しているので、単に円形で板を抜くだけでなくターミナルが干渉しないように加工が必要だ。バッフルへの取り付け穴の形状は、付録の外箱で型が採れる。

 メーカでの紹介ページには、詳細な仕様数値(下記に転載)とユニットの外観寸法表、取り付け穴の加工形状やその寸法が記載されている。

形式 6.5cmコーン形フルレンジ
インピーダンス
最低共振周波数 150Hz
再生周波数帯域 f0〜20kHz
出力音圧レベル 85dB/w(1m)
入力(NOM)5W
m0 1.7g
Q0 0.75
実効振動半径 2.6cm
マグネット質量 74g
総質量 249g
バッフル穴寸法 Φ58mm(※寸法図参照)
標準エンクロージャー方式 位相反転形
標準エンクロージャー内容積 1.2L(1〜3L程度まで)


 このユニットは小型で、紙製のコーンを利用しているので最低共振周波数が150Hzと高めだ。再生周波数から考えるとAVアンプ向きの特性だが、この問題は収納するエンクロージャ側で吸収することが出来る。2リットル程度のバスレフで作れば大分下がって80Hzくらいの特性にはなるだろう。箱の容量や形式によってチューニング周波数としては、様々に変化を付けられるからだ。

フレームの裏面 信号切片(ターミナル)
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 なんといってもオーディオ雑誌の付録という性格のものだから、メーカの組み立て作業者ではなくまったくの素人が作業するという前提で設計がされているはずだ。

 工作に必要な、ボンドが付属しているし、工作中の位置決めのためのインジケータ(ガイドとなるポリエステルシート)が付いている。これを筒状にしてコーンとボイスコイルのセンター位置を出す。だからプラスのドライバーと爪楊枝(綿棒でもよい)のみで工作することが出来る。

マグネット裏のロゴ コーン紙(表)
コーン紙(裏)

 付録の箱の中には、整然と部品が並んでいる。

 ダンボールの箱に収められたパッケージ(発泡スチロール)は、表面が埃よけの透明PP板に守られている。だから、、組み立てずにそのまま飾っているだけで、構造模型を観るようで気分が弾んでくる。箱を開封した瞬間からワクワク感がどんどん高まる仕掛けが入念に施されているのだ。
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<工作の開始 (ユニットの仕組み立て)>

 この組み立てキットは、大きくはフレームとマグネットからなる主要部材と、コーン紙やダンパーやボイスコイルなどの補助部材により部品構成されている。工作の順序としても、部品構成別での組み上げという事になる。

 工作の手順や注意などは、「STEREO」誌の本誌紙面で紹介される特集ページが組まれている。80ページから6ページに渡って写真入りで詳細に解説がされる。だから、紙面をよく読んで手順に従えば、工作上の失敗は無いと思う。

 少し注意が必要なのは、ボンドの扱いと、パーツの向き、くらいだろう。

 当然だけれど、このユニットは左右のペアなので、両者を均質に仕上げる必要がある。

マグネットを接着する ボイスコイルを接着する

 では、具体的に工作の手順を見ていこう。


1.マグネットとフレームを接合する。
  フレームターミナルを下方向にした時にマグネット背面のロゴが正対するように、取り付けの位置を決め接合する。

  作業としては、ボンドで固着し、さらにネジで締めこむ。(はみ出したボンドは乾燥した後で取り去ることが出来る。)

  共振などを考えた場合には、ここで何らかの対策が出来そうだ。


2.フレームにダンパーを接着する。
  ボイスコイルとダンパーは、あらかじめ部品として一体化されている。
  ボイスコイル部をマグネットのギャップに垂直に挿入し、ダンパー外周をフレームにボンドを使って接着する。

  作業としては、付属のポリエステルシートをガイドにしてコイルの筒を挿せば間違いが無い。
  ダンパーの上下(天地)とコイルから出るリードの向きには注意が必要だ。リードの向きを再確認し接着しよう。

  フレームの黒と接着剤の色が同じなので、私は接着剤を充分につけるためにダンパー側に塗って作業した。


3.コイルから出たリードをターミナルへ取り回す。
  ボイスコイルの筒からリードが伸びる。プラスとマイナスの配線材だが、これをフレームのターミナルに引き込む。

  先のダンパーの接着での注意を守ってリードの向きを守らないとプラス・マイナスが逆転する結果になる。
  ターミナルの極性が逆相になるので、充分に注意する。当然だがダンパー接着前に再確認が必要だ。
  (写真、右下を参照)

ボイスコイルを組み上げる ゲージでセンター位置を決める
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完成真近
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 接着の方向を再確認し、接着材の乾燥を待ったら、いよいよ仕上げの工程だ。

 コーン紙の接着は充分に行う必要がある。折角、電気信号を磁気動作(モータと同じ)に変えてその微振動をコーンに伝え、いよいよ空気を振動させて音に変えようとする段階まで来て、コーンの固定が不完全では充分な振動力が得られない。ノイズも発生し、音の純度もさがろうというものだ。


