<バスレフ・エンクロージャー用の板取り>
前回選んだ「ニュージーランド・パイン」だが、なかなか木目が美しく、音の響きも良いし、加工が楽という、実に自作向けの優れものであった。そこでまた、今回もこの板を利用することにした。
販売されている規格サイズを基準にして、効率の良い板取りを考えるのも、前回と同じだ。14mm厚の板材として910mmや1800mmの長板の状態で規格されているが、今回は「1200mmと600mm」の板材を使うことにする。
板の小口部分がエンクロージャ表面に来ていると、これが案外に目立つ。臍を切って板を組み合わせたり、箱の角になる部分を斜め45度にして板同士を張り合わせたりが出来れば目立たなくなってよいのだが、素人にはどちらも難しい加工だ。前回作った箱は、四角柱の開口部を天板と底板で塞いだ箱構造なので、上から見下ろすと天板の四辺に小口が来る状態だ。右下の写真のような状態だ。こうした板目も自作の味であるし、小口部分は塗装をすれば思ったほどには目立たなくなるだろう。そうは思うが、見慣れないせいもあり、少し気になってしまう。
このため、今回は、天板を前後の板で支える形状とした。その上で天板の小口がバッフル面に来ないように、板目を横でとる事にした。天板の木目が箱正面に対して前後方向ではなく左右方向となる板取りだ。
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