 それでは、その工作の手順を見ていこう。


4.コーン紙を接着する。
  ダンパー接着部の乾燥を待って、コーン紙をフレームへ接着する。

  ダンパー接着部が乾燥しないと、コーンの接着で中心の垂直がずれる。
 
  作業としては、コーンの外周を一度フレームに当て接着部の位置を確認し、その後フレームにボンドを塗る様にしよう。
  (ここでもダンパー時と同様に、コーン側にボンドを塗っても良い。)

  コーン紙のセンター穴がコイル筒の垂直を歪めないように、位置を測り接着する。
  ここでコイルの垂直位置がずれたり、コーンに歪が出ていないかを確認する。
  確認できたら、コーンの外周部を満遍なく一回り、用意した楊枝の軸側で押していって固着させる。

  コーンが滑ってずれないように、また歪まないように押し付けは垂直方向を守る必要がある。


5.コーンのセンターを手当てする。
  コーン外周部の接着が完全に完了したら、ボイスコイルの筒に対してコーンセンターを接着する。

  注意としてはガイド用のポリエステルシートが入ったままの状態で、ボンドを落としていく事だ。

  タイルの目地にシリコン材をコーキングする要領で、接点部にボンドの先端を当てて充填するように一周させる。
  なお、接着が終わっても固定するまでの間は、ガイドシートはそのままの状態にしておこう。

ボイスコイルを挿入するギャップ ボイスコイルとコーンを接着する
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ケーブルの取り回し

 ボイスコイルからはリード線が出て、それがケーブル接続するための端子切片(ターミナル)と接続される。ここからは音を作る部分ではなく、音になる入り口を作るわけだ。

 リード線は純度の高い銅の縒り線なので、紙面に書かれたようにターミナルへ巻きつける状態でも問題は無いだろう。ただし、半田ごてを持っていれば、この部分をハンダ付けして固着させる事が出来る。ターミナルは金メッキ等ではないので、通常の電子回路用のハンダで充分だ。銀入りハンダを持っていれば、それを奢ってもいいが・・・。


 では引き続き、工程を確認しよう。


6.リード線とターミナルを手当てする。
  ユニットをと、ボイスコイルからのリード線を手当てする。

  いままでの作業で、コーンセンターがボイスコイルの筒部に接着されると上の写真状態になっているはずだ。
  (この位置状態で、センター部の接合が不充分かが確認できる。)

  リードがコーンに接触しない状態になるように調整して、線の先端をターミナルまで引き出す。
  コーンに接触するとノイズの原因となるから、注意が必要だ。リードは一定の張りがあるので形状を安定させられる。

  ターミナルの下側の穴からリード線を出して、下の写真のように切片に引き回す。

ターミナルに巻く
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<ユニットの完成>

 音を作る部分から作業を初めて、音を作る機能部分を造り、最後に音となる電気信号を取り込む部分を作った。音の入口から出口までの仕組みが良く分かる、実によく部品割された好キットだと思う。

 ここまでくれば、もう最後の仕上げを残すのみ、だが、乾燥の待ち時間を除けば、一時間ほどで完了となるが、作業としての楽しさや満足度は高いといえよう。


 さて、最後の仕上げの工程を見ていこうか。


7.センターキャップを接着する。
  マグネットのギャップに挿しておいたパリエステルのガイドシートを引き抜いて、センターキャップを接着する。

  精神衛生上よろしくないので、接着前にギャップ部分でのごみ、コイル筒内でのごみを吹き飛ばしておく。
  パソコンやカメラの清掃用のブロアやエアスプレーがあればそれでひと吹きして置けば安心だ。

  いよいよセンターキャプを接着するが、これは紙が曲面形状に加工されている。
  コーンはただの紙だし、センターキャップはユニットの顔なので、潰さない様に作業しなければならない。

  ボイスコイルがコーン中央から僅かに覗いているはずだが、そのにボンドを塗ってキャップを被せる。
  このときにキャップが斜めになっていないかを確認し、まっすぐになった状態で側面を楊枝で押していって接着する。

  変に力を入れたり、うえからキャップを押したりすると、あっけなく曲部が凹んでしまうので要注意だ。

ユニット完成

 このキットが付録された「STEREO」誌7月号では、キットを利用した工作例も特集として86ページから34ページ分に渡って組まれている。実に有用な情報もあるし、妙な作例も掲載されていて玉石入り混じっているが、読み物としても楽しい内容が展開されている。

 市販されたエンクロージャーに入れても良いだろうが、余裕があればエンクロージャーを自作したくなる。

 また、紙面では「自作スピーカコンテスト」が案内されているので、後日、この特集も組まれよう。

 たとえば、エンクロージャーの工夫だけでなく、キット自体の改造なども出来るかもしれない。私も作っている最中に、キャップ部材をアルミで加工できれば、面白い物になるかもしれない、とした誘惑が沸きあがってきたものだ。世間には兵(つわもの)がいるから、多分、こうした改造案も実際の作例などで見かけることが出来るかもしれない。
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ユニット完成 ユニットをつけるには、若干の加工が必要だ。

元のユニットは53mm口径と小さい物なのだが、
プラスチックのマウントリングを外すと、
丁度63mm程度のバッフル開口径になる。


このユニット(P650)は、
ターミナルが意外に張り出しているので、
その形状の落とし込み加工がいる。


「ファルカタ材」といったか・・・
月刊STEREO誌の工作コーナでも
この材料の利用例が
紹介されていた。
編集部員氏のバックロードでの作例だったか。

木材が柔らかいので、カッターで削れる利点がある。

 スピーカユニットが無事に出来上がったので、エンクロージャを手当てすることにした。

 当初の計画ではガラス容器への収納を考えた。円筒形をスライスしその筒を縦にした状態の、駄菓子屋さんにあった煎餅や飴玉が入った容器の形状を覚えておいでだろうか。あの容器にはブリキの蓋がついていたが、口金の部分を加工して、そこにユニットを着けようという目論見だ。

 前後上下は円筒なので、平行面は左右の平面部分しかない。左右対称の平行面を打ち消すように、内部に吸音材を薄く膨らませれば、厄介な定在波の発生は防げそうだ。

 そんな細工を考えて、すっかりその気になっていざガラス容器を探したら、これが案外に値段が張るものだった。きちんとしたお菓子用のガラス容器だと、4・5千円は簡単にしてしまうようなのだ。これではコストが掛かりすぎで、安価で秀逸な付録を愉しむ、という方向ではなくなってしまう。

 そこで、次善の策として吾等が見方の<百均>を当たってみた。定価は100円ではなかったが、思っていた形状のガラス容器が見つかった。

 2個買い込んだが、スピーカケーブルの取り回しに悩んでしまった。ケーブルを引き出すためには、ガラスに小さな穴を穿つ必要がある。そのため、ガラスドリルのビットが必要になるのだった。ドリルや精密工作用のルータは持っているので大丈夫だけれど、ドリルの歯やビットを買わなければいけない。

 結局、そんなわけで、ガラス容器への収納は一時保留にして、通常通り木の箱に入れることにした。
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 パソコン用の2.1Chサラウンド再生用のアンプ付のフルレンジスピーカのセットがある。

 メーカーはバッファローで、製品は「高音質ウッドスピーカー 2.1ch サブウーファー付」と銘打たれた「BSSP06WCW」だ。

 買っては見たがきっかけが無く、まるで使っていない状態のものだ。アンプを内蔵したサブウーファーがあって、そこには105mmのウーファが着いている。筐体の正面はバスレフポートが開いている。側面にウーファーが、その反対側にボリューム・スイッチとウーファーのレベル摘み、ヘッドフォンや出力切り替えスイッチ、それにマイクと外部入力のジャックが並ぶ。

 筐体のサイズはW140×D170×H130mm。そこに収められた内臓アンプで2.1チャンネルの増幅(5w)をして、左右のサテライトスピーカ(53mm)をドライブするという仕組みの製品だ。

 その左右のサテライトスピーカ用のエンクロージャがサイズ的にちょうどよい様に思われる。元のユニットは53mmで、これをうまく取り外して、今回作成したユニット(P650)をマウントしようということだ。

バッファローのサテライトスピーカを解体する
「BSSP06WCW」のサテライトスピーカ。53mmユニットとそのマウント、そしてスピーカグリルネット
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 エンクロージャは2リットルは無かろうと思うが、木製でそれなりの響きが期待できる。箱の裏側板はネジ留めの状態だから、簡単に開放することができる。

 箱の内部でユニットが木ネジによって留められていて、そのネジを緩めればユニットが外れる。ユニットとバッフル面を接合するアダプターがある。プラスチック製のマウント用リングがそれだ。ユニットを外すとそのアダプター部分が残るが、これも少し力を入れて引き抜けば簡単に取外せる。その状態で口径が60mm程度のマウント穴が現れる。下側のターミナルの当たり箇所を削り落せば、今回作成したユニットをマウントすることができる。

 ただし、前面のサランネット用のホルダー穴が4箇所開いた形になるので、まずそれを工夫しなければならない。

 パテ埋めするのも面倒なので、木目のシートを貼ることにした。今は印刷シートの状態で我慢するが、これは後日、天然コルク製のシートを買ってきて付け替えようと思う。

ユニット完成

エンクロージャー裏面のバスレフポート

低域の調整よりも、むしろ
ユニットの背面で、空気圧を逃がす役割か。
ユニット完成

 小さな箱を積極的に響かせようと考えて、今はエンクロージャー内部に吸音材を入れていない。

 現在はユニット自体のエージング中で、帰宅後はずっと音楽を再生している状況だ。だが、それが終わったら、吸音材についても考えようと思う。まだ、3日目なので、音についてはもうしばらく様子を見ることにしようと思う。

 初日の音出し直後の状態から考えると、実にいい音が出るように変化してきているが、まあ、最低一週間は、エージングを続けようと思っている。
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